キャデラック CT6(Cadillac シーティーシックス)は、2016年3月に同社の「フリートウッド」以来、約20年ぶりに大型FRセダン(日本仕様は4WDモデルのみ)として、初代モデルの販売が開始された。
このモデルから、キャデラックの新戦略による一環として新しいネーミング方法を採用した最初のモデルとして生まれ変わった。
キャデラックのフラッグシップセダンらしい大型ボディに、細部までこだわったエクステリアデザインに洗練されたインテリアデザインが相まって、堂々たる風格を表している。
今回は、キャデラック CT6について紹介します。
CT6の価格は
グレード | エンジン | 駆動方式 | 価格 |
Platinum(プラチナム) | 3.7L V6 | AWD | 1,045万0,000円 |
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圧倒的な存在感を醸し出し、風格のあるエクステリアデザイン
力強くスポーティなフロントグリルと、低く伸びやかなプロポーションは、その美しさに抗うすべはなく、他と見間違えるようなことがありません。
アルミニウム製のボディパネルとシグネチャーランプ、力強い直線、優美な曲線、そしてゆるやかなカーブを描く面、すべてがシームレスに一体となり、気品漂う魅惑的なエクステリアとなっている。
グリルにはクリスタルフォグ仕上げとし、アスリートをイメージさせる20インチの大径ホイールは、クラス唯一のドライバーズカーとしてCT6の個性を主張している。
先鋭的なデザインをまとうヘッドランプには、キャデラックのアイコンである縦長デザインを基調にしたDRL(デイタイムランニングライト)も採用し、日中でも存在感を表し被視認性の向上にも寄与している。
テールランプも同じデザインをまとい、ひと目でキャデラックとわかるスタイリッシュなエクステリアを形成している。
夜間では、パッシブエントリーキーフォブを持ってクルマに近づくと、コンシェルジュライトが起動し、ヘッドランプ、テールランプ、サイドミラー、ドアハンドルが点灯することで、運転者の視界を照らし、エスコ―トしてくれます。
快適さはもちろん、磨き抜かれたデザインによって乗員全てに心地よい空間を作るインテリアデザイン
現代的な快適さや、磨き抜かれた美的感覚に、スマートな制御を兼ね備えるインテリアは、もてなしの粋を集めた傑作と言える。
インテリアの表皮には細部にこだわったオーセンティックな素材を使い、乗る人を心地よくおもてなしし、シートは独自の形状により、優れたクッション性とサポート性を備えている。
全席、ゆったりとした足下の空間には十分なスペースがあり、車に乗る誰もが何時間でも心地よく過ごすことができます。
フロントシートおよびステアリングの自動ヒーター、フロントシートのベンチレーションは室温に応じて作動し、乗員の快適性を高め、どこまでも乗っていたいという気分にすらさせます。
新世代エンジンによるゆとりのあるパワーに、高効率化を実現するシステムの数々
新しいCT6には、最高出力250kW(340PS)、最大トルク386N・m(39.4kg・m)を発生する新世代3.6L V6エンジンに、新たに先進の10速オートマチックトランスミッションが組み合わされている。
スピーディかつ正確なギアチェンジを運転者のニーズに応じて自動的に調整し、なめらかで切れ目のないレスポンスが愉しめる。
気筒休止システムのアクティブフューエルマネジメント、アイドリングストップ技術のオートスタート/ストップ、直噴システムや可変バルブタイミングなどの先進技術が惜しみなく投入され、パワーと効率性を高次元で融合している。
AWD
標準装備となるAWD(All Wheel Drive)は、加速時やコーナリング時の操作性を高め、濡れた路面でさえ思い通りの運転を実現させます。
また、ステアリング操作にあわせ、後輪も操舵するアクティブリアステアやミリ秒単位でサスペンションの垂直方向の動きを調整するマグネティックライドコントロールも搭載し、最新の接合技術を駆使した画期的な軽量構造ともあいまって、正確なハンドリング、洗練された乗り心地をもたらす。
ドライバーに寄り添う革新的な先進セーフティシステム
最も進んだ安全装備を世界に先駆けて採用するのが、キャデラックの伝統となっている。
車両各部に多くのレーダー、カメラ、超音波センサーを搭載し、多彩な先進のセーフティデバイスにより、クルマの周囲に危険を感知する機能を張り巡らせ、安全なドライブをアシストする。
ボディ構造は、画期的な軽量化とともに傑出した強度を両立しており、万一の際にすべての乗員を守る衝突安全性を発揮する。
セーフティアラートドライバーシート、フロントニーエアバッグなど、クラストップを誇る安全装備は、最上級の安全性能を運転者に提供しCT6のみが持つドライバーズカーとしての証となっている。
フロント歩行者対応ブレーキ+リアペデストリアンディテクションアラート
カメラを用いて前後方の道路状況を確認し、歩行者を発見すると運転者に警告します。
また、必要に応じてブレーキをかけて前方の衝突回避および被害の軽減を図ります。
レインセンスワイパー
降雨を検知するとワイパーが自動的に作動し、雨の強さに合わせて速度を調整します。
また、オートドライブレーキ機能がワイパーの作動に合わせてブレーキパッドをローターに近づけ、水分を効果的に除去して制動力を高める。
フォワードコリジョンアラート
前方の交通状況をモニターし、衝突の危険性を察知すると警告を発する。
また、フォワードディスタンスインジケーターは、先行車との車間距離を算出して、DIC(ドライバーインフォメーションセンター)に秒数で表示する。
一定の速度で走行中、差し迫った衝突の危険性を感知すると、自動的にブレーキをかけて衝撃の軽減を図ります。
アダプティブクルーズコントロール
前方レーダーを駆使して先行車を継続的にモニターし、必要に応じて加速・減速・完全停止を自動で行う。
設定した車間距離を維持するので、ロングドライブや渋滞で運転者の負担を軽減します。
さらに、通常のレギュラークルーズコントロールにも切り替えが可能となっているので、シーンに合わせた設定ができる。
セーフティアラートドライバーシート
キャデラックが特許を持つ革新的なセーフティシステムのセーフティアラートドライバーシートは、センサーが危険を感知すると、シートクッションの左右に内蔵したバイブレーターが振動して運転者に警告し、状況に応じてシートの左右それぞれまたは両方同時に振動するので、危険が迫る方向を感覚的に認識できます。
リアクロストラフィックアラート
駐車スペースなどから、バックで車を出す際に、後方を横切る車の存在をレーダーで感知し、DIC(ドライバーインフォメーションセンター)およびセーフティアラートドライバーシートで警告を行い、注意喚起します。
レーンキープアシスト
運転者がウインカーを出さずに走行車線を逸脱しそうになると、ステアリングをゆるやかに制御して本来の車線内に戻します。
また、レーンディパーチャーウォーニングは、走行車線からの逸脱を検知すると、DIC(ドライバーインフォメーションセンター)に警告を表示するとともに、セーフティアラートドライバーシートを振動させます。
サイドブラインドゾーンアラート
走行中、運転者の死角となるエリアに他の車が入ったり、急速に接近してくる車を検知すると、検知した側のドアミラーに警告アイコンを点灯します。
なお、その状況で運転者がウインカーを出した場合、警告アイコンを点滅して注意を促す。
エマージェンシーブレーキシステム
前進時と後進時に、一定の速度で走行中に前後の衝突の危険性を感知し、自動的にブレーキをかけて衝撃の回避を図ります。
新世代サラウンドビジョン
低速での前進や後退時に、自車とその周囲を真上から見下ろしたような360度の映像をキャデラックユーザーエクスペリエンスのディスプレイに表示することで、安全な駐車をアシストします。
リアビューカメラ
高解像度リアビューカメラによって、自動的に車両後方のライブ画像をキャデラックユーザーエクスペリエンスに映し、画像上のガイドラインによって適切な進路を示し、進行方向にいる人や障害物が確認できる。
オートマチックパーキングアシスト
駐車可能なスペースをスキャンし、対応し自動で縦列駐車に加えて、並列駐車に適切なステアリング操作を行うので、運転者はシフト操作のみで駐車できます。
世界初の完全通信車載ナビをはじめとする、先進テクノロジー
完全通信型DR(自律航法)マップマッチング対応クラウドストリーミングナビ
世界初となる、完全通信車載ナビが、最新の地図や高鮮度の情報を常に利用可能とします。
最新のゼンリン市街図とオンラインVICSを常にストリーミングする事で、従来の車載機では成しえなかった、快適な次世代案内システムを実現し、ゼンリンデータコム製ナビエンジンを採用する事で、最適なルート検索を可能にしている。
高度な自律航法と軌道補正技術
トンネルなど、GPSでは測位できない状況でも車両搭載センサーと連携し、高精度な位置補正を実現します。
オンラインフリーワード検索
スマートフォンを操作するように、施設やランドマーク情報検索を実現します。
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リアカメラミラー
革新的なリアカメラミラーは、従来のバックミラーよりも視界を広げ、死角を減らします。
この次世代のディスプレイには新しいセレクタースイッチが採用され、表示を拡大したり、好みの角度に傾けたりすることができ、安全な視界の確保に寄与します。
34個のBOSEスピーカーを完璧なバランスで配置
CT6専用にデザインされたBose Panarayオーディオシステムには、Boseの革新的なテクノロジーが惜しみなく投入されている。
空間設計とオーディオデザインが見事に調和した立体的なサウンドによって、ダイナミックでクリアな音が広がり、乗る人すべてに妥協のない圧倒的な音響体験を提供する。
また、エンジン音など車内のノイズを測定し、不快なこもり音を逆位相の音で打ち消して低減するBoseアクティブノイズキャンセレーションを採用し、このテクノロジーとさまざまな防音対策により、CT6は世界最高レベルの静粛性を実現している。
その他にも、サウンドエンハンスメントやブッシュを見直し、五感で感じる乗り心地を向上させています。
ドライブをより楽しくするインフォテイメントシステム
光沢仕上げのロータリーコントローラーはキャデラックユーザーエクスペリエンスの操作をフィジカルにナビゲートする。
またスマートフォンと連携し、Apple CarPlay/Android Autoに対応しています。
お持ちのスマートフォンに保存されている連絡先やApple Music、その他の情報にもアクセスでき、さらには新世代のワイヤレス充電も完備しています。
さいごに
キャデラック CT6はいかがだったでしょうか?
まさにキャデラックのフラッグシップに相応しい機能の数々で、乗員全てが落ち着いて乗れる快適性はもちろん、ゆとりのある走行性能で他メーカーのフラッグシップモデルを凌駕する性能を持っていると感じた。
国産車や欧州車にはない、アメリカ車らしい堂々とした風格を与えるエクステリアデザインは、見るもの全てから羨望の眼差しが送られることだろう。
インテリアでは、デザインや素材の質感を極限まで高め、あるとうれしい現代的な快適装備もほぼ網羅し、いつまでも乗っていたくなるような造り込みは素晴らしい。
ドイツ車勢にも、このクラスの対抗となる車種は多く存在しているが、このCT6を検討の1つに入れても納得の行くパフォーマンスを必ず見せてくれるかもしれない。
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