ホンダ オデッセイ(ODYSSEY)は、1994年に初代モデルが登場し現行モデルは5代目となっている。
ホンダが提唱した「クリエイティブ・ムーバー(生活創造車)」の第1弾として発売された初代から現在までヒットを続けており、ホンダの基幹車種のひとつに位置付けられている、重要なポジションを担うクルマとなっている。
乗用車ベースのミニバンとしてセダン同等の運動性能を持つほか、3代目以降は「低床」「低重心」をキャッチコピーとし、なおかつセダンよりも広い室内空間を売りにしている。
また、初代~4代目までは一般的な乗用車同様、ヒンジドアが採用されていたが現行型である5代目モデルでは、エリシオンとの統合により、さらに低床化と車高アップに伴い、両側スライドドアとなった。
これまで、スライドドアを採用していなかっただけに、乗員の乗降や荷物の積載のシーンで便利になったことは間違いないが、往年のファンにとっては賛否両論起きるだろう。
今回は、オデッセイについてお伝えしていきます。
車名の由来は、「長い冒険旅行」という意味の英語で、ギリシャ神話のオデュッセイアを語源としている。
オデッセイの価格は
G・AERO Honda SENSING | ガソリン | FF | 312万3,186円 (7人乗り) | 303万5,186円 (8人乗り) |
G・AERO Honda SENSING | ガソリン | 4WD | 323万8,889円 (8人乗り) | |
ABSOLUTE・Honda SENSING | ガソリン | FF | 338万8,000円 (7人乗り) | 330万0,000円 (8人乗り) |
ABSOLUTE・Honda SENSING | ガソリン | 4WD | 350万3,704円 (8人乗り) | |
ABSOLUTE・EX Honda SENSING | ガソリン | FF | 366万0,555円 (7人乗り) | |
ABSOLUTE・EX Honda SENSING | ガソリン | 4WD | 377万6,259円 (8人乗り) | |
HYBRID・Honda SENSING | ハイブリッド | FF | 390万7,445円 (7人乗り) | 381万9,445円 (8人乗り) |
HYBRID ABSOLUTE・Honda SENSING | ハイブリッド | FF | 400万9,296円 (7人乗り) | 392万1,296円 (8人乗り) |
HYBRID ABSOLUTE・EX Honda SENSING | ハイブリッド | FF | 431万4,852円 (7人乗り) |
低燃費と静粛性を両立しているハイブリッドエンジンと、爽快な走りが魅力のガソリンエンジン
オデッセイには、次世代のハイブリッドシステムSPORT HYBRID i-MMDを搭載したハイブリッドモデルと、燃料をシリンダー内に直接噴射することでより効率的にパワーを取り出す直噴エンジンの2種類のラインアップで構成される。
どちらも使用燃料はレギュラーガソリンになるので、経済的な部分でも助かる仕様だ。
ハイブリッドモデルの特徴
オデッセイのハイブリッドモデルには、その時の道路状況を把握しながら3つのモードのシームレスな切り替えにより、高効率に走行ができる。
モーターのみで走るEVドライブモードを発進のみでなく街中走行など様々な場面で実行し、優れた燃費性能を実現し、力強い加速時や高速クルーズ時などはエンジンも活用します。
よりスポーティーな走りをもたらすSレンジも備えています。
モーターを主役にしたシステムにより幅広い速度域でスムーズな加速感
モーターは回りはじめた瞬間から最大トルクを生む特性を備えており、ハイブリッドの走行用モーターは、実にV6 3.0Lエンジンの最大トルクに匹敵するトルクを発生し、幅広い速度域で力強く滑らかな加速を追求している。
さらに静粛性にも優れ、上級ミニバンにふさわしい快適性も備えている。
EVスイッチ
ONにするとバッテリーからの電力を使いモーターだけで走行するので、住宅街の走行でエンジン音を控えたい時などに便利だ。
ハイブリッドモデルの燃費は
HYBRID・Honda SENSING | WLTCモード | 20.6km/L (7名乗り) | 20.8km/L (8名乗り) |
HYBRID ABSOLUTE・Honda SENSING | WLTCモード | 20.0km/L (7名乗り) | 20.2km/L (8名乗り) |
HYBRID ABSOLUTE・EX Honda SENSING | WLTCモード | 20.0km/L |
ガソリンエンジンには、グレードに合わせた2種類のエンジンをラインアップ
オデッセイのガソリンエンジンモデルには、特性の異なる2種類のエンジンをラインアップしている。
ABSOLUTE専用 直噴DOHC i-VTECエンジン
ABSOLUTEグレードには、燃料をシリンダー内に直接噴射することでより効率的にパワーを取り出す2.4L 直噴 DOHCi-VTECエンジンを搭載している。
DOHC i-VTECエンジン
低速域から力強いトルクを発生し、高速域まで伸びやかに加速し、さらにはスムーズさと静粛性にもこだわった2.4L DOHCi-VTECエンジンにより、全域トルクフルで高速域まで滑らかな走りを実現した。
スムーズで低燃費なCVT
ガソリン車全タイプにCVTを採用し、スムーズな加速と低燃費を両立しているので、アクセルペダルを踏み込んだ瞬間から力強い加速が続く、スポーティーな制御も施している。
ガソリンモデルの燃費は
G・AERO Honda SENSING | WLTCモード | 12.6km/L(FF) | 12.0km/L(4WD) |
ABSOLUTE・Honda SENSING | WLTCモード | 12.8km/L(FF) | 12.2km/L(4WD) |
ABSOLUTE・EX Honda SENSING | WLTCモード | 12.8km/L(FF) | 12.2km/L(4WD) |
優れた乗り心地と安定感を両立するために洗練した足回り
しなやかな乗り味をもたらすフロント/リアサスペンション
スポーティーかつ安定感ある乗り味と、優れた乗り心地を両立するサスペンションには、フロントは軽量なストラット式、リアは走りと空間効率を高バランスするトーションビーム式を採用している。
乗り心地と安定感を両立する振幅感応型ダンパー
ざらついた路面など、クルマが受ける振動が小さいときは柔軟に吸収し、コーナリング時などの大きな動きには減衰力を高めるダンパーで、走りのしなやかさと安定感を両立させる。
よりなめらかなステアフィールを実現するデュアルピニオンEPS
ステアリングの回転を直線方向の動きに変換するピニオンを入力側とアシスト側の2か所に設置しており、高い最大アシスト力となめらかなアシスト力制御を両立します。
REAL TIME AWD(インテリジェント・コントロール・システム)[4WD車]
前輪がすべってから4WDに切り替わる従来のシステムから進化させており、センサーで路面の状況や車両の走行状態を検知し、最適なトルクを後輪に配分する。
機構を軽量化し低燃費にも貢献している。
オデッセイ用スモークフルLEDテールになります。
ウィンカーはシーケンシャルウィンカー(流れる)で最新の雰囲気を出すことができます。
Honda SENSINGによる最新の予防安全技術
ミリ波レーダーと単眼カメラで、クルマの前方の状況を認識し、ブレーキやステアリングの制御技術と協調し、安心・快適な運転や事故回避を支援する先進のシステムをオデッセイに搭載しています。
Honda SENSINGの主な内容
衝突軽減ブレーキ(CMBS) | 車両や歩行者との衝突回避を支援 |
誤発進抑制機能 | 不注意による急発進を防止し注意喚起する |
歩行者事故低減ステアリング | 歩行者との衝突回避を支援 |
路外逸脱抑制機能 | 車線を検知し、はみ出さない様に支援 |
渋滞追従機能付アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC) | 適切な車間距離を保ち、運転負荷を軽減 |
車線維持支援システム(LKAS) | 車線名を走行できるようにステアリング操作を支援する |
先行車発進お知らせ機能 | 停車時に、先行車が発進したことをお知らせ |
標識認識機能 | 標識の見落とし防止を図り、安全運転を支援 |
ブラインドスポットインフォメーション(タイプ別設定)
走行中、斜め後ろに車両が存在すると、その方向のドアミラー上のマークが点灯。
さらにその方向にウインカーを操作すると、マークの点滅と警報音で注意を促す。
マルチビューカメラシステム(タイプ別設定)
クルマの周囲を映像で確認できるので、駐車場や見通しの悪い交差点など状況に応じた映像をナビ画面に映し出す。
Hondaスマートパーキングアシストシステム(タイプ別設定)
ハンドルが自動で回り、駐車時の運転操作をアシスト。
カメラで駐車枠を自動認識する機能により、スムーズな操作を実現している。
パーキングセンサーシステム(タイプ別設定)
8つの超音波センサーで周囲の障害物を検知し、対象までの距離により、音とナビ画面上の表示などで注意を促す。
後退出庫サポート(タイプ別設定)
バックで出る際、側方の見えにくい位置から近づいてくる車両を検知すると、警報音とナビ画面上の矢印表示で、注意を促す。
VSA(ABS+TCS+横すべり抑制)
ブレーキ時の車輪ロックを防ぐABS、加速時などでの車輪空転を抑えるTCS、旋回時の横すべり抑制の3つの機能をトータルに制御し、クルマの急激な挙動変化を抑える。
VSA:Vehicle Stability Assist(車両挙動安定化制御システム)
ABS:4輪アンチロックブレーキシステム
TCS:トラクションコントロールシステム
エマージェンシーストップシグナル
走行中に急ブレーキと判断すると、ブレーキランプの点灯に加えて、ハザードランプが自動で高速点滅し後続車に注意を促す。
ヒルスタートアシスト機能
坂道発進時、ペダルを踏み替える瞬間のクルマの後退を約1秒間抑制し、安心感のある発進をサポートします。
Motion Adaptive EPS
姿勢を立て直すために、切るべき方向にはステアリングを軽くし、逆方向には重くすることで的確なステアリング操作を補助します。
VSAと協調し、一層の安心をもたらします。
万が一の衝突の際にも自車はもちろん、相手車両や歩行者に優しいボディ骨格
オデッセイは、2018年度自動車アセスメント(JNCAP)において最高評価である衝突安全性能評価ファイブスター賞を受賞しているので、衝突安全性能評価は高い車両となっている。
運転席用i-SRSエアバッグシステム&助手席用i-SRSエアバッグシステム
様々な体格や衝突状況に対応するHonda独自のエアバッグを全タイプに標準装備している。
1列目シート用i-サイドエアバッグシステム+サイドカーテンエアバッグシステム
側面衝突時、センサーが衝撃を感知するとスピーディーに展開し、乗員保護性能を高める。
i-サイドエアバッグシステムは、助手席乗員の体格や姿勢を検知してエアバッグの展開を制御する画期的な機能付となっている。
衝突安全設計ボディー
衝突時の衝撃(G)をコントロールする独自の衝突安全技術「G-CON」をさらに進化させ、自らはもちろん、相手車両に与えるダメージも軽減する「コンパティビリティー対応ボディー」とともに「歩行者傷害軽減ボディー」も採用している。
i-Sizeチャイルドシート対応 ISOFIXロアーアンカレッジ+トップテザーアンカレッジ
万一の衝突時、チャイルドシートの前方への移動を効果的に抑制するために、汎用型ISOFIXチャイルドシートを確実・容易に装着できる固定金具(アンカレッジ)を、2列目左右席に標準装備している。
さらに、i-Sizeチャイルドシートにも対応。
3点式ロードリミッター付プリテンショナーELRシートベルト(1列目シート)
前方向からの強い衝撃を感知すると瞬時に巻き取り、その後、一定以上の荷重がかかると少し送り出し、胸などへの負担を軽減します。
フラッグシップに相応しい上質な室内空間
オデッセイには、広い室内に先進の機能と細やかな心づかいを、上質な素材とデザインを施しクオリティーにこだわった造りが魅力だ。
ゆとりの2列目プレミアムクレードルシート(タイプ別設定)
背もたれを倒すと連動して座面前部が持ち上がり、姿勢を優しくホールドします。
ロングスライド機能や背もたれの中折れ機構、オットマンも付いた特等席となっている。
3人がけで床下格納を実現した3列目シート
床下にしまえる3列目シートは、リクライニング機構を備え、背もたれの角度を1席ごとにずらすことで大人3人が肩をふれあうことなく座れる。
運転席/助手席にもパワーシートを設定(タイプ別設定)
運転席には8ウェイパワーシートを設定しており、シートの前後スライド、リクライニングの角度、高さ(前・後)を、電動で調節可能としている。
助手席には4ウェイパワーシートを設定しており、シートの前後スライド、リクライニングの角度を電動で調節可能だ。
トリプルゾーンコントロール・フルオートエアコンディショナー(タイプ別設定)
1列目左右席、リア席の3つのゾーン各々で好みの温度設定が可能となっている。
IRカット〈遮熱〉ガラス[フロントウインドウ&フロントドア]+スーパーUVカットガラス[フロントドア]
ジリジリ感を生む赤外線を抑制し、フロントドアのガラスから差し込む紫外線を約99%カットします。
運転席大型アームレスト(タイプ別設定)
肘を置いてくつろげる、ゆったりサイズのアームレストを装備しており、お好みの角度に調節することができる。
センターコンソールボックス(タイプ別設定)
収納に便利な、シャッター付きのボックス収納です。
100V AC電源(タイプ別設定)
大容量の1500Wで、電気ポットやポータブル冷蔵庫などに対応する電源なので、アウトドアや災害時に幅広く使える。
センターコンソールハンドルガーニッシュによって、高級感アップ。
ブラック・鏡面仕上げの2種類からお選び頂けます。
さいごに
ホンダ オデッセイはいかがだったでしょうか?
筆者が免許を取りたての頃、流行っていたクルマのひとつがオデッセイでした。
その当時から、オデッセイは低床というコンセプトを持っていたので、非常に使いやすく走りも安定している部分が魅力でした。
過去に販売されていた、エリシオンと統合したことにより、元々高級感の持っているエリシオンに寄せたコンセプトで、それまでの中級ミニバンから高級ミニバンへと進化していった。
現行モデルの登場から約7年が経過しており、時期的にモデルチェンジをしてもおかしくないが、2020年11月にビッグマイナーチェンジが行われるとのアナウンスも入っております。
5代目で一気に高級感の増したオデッセイは次期型で、さらなる高級感を持って登場することを期待したい。
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