スズキ エスクード(ESCUDO[4BA-YEA1S])は、1988年に初代モデルの販売を開始し、現在では4代目となる。
開発コンセプトは「クロスカントリーセダン」で、本格スロスカントリー車としての機能を持ちながら、省燃費で市街地や高速道路での走行性能も高めた乗用車としても使えるSUVの先駆けとなるクルマである。
現行型となる、4代目エスクードだが2015年から販売を開始し3度のマイナーチェンジを繰り返し、2018年10月には、これまで1.6Lエンジンを搭載させてきたが1.4Lターボエンジンを採用しダウンサイジングさせたほか、同年12月には衝突被害軽減ブレーキなどの安全装備を搭載させ、より安全で利便性の高い機能を持って販売されている。
今回は、スズキ エスクードについてお伝えする。
スズキ エスクードの価格は
270万8,200円 | 4WD | 6AT |
本格SUVさながらの優れた走破性と安定性を実現する新世代4輪制御システム
スズキ エスクードに搭載される4輪駆動システム「ALLGRIP(オールグリップ)」には、「電子制御4WDシステム」「4モード走行切替機能」「車両運動協調制御システム」の3つのテクノロジーからなるスズキ独自の4輪制御システムが採用されている。
これらのシステムの組み合わせにより、優れた走破性と走行安定性を発揮することで運転者に走る楽しさと、道路状況に左右されにくい安心感を生み出す。
搭載されるのは先進の電子制御4WDシステム
車両の走行状態をアクセルセンサー・操舵角センサー・車速センサーなどの、各種センサーからの情報をもとにトータル的に監視し、挙動変化を予測し車両が不安定になる前に対処するフィードフォワード制御を行なうことで、優れた走行性能を実現している。
状況に応じて選べる4つのドライビングモード
さまざまな走行状況や路面状況で、最大限の走行安定性を引き出せるよう「AUTO」「SPORT」「SNOW」「LOCK」の4つのドライビングモードを設定し運転者の意志で自由に選ぶことが可能となっている。
AUTOモード
AUTOモードを選択している状態は、燃費を重視し通常は2WDで走行するエコモードとなっており、タイヤのスリップを検知すると自動的に4WDへと切り替わり、タイヤのスリップが収まると通常の2WDに自動的に戻る。
突然の雨などの天候が急変した時や、濡れた路面に差し掛かった場合でも安心して走行できる。
SPORTモード
SPORTモードを選択している状態は、積極的に4WDを使って、直進加速やコーナリングの旋回性を高めるモードになり、エンジンは同じアクセルペダルの踏み込みでも回転数を高めにキープすることで、より力強いトルクを発揮しパワフルな走りを実現する。
さらに、トラクションコントロールの介入を制御することにより、ドライバーの意志に応えるリニアな走りを楽しめる。
SNOWモード
SNOWモードを選択している状態は、雪道やアイスバーンなどの走行に適したグリップ力を重視したモードとなり、トラクションコントロールによって不必要なタイヤの空転を抑え、走行状況に応じて後輪へのトルク配分を変化させ、走行安定性を向上させる。
LOCKモード
LOCKモードを選択している状態は、ぬかるみや雪でスタックした時の緊急脱出をサポートするモードとなり、空転している車輪にブレーキをかけ、空転していないタイヤに最大限のトルク配分を行い、駆動輪を直結に近い状態で固定し、前後輪へ最大限の駆動力を伝え、脱出をサポートするモードとなっている。
※エスクードの「ALLGRIP」は「LOCKモード」以外の走行モードでも、スリップした前後2輪(対角輪)にブレーキをかけ空転していない車輪により多くのトルクを伝達し、優れた脱出性能を発揮する。
車両運動協調制御システム
4WD制御と電動パワーステアリングを協調制御し、前後輪への最適なトルク配分とハンドル操舵トルクアシストにより、コーナリング中のアンダーステア傾向やオーバーステア傾向(車両横滑り傾向)を抑制して運転操作をアシストする。
それでもスリップや横滑りが発生した場合にはESPが作動して走行安定性を確保する。
1.4Lターボエンジンにはアイドリングストップ機能と6ATの組み合わせで優れた静粛性と燃費性能を誇る
スズキ エスクードには1.4Lブースタージェットエンジンを搭載させ、1.4L直噴ターボで2.0L自然吸気エンジン並みの力強い走りとロングドライブでの優れた低燃費を両立させる。
4気筒エンジンに燃焼効率を追求した直噴化技術を採用
燃料をシリンダー内に直接噴射することで、消費燃料を抑えるとともに、混合気を冷却することで異常燃焼(ノッキング)を抑制する効果も高めている。
また燃料噴射制御を緻密に安定して行なうために、6つの噴射口を持つマルチホールインジェクターを横一列にレイアウトしたサイドインジェクションタイプを採用し、さらに高圧燃料ポンプにより燃料を高微粒化を図り、無駄のない燃焼を促す。
低回転域から高トルクを引き出すターボチャージャー
軽量かつ小型化し燃費を向上させたエンジンに、動力性能を確保するターボチャージャーを搭載。
排気ガスを利用して、圧縮した空気をシリンダー内に強制的に送り込み、高出力を発生させ過給圧はウエストゲートバルブの開閉により排気ガスの流入量を調節することで緻密にコントロールし、街乗りからスポーツドライブまでさまざまなアクセルワークに応える。
アイドリングストップシステムを搭載し、無駄な燃料消費を削減する
信号待ちなどの停車時に、エンジンを自動的に停止させることでガソリンの消費を抑え燃費向上に貢献する。
トランスミッションには6速ATを採用し、意のままの走りを実現させる
1速~6速の変速比幅が大きく、低速域では優れた発進加速・登坂性能を実現し高速域では静粛性と燃費性能を向上させる。
またマニュアル感覚で操作できるパドルシフトも採用し、ワインディングやラフロードでスポーティーな走りを楽しむことが可能となっている。
エスクードの燃費は
WLTCモード | 16.0km/L |
参考URL:https://www.suzuki.co.jp/car/escudo/performance_eco/
スズキセーフティサポートをエスクードにも採用し予防安全を強化
事故を未然に防ぎ、万一のときの安全を確保するために、運転をサポートする様々な技術で、ヒヤリとする場面も限りなくゼロに近づけていくことを目的とした「スズキセーフティサポート」を紹介する。
デュアルセンサーブレーキサポート
前方の車両や歩行者を検知し、衝突のおそれがあると判断するとブザー音やメーター内の表示によってドライバーに警告する。
ブレーキペダルを踏むとブレーキ踏力をアシストし、衝突の可能性が高まると、自動で強いブレーキをかけ衝突の回避または衝突時の被害軽減を図ります。
誤発進抑制機能
駐車場などで、前方に壁などがあるにも関わらずシフトをDやM(前進)の位置でアクセルペダルを強く踏むと、最長約5秒間、エンジン出力を自動的に抑制する。
急発進・急加速を抑えて、踏みまちがいなどによる衝突回避に貢献する。
ブラインドスポットモニター(車線変更サポート付)
走行中にリヤバンパーに内蔵したミリ波レーダーで隣接車線の後方から接近する車両を検知し、検知した側のドアミラーインジケーターが点灯しドライバーにお知らせ。
その状態で点灯した側にウインカーを操作すると、インジケーターの点滅とブザー音によりドライバーに注意を促す。
リヤクロストラフィックアラート
駐車場などで後退しているときに、リヤバンパーに内蔵したミリ波レーダーで自車の後方左右から接近する車両を検知しマルチインフォメーションディスプレイの表示とブザー音によりドライバーに注意を促す。
アダプティブクルーズコントロール(ACC)[全車速追従機能付]
ステアリングのACCスイッチを操作するとミリ波レーダーで先行車との距離を測定し、設定した車間距離を適切に保ちながら加速・減速を行い、さらに停止まで自動追従する。
高速道路での長距離運転や渋滞走行時の発進・停止を頻繁に繰り返す状況などで、運転操作の負担を軽減する。
車線逸脱抑制機能
機能をONの状態で走行中に、カメラが左右の区画線を検知し車線逸脱の可能性が高いとシステムが判断した場合に、ドライバーに車線逸脱防止方向へのステアリング操作を促し、車両を車線の内側に戻すように支援する。
車線逸脱警報機能
走行中に左右の区画線を検知して進路を予測し、前方不注意などで車線をはみ出しそうになると、ブザー音などの警報によってドライバーに注意を促す。
ふらつき警報機能
走行中に左右の区画線を検知して、自車の走行パターンを計測し、車両が蛇行するなどシステムが「ふらつき」と判断した場合、ブザー音などの警報によって運転者に注意を促す。
先行車発進お知らせ機能
停車中、前のクルマが発進して約5m以上離れても停車し続けた場合、ブザー音やマルチインフォメーションディスプレイの表示によって、ドライバーに先行車の発進をお知らせし出遅れない様にサポートする。
参考URL:https://www.suzuki.co.jp/car/escudo/safety/
SUVらしい広大なラゲージルームで様々なシーンでの利便性を生み出す
ゆとりある室内空間を実現しながら、積載性の高い375Lを要するラゲッジルームを確保。
シートを倒せばラゲッジはさらに広い空間を実現し、荷室開口部を広く設計することによりスムーズな荷物の積み降ろしを実現している。
趣味が広がる、多彩なシートアレンジ
6:4分割可倒式のリヤシートと上段・下段にセットできるラゲッジボードにより、荷物のタイプや利用シーンに合わせた自在なアレンジを可能にする。
リヤシートを全て倒すことにより、ほぼフラットなスペースが広がり、自転車等の大きな荷物の積載が可能となる。
分割可倒式リヤシートにより、片側だけのシートを倒すことにより乗員人数を確保しながらスノーボードなどの長尺物を積載することが可能となっている。
リヤシートを起こしたままでも、ゴルフバッグが横置きで2個積載可能
参考URL:https://www.suzuki.co.jp/car/escudo/interior/
走りも安全性能も磨き上げたエスクードはちょうどいいサイズ感を持った本格的小型SUVだ
スズキ エスクードについてここまで話してきたが、SUVとしての機能は逞しく、エクステリアデザインで街中でも峠などの山道でも映えるデザインでユーザーの使うシーンの幅を広げている。
搭載されている4WDシステムも優秀で、ドライビングモードが任意に選べオンロードでは燃費性能重視で走り、ワインディングや悪路、雪道などではそれぞれのモードを設定することで、クルマ自体が制御してくれるので誰もが安心かつ、楽しく走れるのも特徴だ。
インテリアには、ソフトパッドを採用しながら素材の各所に質感のいい金属調をあしらい精緻な空間を演出し、落ち着いたインテリアデザインとなっている。
運転席と助手席には、シートヒーターが備わり寒い季節でも快適な移動空間を実現している。
スズキセーフティサポートもマイナーチェンジによって進化させたことにより、より安心して運転が楽しくなる装備になっている。
個人的には、エクステリアデザインが国産車らしからぬヨーロピアンなデザインが、高く評価できライバル車となりえるホンダ ヴェゼルやマツダ CX-5、日産 エクストレイルがあると思いますが、エスクードの選択肢として挙げても良いと思います。
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