街中や、ワインディングやオフロードでも様々なシーンで映えるスズキ SX4 S-CROSS。安全装備の充実化も図られ、オールマイティなSUVとなった

新車レビュー

スズキ SX4 S-CROSS(エスエックスフォー エスクロス)は、2006年に初代モデルの販売を開始し、初代モデルでは「SX4」という名称で販売され、現行の2代目から「SX4 S-CROSS」の名称になり2013年より販売されている。

sx4 初代
初代 SX4

初代の開発コンセプトでは、「X-OVERREVOLUTION(クロスオーバーレヴォリューション)」とし、スポーティーコンパクトカーとSUVを融合した、クロスオーバーモデルとして開発された。

現代の流行の1つである、コンパクトクロスオーバーSUVの先駆者と言ってもいいだろう。

2代目からは、初代ユーザーからの声を反映し、車体サイズを一回り拡大(全長165mm×全幅10mm×全高10mm、ホイールベース100mm)する事となり、BセグメントからCセグメントへとクラスアップし、荷室の拡大とともに、先代よりも余裕のあるラグジュアリーなSUVとして生まれ変わった。

販売開始からまもなく2013年10月23日には、ユーロNCAPの安全性能総合評価で最高評価の5つ星を獲得したことを発表し、2017年の日本仕様のマイナーチェンジでは、エクステリアデザインにフェイスリフトにより意匠変更となり、それに加えヘッドランプやリアコンビランプをLED化した。

さらに、2019年には安全装備の充実化を図り、ミリ波レーダー方式の衝突被害軽減ブレーキ「レーダーブレーキサポートII」をはじめとする、様々な安全装備を標準装備させた。

今回は、スズキ SX4 S-CROSSについてお伝えします。

車名の由来は、「S」はSPORTまたはSPORTYのそれぞれの頭文字となり、「X」はクロスオーバーの頭文字、「4」は4WDと4SEASONS(四季)のそれぞれを意味する頭文字を組み合わせて命名されている

スズキ SX4 S-CROSSの価格は

駆動方式排気量価格
2WD1,600cc218万0,200円
4WD1,600cc240万0,200円
ドメイン名取得【XServerドメイン】
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先進技術によって優れた走破性と安定性を実現する新世代4輪制御システムALLGRIP(4WD車)

sx4 ALLGRIP

スズキ SX4 S-CROSSの4WD車に搭載される4輪駆動システム「ALLGRIP(オールグリップ)」には、「電子制御4WDシステム」「4モード走行切替機能」「車両運動協調制御システム」の3つのテクノロジーからなるスズキ独自の4輪制御システムが採用されている。

これらのシステムの組み合わせにより、優れた走破性と走行安定性を発揮することで運転者に走る楽しさと、道路状況に左右されにくい安心感を生み出す。

搭載されるのは先進の電子制御4WDシステム

車両の走行状態をアクセルセンサー・操舵角センサー・車速センサーなどの、各種センサーからの情報をもとにトータル的に監視し、挙動変化を予測し車両が不安定になる前に、事前に予測して制御を行うフィードフォワード制御を行なうことで、優れた走行性能を実現した。

様々な状況ににも応える、4つのドライビングモード

さまざまな走行状況や路面状況で、最大限の走行安定性を引き出せるよう「AUTO」「SPORT」「SNOW」「LOCK」の4つのドライビングモードを設定し運転者の意志で自由に選ぶことが可能となっている。

AUTOモード

sx4 AUTOモード

AUTOモードを選択している状態は、燃費を重視し通常は2WDで走行するエコモードとなっており、タイヤのスリップを検知すると自動的に4WDへと切り替わり、タイヤのスリップが収まると通常の2WDに自動的に戻る。

突然の雨などの天候が急変した時や、濡れた路面に差し掛かった場合でも安心して走行できる。

SPORTモード

sx4 SPORTモード

SPORTモードを選択している状態は、積極的に4WDを使って、直進加速やコーナリングの旋回性を高めるモードになり、エンジンは同じアクセルペダルの踏み込みでも回転数を高めにキープすることで、より力強いトルクを発揮しパワフルな走りを実現する。

さらに、トラクションコントロールの介入を制御することにより、運転者の意志に応えるリニアな走りを楽しめる。

SNOWモード

sx4 SNOWモード

SNOWモードを選択している状態は、雪道やアイスバーンなどの走行に適したグリップ力を重視したモードとなり、トラクションコントロールによって不必要なタイヤの空転を抑え、走行状況に応じて後輪へのトルク配分を変化させ、走行安定性を向上させる。

LOCKモード

sx4 LOCKモード

LOCKモードを選択している状態は、ぬかるみや雪でスタックした時の緊急脱出をサポートするモードとなり、空転している車輪にブレーキをかけ、空転していないタイヤに最大限のトルク配分を行い、駆動輪を直結に近い状態で固定し、前後輪へ最大限の駆動力を伝え、脱出をサポートするモードとなっている。

車両運動協調制御システム

4WD制御と電動パワーステアリングを協調制御し、前後輪への最適なトルク配分とハンドル操舵トルクアシストにより、コーナリング中のアンダーステア傾向やオーバーステア傾向(車両横滑り傾向)を抑制して運転操作をアシストする。

それでもスリップや横滑りが発生した場合にはESPが作動して走行安定性を確保する。

ESP(車両走行安定補助システム)

sx4 ESP

ESPはコーナーなどでの横滑りを抑えるスタビリティコントロールで、発進・加速時に駆動輪の空転を抑えるトラクションコントロール、急ブレーキ時にタイヤのロックを抑えるABSを総合的に制御します。

さまざまなセンサーによって走りを監視し、必要に応じてコンピューターがエンジンとブレーキを制御することで車両の安定走行に貢献する。

1.6L DOHC VVTエンジンと6ATの組み合わせで優れた静粛性と燃費性能を誇り、余裕のドライビングフィールを生み出す

sx4 1.6L DOHC VVTエンジン

スズキ SX4 S-CROSSには1.6L自然吸気エンジンが搭載し、軽量化とフリクション低減によって、高出力・高トルクながらも燃費性能を高めており、舗装路はもちろん、ワインディングやラフロードなども、パワフルで爽快に駆け抜けることができる。

トランスミッションには6速ATを採用し、全ての速度域でストレスのない気持ちのいいフィーリングに

1速~6速の変速比幅が大きく、低速域では優れた発進加速・登坂性能を実現し高速域では静粛性と燃費性能を向上させる。

sx4 パドルシフト

またマニュアル感覚で操作できるパドルシフトも採用し、ワインディングやラフロードでスポーティーな走りを楽しむことが可能となっている。

sx4 シフトレバー

シフトレバーは扱いやすいストレート式を採用している。

安定した走りを実現する高性能サスペンション

sx4 サスペンション

フロントにはマクファーソンストラット式、リヤにはトーションビーム式サスペンションを採用し、さらにはレイアウトの最適化や各部の高剛性化により操縦安定性を高め、絶妙なハンドリングと快適な乗り心地を実現している。

高い制動力を発揮し安心感を与える4輪ディスクブレーキ

sx4 4輪ディスクブレーキ

フロントにはベンチレーテッドディスクブレーキを採用し、急なカーブや下り坂でも安定した制動力を発揮する。

リヤブレーキにはアルミ製キャリパーを採用し、軽量化にも貢献している。

SX4 S-CROSSの燃費は

モード駆動方式数値
JC082WD16.2km/L
JC084WD15.2km/L

スズキセーフティサポートの採用で予防安全の強化をはじめ、乗員や歩行者にも安全な衝突被害軽減技術などを搭載

事故を未然に防ぎ、万一のときの安全を確保するために、運転をサポートする様々な技術で、ヒヤリとする場面も限りなくゼロに近づけていくSX4 S-CROSSに備わった「スズキセーフティサポート」についてご紹介します。

ミリ波レーダー方式の衝突被害軽減ブレーキ「レーダーブレーキサポートⅡ」

sx4 レーダーブレーキサポートⅡ

走行時、ミリ波レーダーにより前方の車両を検知し、衝突のおそれがあると判断すると音や表示によって警告し、衝突の可能性が高まると自動で弱いブレーキを作動する。

その間、ブレーキペダルを踏むとブレーキ踏力をアシストし、さらに衝突の可能性が高まると、自動で強いブレーキをかけ、衝突の回避または衝突時の被害軽減を図る。

アダプティブクルーズコントロール(ACC)

sx4 アダプティブクルーズコントロール(ACC)

ステアリングのACCスイッチを操作するとミリ波レーダーで先行車との距離を測定し、車間距離を保ちながら加速・減速を行います。

車間距離は3段階(短・中・長)で設定が可能で、先行車がいない場合はあらかじめ設定した速度をキープします。

6つのSRSエアバッグ

sx4 6つのSRSエアバッグ

前席乗員の頭部や胸部への衝撃を緩和する運転席・助手席SRSエアバッグに加え、側面衝突時の頭部への衝撃を軽減するSRSカーテンエアバッグ、胸部への衝撃を軽減するフロントシートSRSサイドエアバッグを全車に標準装備し、万一の際にも乗員の保護をします。

軽量衝撃吸収ボディーTECT(テクト)

sx4 TECT

衝突時の衝撃を効率よく吸収・分散し、また、高張力鋼板を多用するとともに、コンピューターによる構造解析を駆使して、安全性の向上と軽量化の両立を実現している。

歩行者傷害軽減ボディー

sx4 歩行者傷害軽減ボディー

万一の接触時の、歩行者への衝撃軽減を考慮しボンネット、バンパーなど随所に衝撃吸収構造を採用した歩行者傷害軽減ボディー。

自動防眩式ルームミラー

sx4 自動防眩式ルームミラー

後続車のヘッドライトの眩しさを感知すると、自動的に鏡面の反射率を制御して防眩効果を発揮するルームミラーを採用し、運転者のミラーの見づらさを解消し、良好な後方視界を確保することで、夜間ドライブに安心をもたらす。

多彩なアレンジ可能のラゲージルームで、趣味の幅を広げる

sx4 ラゲージルーム

ゆとりある室内空間を実現しながら、5名乗車時でも最大430Lを要する大容量のラゲッジルームを確保。

リヤシートを倒せばスペースはさらに拡大し、荷室開口部を広く低く設計することによりスムーズな荷物の積み降ろしを実現している。

様々な荷物に対応し趣味が広がる、多彩なシートアレンジ

6:4分割可倒式のリヤシートと上段・下段にセットできるラゲッジボードにより、荷物のタイプや利用シーンに合わせた自在なアレンジを可能にする。

sx4 フラット

リヤシートを倒し、ラゲッジボードを上段にセットすることで、ほぼフラットなスペースが広がり、自転車等の大きな荷物の積載が可能となる。

sx4 片側だけのシート

分割可倒式リヤシートにより、片側だけのシートを倒すことにより乗員人数を確保しながらスノーボードなどの長尺物を積載することが可能となっている。

sx4 ゴルフバッグ

ラゲッジボードを下段にセットすることにより、ラゲージルームは最大の広さを確保する。

9.5インチのゴルフバッグをシートを倒さずに3個積載可能だ。

sx4 ラゲッジボード下段

ラゲッジボードを上段にセットすれば、下段に小さな荷物をスッキリと収納可能。ボードは手で押さえずに持ち上げた状態で保持できるので荷物の出し入れも容易となる。

スズキSX4 S-CROSSをはじめ、スズキ車に適合するパドルシフトエクステンション(パドルシフト延長)になります。

パドルシフトの操作が容易に行なえ、ドレスアップ効果も高いです。

さいごに

sx4 リアビュー

スズキ SX4 S-CROSSはいかがだったでしょうか?

正直、このクルマを街中で見ることは、ほとんど無いと言っていいだろう。

しかし、エクステリアデザインは実に高級感が溢れており、街中で遭遇したら一目置かれるクルマとなるだろう。

実際に、2015年にはグッドデザイン賞を獲得しているので納得だ。

冒頭でもお伝えしたとおり、2017年のマイナーチェンジではエクステリアデザインを大幅に変更したとともに、光源なども最新のLED化したところも相まってデザイン性は文句のないところだ。

走りに関しても真面目で、4WD車に搭載されるALLGRIPも道路状況を選ばない革新技術であるし、ダウンサイジングエンジンが流行っている今、1.6L自然吸気エンジンを採用し自然吸気エンジンならではの気持ちのいいフィーリングが味わえるのも渋い。

SX4は、その昔WRCやパイクスピークなどにも参戦している経緯もあり、走りの面で如何に本物を追求しているのが分かる。

その系譜である、SX4 S-CROSSは上質であり走行性能にも長けたスズキのラグジュアリーカーと言っていいだろう。

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