義務化が2020年4月1日からの新型車でオートライト義務化。継続生産車では2021年10月から

オートライト義務化アイキャッチ 車の情報

車を運転していれば、日中出かけていて仕事やレジャーなどで夕暮れから夜間にかけて帰宅や帰社したり、人を迎えに行くなど夜間に車を使うケースなど、大半の人がこの様なケースを体験したことがあるだろう。

そんな中、稀に見るのが夜間での無灯火走行だ。

オートライト義務化夜間での無灯火
無灯火のイメージ

筆者も夜間に車に乗っていると、無灯火で走っている車に遭遇することがある。

正直、このような状態はかなり危険な状況にあると感じる。まだ、ボディ色によれば白色に近い色であれば認知することが、辛うじてできるが黒色などの色だと、暗い夜道だと認知しずらい状況だ。

運転者にとっては、大半は気づいておらず付け忘れと信じたいが、わざと無灯火で走っているとするなら、すぐに見直していただきたい。

そんな危険な状態を減少させるために、「オートライト義務化」を政府が始めた。

オートライト義務化オートライトイメージ

今回は、オートライト義務化についてお伝えしていきます。

オートライトの普及状況について

オートライトの義務化は、2011年から欧州車では義務化となり日本で販売される車両についても、ほぼ100%と言っていい程、オートライトが装着されているであろう。

日本での需要が少ない、アメリカ車についても各車の装備内容には8割程度のグレードに標準装備されている。

日本車に関しても、ハロゲンライト以外のHIDヘッドライトやLEDヘッドライトが付く新車であれば、ほとんどオートライト機能が備わっている車両が占めている。

オートライト義務化LED ハロゲン
ハロゲンとLEDの違い

最近となっては、コストダウンが進んだ経緯もあり軽自動車にもLEDヘッドライトが搭載されるのも当たり前になってきてる背景もあり、オートライト機能を備わっているケースが多いと見られる。

日本で、オートライトが採用されたのは平成初期のトヨタ セルシオに代表される高級車から装備されるようになり、現代では珍しい装備ではなくなっている。

オートライト義務化セルシオ
セルシオ 懐かしいですね

各国より、オートライト義務化が遅い我が国だが、自発光メーターの存在も普及の背景に?

灯火類のスイッチについては、国産車ではほとんどと言っていい程ステアリングホイールの右側、ウインカーレバーに付いているつまみを奥や手前側にひねると、ポジションランプとテールランプ、ヘッドライトの点灯が可能となっているが、比較的新しいクルマにはこれに加えて「AUTO」と書かれているポジションがある。

オートライト義務化ポジション
AUTOの位置

灯火類のスイッチを「AUTO」のポジションにしておくと、ダッシュボードの奥やガラスの上部に設置された照度センサーが周囲の明るさを検知し、周囲が暗くなると度合いによって、①ポジションランプ&テールランプ、②ヘッドライトのロービームの順に灯火類が点灯する機構だ。

筆者の愛車の1つ、メルセデスは上記の①を超えて、最初から②の状態になることが多いです。(とゆうか、①の状態になっているところはほぼありません。)

上述でも、少し触れたが夜間での無灯火は、自車にとって周囲が見づらくなりさらに周りを走る車や、歩行者などからもテールランプやヘッドランプが付いていないことで、迫ってくるとき等に認知しにくいなど、非常に危険な状態であるが、ここ15年ほど特に都市部や市街地などで少なからず見かける行為となっている。

その理由としては、

①昔は周囲が暗くなるとメーターやインパネスイッチなどが暗く見づらくなり、ライト点灯のタイミングになっていたが、メーターが常時明るく見やすい「自発光式メーター」の普及により、視認性が向上したため、メーターが見づらくなる=ライト点灯のタイミングという機会が減った。

オートライト義務化自発光式メーター
自発光式メーターのイメージ

②市街地や都市部では、道路上の照明や店舗などの施設の照明が充実しており、車に乗っていると周りの暗さに気付かずに無灯火で走ってしまう場合がある。

と言ったことが挙げられる。

また、2015年の統計では歩行中の交通事故死者数が、日没が近くなった17時~19時台にかけて急激に増えているという事実もあった。

こうした背景もあり、2016年10月にオートライトの義務化が国土交通省から発表され、2020年4月より施工されるのだ。

なお、今回のタイミングでのオートライト義務化は、軽トラックやハイエースバンといった小型商用車は対象外である。

11人乗り以上で2ナンバーが付くバス(14人乗りのハイエースコミューターやキャラバンマイクロバスも含む)、総重量3.5トンを超える商用車は、新型車が2021年4月、継続生産車の場合2023年10月からオートライトが義務化されるので、注意してください。

オートライト義務化になっても、自分で確認し臨機応変の行動を

新車に限ったこととはいえ、オートライト義務化により無灯火での走行が格段に減少することが考えられ、現状でも無灯火で走っているクルマが居るのでこのような対策は大賛成ではあるが、その反面でオートライト義務化による注意点もいくつか考えられる。

①義務化後にオートライト付の車を買ったユーザーが、レンタカーなど非オートライト車を運転する際にオートライト付と思い込んでしまい、無灯火で走ってしまうという懸念

オートライト義務化レンタカー

②オートライトといっても、昼間の霧や豪雨、雪といった悪天候時に主に自車の存在をアピールするためのライトオンまで対応してくれないものがほとんどなので、そのため「オートライトは昼間の悪天候には基本的に対応してくれない」という認識や啓蒙が必要なこと

またまた、筆者の愛車のケースで話すとメルセデスの場合は16時くらいになると、ロービームが付き雨天時にはワイパーの作動と連動し、ヘッドライトが付く仕様になっております。

オートライト義務化に向けた、個人の意識や自動車メーカーはより一層オートライト化に対する工夫が必要

自動車の運転は、様々な意味で「今どのような状況になっているか」をきちんと把握する必要がある。

それを踏まえると、オートライトの義務化を機会に、自動車メーカー各社はメーター内などの表示やウインカーレバーと一緒に付くライトスイッチにテールランプを入れるなどして、「どの灯火が今付いているか」のアナンウンスも徹底するべきなのではないかと思う。

オートライト義務化メーターインジケータ
速度メーターの上部にライト点灯しているマーク

また、オートライトが義務化されてもすべての車両がオートライトになるということは現実的には考えられない。

早めのライトオンや悪天候時にしか使ってはいけないリアフォグなど、オートライトの義務化を機会に灯火類の適切な点灯も改めて確認してほしいところだ。

余談ですがリアフォグを、晴天時に使用すると後続車は眩しく感じるので使用を避けてほしいです。特に、輸入車に乗っている方は今一度ライトスイッチについて効果を見直して頂きたいと思う。

オートライト義務化リアフォグ
眩しい晴天時のリアフォグ

オートライト化を義務化するにあたり、すでにAUTOポジションがあるにも関わらず、使っていないユーザーが多くいらっしゃると思うので、個人的には自動車メーカーのクルマ造りの時にデフォルト時でAUTOポジションになる機構にするのと、自動車販売会社が試乗する際や納車時の説明で、基本的にはAUTOポジションにして下さい等と、一言添えるだけでAUTOを使うユーザーは増えると思う。

AUTOにしておけば、トンネルなどライトオンしなければいけない状況でも、自動で点灯・消灯をしてくれるので運転者のライトスイッチを動かす作業は無くなるし、夜間での付け忘れも減少すると思われる。

筆者は、断然オートライトを非常に便利と思っている(毎度いちいちライトスイッチを操作するのが不便と思っている為)ので、法改正のこの機会に車のライトについて見つめなおしてもらいたい。

オートライト義務化メルセデスライトスイッチ
通常時がAUTOの位置

追記:愛車のメルセデスは、消灯という概念がなくデフォルトポジションもAUTOである。

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