3月に入り、いよいよ春らしさがやってくる季節になりました。
今年は暖冬と言われていましたが、関東地域でも雪が降るなど暖冬らしからぬ天気にも見舞われました。
これから暖かくなっていきますが、引き続き体調管理に気をつけてください。
それでは、今回は2024年2月分のリコール情報についてお伝えします。
- 2024年2月のリコール届出情報(国産車)
- ニッサン エルグランド 計4型式 計1車種を対象(1日)
- ニッサン ノート 他 計4型式 計2車種を対象(1日)
- 三菱 ふそうスーパーグレート 計29型式 計1車種を対象(8日)
- コマツ WA200-8 他 計12型式 計2車種を対象(13日)
- コマツ WA470-10 計1型式 計1車種を対象(13日)
- 三菱 ふそうスーパーグレート 他 計51型式 計3車種を対象(15日)
- トヨタ カムロード 計5型式 計1車種を対象(20日)
- トヨタ ランドクルーザー 他 計4型式 計3車種を対象(21日)
- 昭和 ST24A 他 計5型式 計5車種を対象(21日)
- ヤンマー YH6135 他 計1型式 計2車種を対象(22日)
- 三菱 ふそうローザ 計4型式 計1車種を対象(22日)
- トヨタ ヤリス クロス 他 計5型式 計2車種を対象(28日)
- 2024年2月のリコール届出情報(輸入車)
- 2024年2月の改善対策届出情報(国産車)
- 2024年2月の改善対策届出情報(輸入車)
- さいごに
2024年2月のリコール届出情報(国産車)
ニッサン エルグランド 計4型式 計1車種を対象(1日)
・不具合の部位(部品名)
燃料装置(燃料タンク)
・状況及びその原因
燃料タンクにおいて、製造工程が不適切なため、燃料タンク上面の構成部品が適切に溶着されていないものがある。
そのため、使用過程における車両振動等により溶着部の一部が剥がれ、燃料を満タンに給油すると当該溶着部から燃料が漏れるおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、燃料タンクの製造番号を確認し、該当する場合は良品と交換する。
ニッサン エルグランド 計4型式 計1車種のリコール届出一覧表
ニッサン ノート 他 計4型式 計2車種を対象(1日)
・不具合の部位(部品名)
座席ベルト等(取扱説明書)
・状況及びその原因
助手席回転シート架装車の取扱説明書において、本来記載すべきチャイルドシート搭載時に関する注記を記載していないため、保安基準第22条の3に適合しない。
なお、チャイルドシートの固定機能に問題は発生しない。
・改善措置の内容
全車両、助手席回転シートの取扱説明書を訂正版に差し替える。
ニッサン ノート 他 計4型式 計2車種のリコール届出一覧表
三菱 ふそうスーパーグレート 計29型式 計1車種を対象(8日)
・不具合の部位(部品名)
原動機(排気ロッカーアーム)
・状況及びその原因
6R20型エンジンを搭載した大型トラックにおいて、排気ロッカーアームのアジャストスクリューの潤滑性能が不十分なため、長時間のアイドル運転を行うと早期にアジャストスクリューが摩耗及び破損して異音や出力の低下が生じることがある。
そのため、そのままの状態で使用を続けると、バルブブリッジが脱落してエンジンが破損し、最悪の場合、走行不能に至るおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、排気ロッカーアーム一式を対策品に交換する。
三菱 ふそうスーパーグレート 計29型式 計1車種のリコール届出一覧表
三菱 ふそうスーパーグレート 計29型式 計1車種の改善箇所説明図
コマツ WA200-8 他 計12型式 計2車種を対象(13日)
・不具合の部位(部品名)
静油圧変速機(前後進ソレノイド)
・状況及びその原因
ショベル・ローダの静油圧変速機において、前後進ソレノイドへの雨水等の浸入に対する検討が不十分で、ソレノイドリード線の取出し向きの指示が無いため、リード線が上向きに取り付けられているものがある。
そのためそのまま使用を続けると、取り出し口に付着した雨水等がソレノイド内部に浸入し発錆することで、最悪の場合、リード線が断線して走行不能になる。
・改善措置の内容
全車両、
①前後進ソレノイドを新品に交換する。
②一部のソレノイドリード線の取り回しを変更する。
コマツ WA200-8 他 計12型式 計2車種のリコール届出一覧表
コマツ WA200-8 他 計12型式 計2車種の改善箇所説明図
コマツ WA470-10 計1型式 計1車種を対象(13日)
・不具合の部位(部品名)
車体(エンジンサイドカバー))
・状況及びその原因
ショベル・ローダのエンジンサイドカバーの構造が不適切なため、サイドカバーを固定するピンがラッチに正常に嵌らない場合がある。
そのためそのまま使用を続けると、稼働時の振動等でピンがラッチから外れ、最悪の場合、サイドカバーが車体から脱落するおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、
①ピンがラッチに嵌る対策ブラケットに交換する。
②ブラケット変更に伴う取扱説明書を改訂する。
コマツ WA470-10 計1型式 計1車種のリコール届出一覧表
コマツ WA470-10 計1型式 計1車種の改善箇所説明図
三菱 ふそうスーパーグレート 他 計51型式 計3車種を対象(15日)
・不具合の部位(部品名)
原動機(高圧燃料ポンプ)
・状況及びその原因
大型トラック・バスの高圧燃料ポンプにおいて、タペットとローラー間およびローラーとカム間を潤滑する燃料膜厚が不足しているため、これらの摺動面に摩耗が生じることがある。
このため、ポンプストロークの減少や摩耗粉による燃料フィルターの詰まりが生じて燃料の供給が不十分になり、突然のエンジンストールや再始動不能に至るおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、高圧燃料ポンプを点検し、不具合品が装着されていた場合は対策品の高圧燃料ポンプ一式に交換する。
また、燃料タンク内に摩耗粉が認められた場合は、燃料フィルター一式を新品に交換すると共に、高圧燃料ポンプから燃料タンク間の戻り側燃料ラインの清掃を実施する。
三菱 ふそうスーパーグレート 他 計51型式 計3車種のリコール届出一覧表
三菱 ふそうスーパーグレート 他 計51型式 計3車種の改善箇所説明図
トヨタ カムロード 計5型式 計1車種を対象(20日)
・不具合の部位(部品名)
2点式シートベルト(長さ調整部品)
・状況及びその原因
後向き座席に取付けた2点式シートベルトにおいて、長さ調整部品を反転して取り付けたため、衝突時に長さ調整部品が破損することがある。
そのため、ベルトが緩み、乗員を確実に拘束できないおそれがある。
・改善措置の内容
長さ調整部品を正しい向きに取り付け直す。
トヨタ ランドクルーザー 他 計4型式 計3車種を対象(21日)
・不具合の部位(部品名)
①動力伝達装置(自動変速機)
②後方等確認装置(パノラミックビューモニター用制御コンピュータ)
・状況及びその原因
①自動変速機(トランスミッション)において、多板クラッチのディスク形状および駆動伝達に関する制御の検討が不十分なため、ニュートラルレンジにシフトした際にクラッチが切り離されないものがある。
そのため、駆動力が伝達され、ブレーキペダルが踏まれていないと車両が動き出すおそれがある。
②パノラミックビューモニターにおいて、制御プログラムが不適切なため、カメラ映像が映らず、車両周辺が確認できないことがある。そのため、保安基準第44条(後写鏡等の基準)に適合しないおそれがある。
・改善措置の内容
①全車両、トランスミッション用制御コンピュータのプログラムを対策仕様に修正する。
②全車両、パノラミックビューモニター用制御コンピュータのプログラムを対策仕様に修正する。
トヨタ ランドクルーザー 他 計4型式 計3車種のリコール届出一覧表
トヨタ ランドクルーザー 他 計4型式 計3車種の改善箇所説明図①
トヨタ ランドクルーザー 他 計4型式 計3車種の改善箇所説明図②
昭和 ST24A 他 計5型式 計5車種を対象(21日)
・不具合の部位(部品名)
ブレーキチューブ及び荷卸配管
・状況及びその原因
タンクセミトレーラにおいて、ブレーキチューブの取付けが不適切なものがあり、その場合、ブレーキチューブと荷卸配管が干渉することがある。
そのため、そのまま使用を続けるとブレーキチューブが破損してエア漏れが発生し、制動力が低下する。
また、さらに損傷が広がると駐車制動装置が作動し、最悪の場合、ブレーキ引きずりにより火災となるおそれがある。
・改善措置の内容
全車両の当該部のブレーキチューブと荷卸配管を点検し、干渉が確認された場合はチューブの交換及び経路を変更する。
荷卸配管に損傷がある場合には、修理を実施する。
昭和 ST24A 他 計5型式 計5車種のリコール届出一覧表
ヤンマー YH6135 他 計1型式 計2車種を対象(22日)
・不具合の部位(部品名)
動力伝達装置(走行テンションバネ、走行テンションアームボルト)
・状況及びその原因
刈取脱穀作業車の走行テンションにおいて、設計段階の評価が不十分な為、走行テンションバネ及び走行テンションアームボルトの強度が不足している。
そのため、そのままの状態で使用を続けると、繰返し高応力がかかり、最悪の場合、当該部品が破損し、走行できなくなるおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、走行テンション関連部品を対策品に交換する。
ヤンマー YH6135 他 計1型式 計2車種のリコール届出一覧表
ヤンマー YH6135 他 計1型式 計2車種の改善箇所説明図
三菱 ふそうローザ 計4型式 計1車種を対象(22日)
・不具合の部位(部品名)
制動装置(ブレーキランプスイッチ)
・状況及びその原因
小型バスのブレーキランプスイッチにおいて、組付時の指示に誤りがあったため、プッシュロッドの突き出し量が正規値以下で組付けられたものがある。
そのため、ブレーキペダルの踏みこみ量が少ない場合に制動灯が点灯しないことがある。
また、坂道発進補助装置(EZGO)作動中に当該事象が発生した場合、ECUがシステム異常と誤判定することにより衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)と車両挙動安定装置(ASR)の機能が停止し、警告灯が点灯することがある。
・改善措置の内容
全車両、ブレーキランプスイッチのプッシュロッド突き出し量を点検し、正規値を外れていた場合は正規値に調整する。
トヨタ ヤリス クロス 他 計5型式 計2車種を対象(28日)
・不具合の部位(部品名)
電気装置(コンビネーションメータ)
・状況及びその原因
コンビネーションメータのブレーキ警告灯の点灯制御プログラムを誤ったため、エンジン始動時の警告灯作動確認でブレーキ警告灯が点灯しない。
また、使用過程でブレーキに故障が生じた際、ABS警告灯やスリップ表示灯が点灯するとともにメータ中央部に警告文は表示されるが、ブレーキ警告灯が点灯しない。
・改善措置の内容
全車両、コンビネーションメータのプログラムを対策仕様に修正する。
トヨタ ヤリス クロス 他 計5型式 計2車種のリコール届出一覧表
トヨタ ヤリス クロス 他 計5型式 計2車種の改善箇所説明図
2024年2月のリコール届出情報(輸入車)
ボルボ ボルボ XC40 他 計1型式 計2車種を対象(8日)
・不具合の部位(部品名)
制動装置(ブレーキパイプ)
・状況及びその原因
車両ハーネスカバーにおいて、配線設計が不適切なため、左リアブレーキパイプとのクリアランスが不十分な状態で組付けられている。
そのため、走行中の振動等により、車両ハーネスカバーとブレーキパイプが接触してブレーキパイプに施している錆止め塗料が摩擦により剥離することがある。
そのまま使用を続けると、ブレーキパイプが腐食してブレーキフルードが漏れることにより、制動力が低下し警告灯が点灯するおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、左リアブレーキパイプが車両ハーネスと接触する可能性のある部分に保護カバーを取り付ける。
ボルボ ボルボ XC40 他 計1型式 計2車種のリコール届出一覧表
ボルボ ボルボ XC40 他 計1型式 計2車種の改善箇所説明図
メルセデス・ベンツ GLE300d 4MATIC 他 計3型式 計3車種を対象(8日)
・不具合の部位(部品名)
後退灯(左後退灯)
・状況及びその原因
リアSAM(信号制御および作動モジュール)コントロールユニットにおいて、製造ツールの管理が不適切なため基板に軽微な損傷が生じているものがある。
そのため、使用過程で生じる振動等で損傷が進むことで基板内に短絡が発生し、左後退灯が常時点灯し続けるおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、リアSAMコントロールユニットのプログラムを本不具合が生じた場合に、警告灯を点灯させるプログラムに書き換える。
ただし、左後退灯が常時点灯している場合には、リアSAMコンロールユニットを良品に交換する。
メルセデス・ベンツ GLE300d 4MATIC 他 計3型式 計3車種のリコール届出一覧表
メルセデス・ベンツ GLE300d 4MATIC 他 計3型式 計3車種の改善箇所説明図
メルセデス・ベンツ A200d 他 計17型式 計11車種を対象(8日)
・不具合の部位(部品名)
原動機(エンジンコントロールユニット)
・状況及びその原因
エンジンコントロールユニットにおいて、故障診断プログラムが不適切なため、空気流量計や低圧排気ガス循環バルブが故障した際に、エンジン警告灯 (MIL) が正しく点灯しないことがある。
そのため、故障時の制御が行われないことで、最悪の場合、排出ガスが基準値を超えるおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、エンジンコントロールユニットの制御プログラムを対策プログラムに書き換える。
メルセデス・ベンツ A200d 他 計17型式 計11車種のリコール届出一覧表
メルセデス・ベンツ A200d 他 計17型式 計11車種の改善箇所説明図
ハーレーダビッドソン CVO ロードグライド 他 計1型式 計2車種を対象(9日)
・不具合の部位(部品名)
リアブレーキパイプクランプ
・状況及びその原因
リアブレーキパイプをフレームに固定するクランプにおいて、保持力が不十分なため、クランプからブレーキパイプが外れた場合に、エキゾーストパイプに接近または、接触することがある。
そのため、ブレーキ配管内に気泡が発生し、制動力が弱くなり、そのまま使用を続けると、接触している箇所が摩耗し破損することで、ブレーキフルードが漏れ、制動力が弱くなるため、安全に停止できなくなる可能性がある。
・改善措置の内容
全車両、リアブレーキパイプクランプを対策品に交換する。
ハーレーダビッドソン CVO ロードグライド 他 計1型式 計2車種のリコール届出一覧表
ハーレーダビッドソン CVO ロードグライド 他 計1型式 計2車種の改善箇所説明図
テスラ Model 3 他 計6型式 計3車種を対象(13日)
・不具合の部位(部品名)
バックカメラ(後退時車両直後確認装置)
・状況及びその原因
バックカメラのプログラムにおいて、過去に配信されたアップデートプログラムの設計が不適切だったため、バックカメラの通信が不安定になる事がある。
そのため、バックカメラの画像が表示されず、後退時車両直後確認装置の基準を満たさないおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、対策がなされたプログラムの配信を行う。
テスラ Model 3 他 計6型式 計3車種のリコール届出一覧表
テスラ Model 3 他 計6型式 計3車種の改善箇所説明図
フェラーリ SF90Spider 他 計1型式 計2車種を対象(16日)
・不具合の部位(部品名)
原動機(過給機)
・状況及びその原因
ターボチャージャーのオイルデリバリーパイプにおいて、製造管理が不適切なため、パイプ成形時に規定値を満たしていないものがある。
そのため、規定値を満たしていない部分から亀裂が発生し、オイルが漏れ、最悪の場合、火災に至るおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、オイルデリバリーパイプを良品に交換する。
フェラーリ SF90Spider 他 計1型式 計2車種のリコール届出一覧表
フェラーリ SF90Spider 他 計1型式 計2車種の改善箇所説明図
2024年2月の改善対策届出情報(国産車)
ストリーモ ストリーモ S01JT (特定原付モデル) 他 計2型式 計2車種を対象(9日)
・不具合の部位(部品名)
モータ制御コンピュータ(MCU)
・状況及びその原因
モータ制御コンピュータ(MCU)のスロットル操作時の出力補正プログラムが不適切なため、引用するパラメータが一定の値を下回った場合、不適切な演算結果が出る場合がある。
このとき、ユーザーのスロットル操作に対して、意図せぬ減速が前輪駆動用モータに発生し、最悪の場合、走行中に転倒に至るおそれがある。
・改善措置の内容
コンピュータ内のプログラムを書き換える。なお、プログラムの書き換えは、専用のアプリを介して使用者自身にインストールしてもらうことにより行う。
ストリーモ ストリーモ S01JT (特定原付モデル) 他 計2型式 計2車種のリコール届出一覧表
ストリーモ ストリーモ S01JT (特定原付モデル) 他 計2型式 計2車種の改善箇所説明図
2024年2月の改善対策届出情報(輸入車)
対象車両なし
さいごに
以上が、2024年2月分のリコール及び改善対策届出情報についてまとめたものとなります。
対象となる車両をお持ちの方は、早めの対応をおすすめします。
リコール対象に限らず、日常の点検を怠らずに安全な状態で運行できるようにしましょう。
この記事の参照URL:https://renrakuda.mlit.go.jp/renrakuda/top.html
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