こんにちは。SCPです。
いつも通り、愛車に乗って仕事やレジャーに行こうと駐車場に向かったら、
あれ!?…クルマが無いっ!
なんてことになったら、誰でも驚きますよね。
警察庁の発表した犯罪統計資料によると、2019年の自動車盗難件数は7143件で、2年連続で年間1万件を下回り、自動車盗難は減少傾向にありますが、トヨタ・ランドクルーザー、ホンダ・ヴェゼルなど、昨年より盗難件数が増加した車種もあることが分かった。
各、自動車メーカーが盗難に対するセキュリティを標準で高めている事もあり、年々減少傾向にありますが、それでも全く無くなってるとは言えない状況です。
SNSでも、盗難されて探してます。なんて発信を見る機会も少なくありません。
車両自体の盗難に加え、クルマの部品だけを盗まれたりというケースも珍しくありません。
今回は、自動車の盗難や、盗難被害から守るためにできることをお伝えしていきます。
車種別、盗難件数の実態~第1位はトヨタ ランドクルーザー~
一般社団法人日本損害保険協会による第21回自動車盗難事故実態調査の結果から、自動車盗難の傾向について、お伝えします。
車両本体盗難の車名別盗難状況は、ワースト3車種が昨年度と同じになるなど、車両本体盗難の被害が特定の車種に集中する傾向が続いています。
その中でも、トヨタ ランドクルーザーは昨年度比+7件の42件に増加し、レクサスを車種別に調査したところ、LXが25件と最も盗難被害が多く3位に食い込んできた状況です。
2020年2月調査時点の傾向を見ると、いわゆる高級SUV車が被害の中心となっている結果となっています。
一方、これまで盗難車ランキングの上位に居続けたトヨタ ハイエースは順位を大きく下げ件数が減少している事が分かる。
ハイエースは、盗難車を海外に輸出する傾向が多いらしく、2020年2月時点の結果で減少した背景として、新型コロナウィルスの蔓延により輸出入の規制の部分も大きく影響しているだろう。
2020年2月調査の上位14車種を見ると、ヴェゼル・インプレッサ・エルフ以外は、トヨタ系の車両で占有されているので如何にトヨタ系のクルマが盗難のターゲットの主流になっている事が分かる。
その背景には、トヨタ車は海外でも人気が高く、高値で売買されることが狙われる要因だと考えられている。
また、ランドクルーザーなどは、悪路走破性が高いことや、とにかく頑丈という事が理由にあたり、レクサス LXやアルファードなどのミニバンは人や荷物の大量運搬に適していることから発展途上国で人気が高いとも言われているからである。
都道府県別の自動車盗難事例~第1位は茨城県~
2020年に盗難件数が最も多かったのは茨城県で57件と、2017年11月の54件から3件増加し、順位も1つ上がりワースト1位となってしまった。
続いて、千葉県は32件となり2017年11月より11件増加し順位も大きく上がってしまった。
愛知県は、ランキング3位と順位は変わらなかったが、2017年11月に比べ12件減少している事が分かる。
2017年まで3年連続ワースト1位だった大阪府は、2017年11月に比べ53件も減少し、順位を大きく下げた。
上位3県の地域の共通点は、国際的な貿易拠点となる大きな港があることで、自動車を狙う犯罪組織は、盗んだ自動車をすぐに船で運びだせる場所が狙い目であると考えていることからだろうと考えられる。
盗難発生時間帯~深夜~朝の時間帯に集中~
自動車盗難の発生時間帯に関しては、約70%が22時~翌9時までの深夜から朝にかけて起こっていることがわかる。
どんな犯罪でも言えることだが、暗がりで見つかりにくいことが犯行には好都合なのが伺え、また多くの人が寝ている時間帯なので、長時間自動車が駐車されているのも狙いやすい材料となっている。
盗難発生場所~意外にも多くの盗難は自宅で起きている~
自動車盗難が最も多く発生している場所は、約5割が自宅(屋外)だとわかる。
単純に多数の人が出入りする契約駐車場(屋外)の方が、盗難に遭いそうなイメージがあるが、こちらは約2割である。
逆に、人の出入りが多い分、自動車を狙う犯罪組織にとっては目撃されやすいと考えているのかもしれない。
この傾向は例年変わっておらず、自宅の駐車場だからと言って油断は禁物である。
主な盗難の手口とは
自動車の盗難と一括りに言っても、どの様な手口で自動車の盗難をしているのかについて触れていく。
1. | 窓の隙間から針金等を差し込んでドアを解錠し、車両に侵入する。 |
2. | ハンマー等で車のガラスを破壊し、車両に侵入する。 |
3. | 工具等を使ってドアを解錠し、ステアリングロックを破壊してエンジンを始動する。 |
4. | 車体にマグネット等で隠しているスペアキーを探し出す。 |
5. | 家に侵入し、車のキーを盗む。 |
6. | レッカー、けん引車で車を丸ごと盗む。 |
7. | カギを預かる施設で車の使用者になりすましてキーを受け取る。 |
と、一例になってしまうが主な盗難手口は以上となっている。
4や5に関しては、すぐに改善できる事なので、車体にスペアキーを隠すのをすぐに止めて、自宅への侵入を容易にさせない様に、戸締りを日頃から気を付けましょう。
自動車や自動車部品の盗難防止対策
ここからは、盗難防止策についてお伝えしていきます。
確実な施錠を行う
短時間でも車から離れるときは、完全に窓を閉め、キーを抜いてハンドルロックとドアロックを施しましょう。
イモビライザーの装着
イモビライザーとは、キーに内蔵されたトランスポンダから出される複雑な暗号(IDコード)を車両本体内のコンピュータで照合し、正規のキーと判定されないとエンジンが掛からない盗難防止装置(自動車メーカー純正品の例)となっており、その他、市販の後付けタイプもあります。
盗難防止機器の活用
セキュリティアラーム(警報装置)
センサーが衝撃・振動・音等の異常を感知し警報音を発する警報装置で、純正でも装備されている場合もあるが社外品によっては純正品よりも、より精度が高かったりユーザーの好みに合わせた警報を出したりと多彩な機能を有している。
ハンドル(ステアリング)固定器具
ハンドルを物理的にロックすることで盗難防止に繋がり、装着することで視覚的にアピールができ、犯人から面倒くさいと感じ抑止効果が得られる。
タイヤ(ホイール)固定器具
上記のハンドル(ステアリング)固定器具同様、盗難防止に繋がり視覚的アピールにも大きな影響を促せる。
車載GPS装置を取り付ける
メーカー純正で車両GPSが搭載されている車種もあるが、犯人は純正GPSを無効にすることもあるので、犯人に見つかりにくい場所に、後付けによるGPSを取り付けることで、車両の位置情報を確認し、早期発見することができる。
ナンバープレート盗難防止ネジの装着
犯人は、窃盗後にナンバーを付け替えて移動するというケースが大半なので、ネジ頭が特殊な形状をしたネジに変更することで、ナンバーの取り外しが難しくなり盗難防止となる。
さらに、視覚的効果で未然に盗難防止にも役立つ。
リレーアタック対策
年々、その便利さから各メーカーは「スマートキーシステム」を採用する事も多くなった。
しかし、そのスマートキーシステムの電波を悪用した「リレーアタック」という手口でドアの解錠、エンジンの始動が行われるケースも多くなっている。
自宅などでは、ブリキやアルミホイルなどの容器に入れることで、外部への電波を減衰させる効果があるが、外出した際などのショッピングモールやスーパーなどでも、リレーアタックにより車両の盗難を目論む犯人も多くなっているので、電波を微弱化させる為の専用ケースの活用も勧めたい。
自動車カバー
自動車カバーをすることで、すぐに車種を特定されにくいことで盗難だけではなく車上荒らしやいたずら防止にも役立つ。
センサーライトの設置
センサーライトは人が近づくと自動で点灯するライトですが、ただライトで照らすだけでなく実は盗難対策グッズとしても活躍する。
上述した通り、盗難される時間帯は深夜~朝に向けた暗い時間帯に行われることが70%以上なので、センサーライトにより明るくなると、犯人にとって犯行が発見されるリスクが上がるので、効果的と言える。
但し、すぐに消えてしまっては効果が薄まってしまうので、点灯時間を調整できるタイプをおすすめします。
盗難防止に役立つハンドルロックになります。
緊急時はハンマーとして使用できるので、水没時などに役立ちます。
さいごに
未だ、新型コロナウィルスの影響も落ち着かない中、外出を自粛されていたり、テレワークによって外出する機会が少なくなっている方がいらっしゃると思いますが、そんな人出が少なくなっている状況を狙って自動車盗難の犯行を計画する不届きな者も出てきているに違いありません。
特に、5割以上が自宅の屋外における犯行なので、自宅だとすぐに目の届くところだからなどと安心しきっている方もいらっしゃると思うので、この際に愛車や保管スペースの防犯意識を高めて見直す機会にして頂ければと思いいます。
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