排気量が小さくても侮るなかれ、小排気量でも馬力の高い車種6選

小排気量でも馬力の高い車種 アイキャッチ 車の情報

車の排気量とは、エンジンのシリンダー(気筒)内でピストンが上下する際に排出される空気の体積のことで、エンジンの「大きさ」を示す数値で、単位は「cc」や「L」で表されます。

一般的に排気量が大きいほど、より多くの燃料を燃焼させられるため、大きな力を生み出すことができます。

車の馬力とは、仕事率の単位であり、75kgの物体を1秒間に1m持ち上げる力に相当し、車のエンジンの場合は、「ねじりの強さ(トルク)×回転数」で求められます。

馬力は、どれだけ仕事ができるかを示す指標であり、「最高速度」に影響します。

単位はkW(キロワット)で表されるのが一般的ですが、日本ではPS(仏馬力)もよく用いられます。

排気量が大きいほどパワフルなエンジンというのは間違いありませんが、排気量と馬力は必ずしも比例するわけではなく、近年では、ダウンサイジングターボ技術により、排気量が小さくても過給器(ターボ)によって大きな馬力を得られる車が増えています。

今回は、小排気量に関わらず、馬力の高い車種6選を紹介します。

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小排気量でも馬力の高い車種6選

ホンダ シビック Type R 2.0L 直4ターボ 最高出力 330ps

小排気量でも馬力の高い車種 シビックタイプR

シビック Type Rは、2022年に登場した最新世代の高性能ホットハッチであり、世界中のスポーツカーファンから注目を集めているモデルです。

歴代Type Rの集大成ともいえる走行性能と日常性を兼ね備え、ホンダの「走りへの情熱」を体現した1台となっています。

外観は、先代FK8型よりも落ち着いたデザインを採用しながら、ワイド&ローなプロポーションと空力性能を追求したボディラインが特徴です。

大型リアウィングや専用エアロパーツ、19インチアルミホイールに加え、機能美を重視したデザインにより、サーキットでも街中でも映える存在感を放っています。

パワートレインには、改良された2.0L VTECターボエンジンを搭載し、「最高出力330PS(日本仕様)」を発揮。

6速マニュアルトランスミッションと組み合わされ、精緻なシフトフィールとレスポンスの良い加速を実現しています。

また、軽量化と高剛性化を両立したボディ、専用チューニングのサスペンション、ブレンボ製ブレーキなどにより、サーキット走行でも安心して限界性能を引き出せる設計となっています。

インテリアには、伝統のレッドスポーツシート やアルカンターラを用いたステアリング、メタルシフトノブを装備、最新のデジタルメーターやHonda LogRアプリを介した走行データ分析機能も搭載し、ドライバーを本格的な走行体験へ導きます。

シビック Type Rは、日常での快適性を確保しつつ、世界最速FFを目指した圧倒的な走行性能を持つことで、ホットハッチの頂点に君臨する存在です。

まさに「運転する喜び」を純粋に味わえる、日本が誇るスポーツモデルといえるでしょう。

シビック Type Rのエンジンスペック:K20C型(1,995cc 直列4気筒 直噴 DOHC ターボ) 最高出力330PS/6,500rpm 最大トルク42.8kgf・m/2,600~4,000rpm

シビック Type Rの価格:4,997,300円

トヨタ GRヤリス 1.6L 直3ターボ 最高出力 304ps

小排気量でも馬力の高い車種 GRヤリス

GRヤリスは、トヨタがWRC(世界ラリー選手権)参戦を背景に「勝つためのホモロゲーションモデル」として開発した、稀少かつ本格的なスポーツカーです。

通常のヤリスをベースにしながら、ほとんど専用開発に近いシャシー構造やエンジンを持ち、トヨタのモータースポーツ部門「TOYOTA GAZOO Racing」の情熱が凝縮されています。

最大の特徴は、専用開発された1.6L直列3気筒ターボエンジン(G16E-GTS)で、世界最強クラスの3気筒として知られ、「最高出力304PS(日本仕様)」を発揮し、軽量コンパクトなボディに圧倒的なパワーを与えています。

これに6速マニュアルトランスミッションを組み合わせることで、ドライバーはダイレクトな操作感とリニアな加速を楽しめます。

駆動方式には、トヨタ独自のスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」を採用、前後トルク配分を電子制御で切り替えられ、街中からサーキット、さらには雪道やラリーのダート路面まで、多彩な環境で高いトラクション性能を発揮します。

専用サスペンションや軽量化を追求したボディ、アルミ製パネルやカーボンルーフの採用などにより、重量配分と剛性を徹底的に最適化している点も特徴です。

外観は、通常のヤリスよりもワイド&ローなスタイルで、大型フロントグリルや専用エアロ、3ドアハッチバックのシルエットが「WRC直系」の迫力を演出します。

インテリアはシンプルながらスポーツ走行を意識した設計で、ドライバーの操作に集中できるコックピットデザインとなっています。

GRヤリスは「量産車ベースの枠を超えた、純粋なラリー由来のマシン」。

日常でも扱える実用性を残しながら、サーキットやラリーで通用する走行性能を持つ、世界でも稀有なホットハッチです。

トヨタが本気でつくった「走るための車」として、多くのドライバーを魅了しています。

GRヤリスのエンジンスペック:G16E-GTS型(1,618cc 直列3気筒 インタークーラーターボ) 最高出力304PS/6,500rpm 最大トルク40.8kgf・m/3,250~4,600rpm

GRヤリスの価格:3,560,000~5,330,000円

スズキ スイフトスポーツ 1.4L 直4ターボ 最高出力 140ps

小排気量でも馬力の高い車種 スイフトスポーツ

スイフトスポーツは、コンパクトカー「スイフト」をベースに、走りの楽しさと軽快さを高次元で融合させたホットハッチです。

初代から一貫して「手の届くスポーツカー」をコンセプトに開発され、現行モデルはその魅力をさらに磨き上げています。

最大の特徴は、軽量ボディとターボエンジンの組み合わせで、1.4L直噴ターボ「K14C型ブースタージェットエンジン」は、最高出力140PS・最大トルク230Nmを発揮。

排気量以上の力強さとレスポンスを備え、低回転から力強い加速を楽しめます。

これに6速マニュアルトランスミッション、または6速ATを組み合わせ、ドライバーは意のままの走りを体感できます。

車重はわずか970kg前後(MT仕様)と、同クラスのスポーツモデルの中でも際立って軽量で、これに専用のサスペンションチューニングや高剛性ボディを組み合わせることで、キビキビとしたハンドリングと安定感あるコーナリングを実現しています。

軽快でありながら地に足の着いた走りが、スイフトスポーツならではの魅力です。

エクステリアは、通常のスイフトよりワイド&ローなスタンスを持ち、専用の大型グリル、バンパーデザイン、デュアルエキゾースト、17インチアルミホイールなどがスポーティさを強調。

インテリアも専用スポーツシートや赤を基調とした加飾が施され、ドライバーの気分を高める空間に仕上げられています。

安全装備も充実しており、デュアルセンサーブレーキサポートや車線逸脱抑制機能、アダプティブクルーズコントロールなど、日常での安心感もしっかり確保。

スポーツ性能と実用性、そしてコストパフォーマンスを兼ね備えた1台です。

スイフトスポーツは「軽快さ」と「操る楽しさ」を誰もが味わえるホットハッチで、サーキット走行から日常の街乗りまで幅広く楽しめる、エントリースポーツカーの代表格といえる存在です。

スイフトスポーツのエンジンスペック:K14C型(1,371cc 直列4気筒 直噴DOHC ターボ) 最高出力140PS/5,500rpm 最大トルク23.4kgf・m/2,500~3,500rpm

スイフトスポーツの価格:2,164,800~2,289,100円

メルセデスAMG AMG A45 S 4MATIC+ 2.0L 直4ターボ 最高出力 421ps

小排気量でも馬力の高い車種 AMG A45S

AMG A45 S 4MATIC+は、コンパクトハッチバック「メルセデス・ベンツ Aクラス」をベースに、AMGが徹底的にチューニングを施した高性能モデルです。

小型ハッチの枠を超えた圧倒的な動力性能と、洗練されたプレミアム性を両立し、「スーパーハッチ」と称される存在となっています。

最大の特徴は、世界最強クラスの2.0L直列4気筒ターボエンジン「M139」、最高出力421PS、最大トルク500Nmを発揮し、0-100km/h加速はわずか3.9秒というスーパースポーツカー並みの加速性能を実現しています。

エンジンはAMG伝統の「One Man, One Engine」哲学に基づき、熟練エンジニアが一基ずつ手組みで製造。

コンパクトカーの枠を超えたこだわりと性能が込められています。

駆動方式はAMG独自の「4MATIC+」四輪駆動システムを採用しており、前後だけでなく左右のトルク配分も自在にコントロールでき、路面状況やドライバーの操作に応じて最適な駆動力を配分します。

特に「ドリフトモード」では、後輪重視のトルク配分によりFRスポーツのようなドリフト走行も可能で、サーキットからワインディングまで、多彩な走りの表情を楽しめます。

エクステリアは、ワイドなフロントグリル「AMGパナメリカーナグリル」、大型エアインテーク、リアディフューザーや専用ウイングなど、力強さと空力性能を兼ね備えたデザイン。

インテリアはAMG専用のスポーツシート、デジタルメーター「MBUX」インフォテインメントシステムにAMG専用ディスプレイを組み込み、ドライバーをレーシーな世界へと誘います。

さらに、アダプティブダンピングシステムや高性能ブレーキ、複数のドライブモードを備え、街乗りの快適性からサーキット走行まで幅広く対応。

安全装備や先進運転支援機能も充実しており、日常でも安心して扱えるのも魅力です。

AMG A45 S 4MATIC+は「コンパクトの常識を覆すハイパフォーマンスハッチ」。

小さなボディに421馬力を秘め、精密に鍛え上げられたシャシーと先進技術によって、走りの楽しさと日常性を高次元で両立させた、唯一無二のスポーツモデルです。

AMG A45 S 4MATIC+のエンジンスペック:M139型(1,991cc 直列4気筒 DOHC ターボ) 最高出力421PS/6,750rpm 最大トルク51.0kgf・m/5,000~5,250rpm

AMG A45 S 4MATIC+の価格:10,679,000円

フォルクスワーゲン ゴルフ R 2.0L 直4ターボ 最高出力 333ps

小排気量でも馬力の高い車種 ゴルフR

ゴルフ Rは、ハッチバックの代名詞ともいえる「ゴルフ」をベースに、圧倒的なパフォーマンスを与えられたフラッグシップスポーツモデルです。

実用性と走行性能を高次元で両立し、日常からサーキット走行まで幅広く楽しめる万能型ホットハッチとして世界的に高い人気を誇ります。

エクステリアは、専用バンパーや大型エアインテーク、ブルーをアクセントにしたRバッジ、そして4本出しエキゾーストが特徴的で、スタイリッシュさとスポーティさを兼備、インテリアにはバケットシートや専用デザインのメーター類が備わり、ドライバーを中心としたレイアウトで高揚感を演出しています。

パワートレインには、2.0L直列4気筒ターボ「DNF」エンジンを搭載し、最高出力は333ps(市場仕様により変動)、トランスミッションは7速DSGが組み合わされ、俊敏かつスムーズな変速を実現します。

駆動方式は高性能4WDシステム「4MOTION」を採用し、走行状況に応じて前後トルクを最適に配分し、これにより、直進安定性からコーナリング性能まで極めて高いレベルで制御します。

さらに「Rパフォーマンストルクベクタリング」により、後輪左右へ駆動力を可変配分することで、タイトコーナーでも鋭い旋回性能を発揮。

加えて、ドライビングプロファイルセレクションによるモード切替で、快適な街乗りからスポーツ走行まで自在に対応します。

ゴルフ Rは、伝統のゴルフが持つ実用性や快適性をそのままに、スーパーカー顔負けのパフォーマンスを秘めたハイパフォーマンスモデルです。

日常の移動を楽しみに変え、ドライバーを常にワクワクさせてくれる1台と言えるでしょう。

ゴルフ Rのエンジンスペック:DNF型(1,984cc 直列4気筒 DOHC インタークーラーターボ) 最高出力333PS/5,600~6,500rpm 最大トルク42.8kgf・m/2,100~5,500rpm

ゴルフ Rの価格:7,049,000円~

BMW M135 xDrive 2.0L 直4 DOHC 最高出力 300ps

小排気量でも馬力の高い車種 M135 xdrive

M135 xDriveは、BMWのコンパクトハッチバック「1シリーズ」のトップパフォーマンスモデルとして位置づけられる1台で、日常での使い勝手とスポーツドライビングを高次元で両立したホットハッチです。

Mパフォーマンスモデルならではの精悍なデザインと高い走行性能が特徴で、プレミアムコンパクトスポーツを求めるユーザーから支持を集めています。

エクステリアは、M135i専用デザインの大きなキドニーグリルやアグレッシブなフロントバンパー、エアロダイナミクスを意識したサイドスカート、そしてデュアルエキゾーストがスポーティな雰囲気を強調。

インテリアも、Mスポーツシートやアルミペダル、専用ステアリングが装備され、ドライバーを中心としたスポーティかつ上質な空間を演出しています。

パワートレインには、2.0L直列4気筒DOHCガソリンエンジンを搭載し、最高出力300ps・最大トルク400Nmを発揮。

8速ステップトロニックスポーツATと組み合わされ、俊敏かつ力強い加速を実現します。

駆動方式にはBMWの先進4WDシステム「xDrive」を採用し、前後輪へトルクを瞬時に配分し、さらに電子制御式ディファレンシャルやARB(タイヤの空転抑制システム)、Mサスペンションが組み合わされ、コーナリング時の安定性と俊敏なハンドリングを可能にしています。

また、ドライビングエクスペリエンスコントロールにより、エコからスポーツまで多彩な走行モードを選択でき、街乗りの快適性とワインディングでの俊敏性を自在に切り替えられるのも魅力。

実用的な5ドアハッチバックボディと広いラゲッジスペースを備えているため、日常ユースでも優れた利便性を誇ります。

BMW M135i xDriveは、コンパクトながらも高出力エンジンと精緻なシャシー制御によって、走る楽しさと安心感を兼ね備えたプレミアムホットハッチです。

普段使いからスポーツ走行まで、ドライバーを満足させる「駆けぬける歓び」を凝縮した1台といえるでしょう。

M135 xDriveのエンジンスペック:B48A20H型(1,998cc 直列4気筒 DOHC) 最高出力300PS/5,750rpm 最大トルク40.7kgf・m/2,000~4,500rpm

M135 xDriveの価格:7,190,000円~

さいごに

排気量が小さい=馬力がないというイメージを完全に覆す車種ばかりでした。

今回紹介した車種は、排気量はもちろんボディサイズもコンパクトながら、馬力が出ているため、運動性能も高い車種ばかりになりました。

車の運動性能を高めるベースとして、「軽さ」というのは特に大きな武器となり、それに加えて馬力が出ているとなると、モンスター級のクルマへとなります。

最新技術によって「小さなエンジンでも大きな馬力を出すこと」が可能になっているので、大排気量ではなく小排気量で馬力が出ているクルマを求めている方は、是非参考にしてください。

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