アウディ e-tron Sportback(Audi イートロン スポーツバック)は、アウディブランドとしては日本初導入となる電気自動車となっており、2020年9月17日より全国で発売が開始された。
アウディは、2018年9月にSUVモデルである「e-tron」を世界初公開して、電動化攻勢を開始した。
2025年までに、全世界の主要な市場において20モデル以上のEVを発売して、電動化モデルの販売台数を全体の約40%にすることを目指している。
日本市場でのEV導入は、このe-tronスポーツバックから始まり、「e-tron SUV」がそれに続くとされている。
アウディのアイデンティティでもある、シングルフレームグリルやクアトロ(4WDシステム)を踏襲し、アウディらしさを忘れない仕様になっているのも特徴的だ。
そして、第41回2020~2021年、日本カー・オブ・ザ・イヤーにて、「テクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤー」を授賞しました。
日本カー・オブ・ザ・イヤーの詳細はこちらから
今回は、アウディ e-tron Sportbackについて紹介します。
e-tron Sportbackの価格は
グレード | 駆動方式 | 価格 |
e-tron Sportback 55 quattro 1st edition | AWD | 1,327万0,000円 |
アウディらしさを継承し、最新の技術を惜しみなく注ぎ込んだエクステリアデザイン
アウディのエクステリアデザインのアイコンとなる、フロントグリルにはプラチナムグレーのワイドな八角形のシングルフレームグリルを採用し、エアの流れを最適化するために閉じられ、かつ必要に応じて開閉するアンダーカバーを備えている。
そして、e-tron特有となるヘッドライト下部に設えられた水平基調の4本のデイタイムランニングライトが表情にアクセントを加える。
さらに、e-tronロゴをあしらった充電フラップや、立体的な造形の施されたドアトリムのブラックインサートは「心臓部」となるバッテリーの存在を主張することでe-tron SportbackがAudi初の、そして次世代のEVであることを表現している。
バーチャルエクステリアミラー
e-tron Sportbackの注目おける装備は、このバーチャルエクステリアミラーであろう。
従来のドアミラーをデジタル化し、Aピラーに備えられた高解像度カメラと、ラップアラウンドデザインのドアトリムに組み込まれたOLEDタッチディスプレイという新たな形態へと姿を変えた。
7インチのタッチディスプレイではカメラアングルの変更も可能で、夜間や悪天候時等でもクリアな映像による視界を実現するバーチャルエクステリアミラーは、同時に優れたエアロダイナミクスで航続可能距離の延長にも寄与している。
マトリクスLEDヘッドライト
高効率なLEDライトと先進のライティングテクノロジーがe-tron Sportbackの個性を際立たせます。
システムの制限内で刻々と変わる走行状況に適応しカメラが対向車や先行車を検知すると、配光を自動制御し常にクリアな視界を確保します。
高精細な照射とハイビームのON/OFFの切り換えを行い、極めて明るく正確に路面を照らし出し、安全性と利便性に大きく寄与し、さらに、ダイナミックに光が動くインディケーター(ウインカー)は、目にも鮮やかなアクセントによって視認性を高め、クルマが曲がる方向へと光のパルスを生み出している。
4本のデザインエレメントがデイタイムランニングライトとして機能し、フロントエンドにアクセントをもたらし、日中でも被視認性の向上にも役立っている。
LEDリヤダイナミックターンインディケーター
左右のLEDリヤライトをつないで一体化したライトストリップを施し、LEDライトがミリ秒単位で次々と光り、流れるような動きで高い視認性をもたらすダイナミックターンインディケーターを搭載している。
オートマチックテールゲート
電動開閉式のオートマチックテールゲートのバーチャルペダル機能は、リモコンキーを携帯していれば、リヤバンパー下で足をキックするように動作することでテールゲートを開けることが可能となっている。
両手がふさがっている状態でもリヤバンパーに足をかざすだけでテールゲートを開けることができ、荷物の積み込みがさらに便利となり、重いスーツケースなども楽々収納できます。
デザインとテクノロジーが融合した快適で上質なインテリアデザイン
ラウンジのような上質な雰囲気を創出するe-tron Sportbackのインテリアは、フロントシートを取り囲む水平基調のラップアラウンドデザインが広く開放的な室内を演出しています。
クールな印象を際立たせるマットブラッシュトアルミニウムダークのデコラティブパネルに加え、ブラックアルカンターラレザーのスポーツシートを採用することで、e-tronSportbackのスポーティネスをさらに際立たせる効果となっている。
センターコンソールを運転席側に向けたドライバーオリエンテッドなコックピットでは、デジタルなオペレーティングを可能にするフラットに一体化されたMMIタッチレスポンスディスプレイを搭載し、その先進性を革新のインターフェイスが静かに主張している。
ゆとりのある広さと静粛性を兼ね備えた居住空間
e-tron Sportbackは、スタイルからは想像できないほどの広さの空間を備えるとともに、その一つひとつに心地よさというクオリティーを求めました。
触れた瞬間に上質さがわかるシートや装備の数々に、厳選されたマテリアルが乗り手を心地よく包み込みます。
クーペライクの優美なフォルムでありながら、後席にも十分なヘッドクリアランスを確保し、圧迫感を感じさせず、バッテリーはフロア下にレイアウトされたことで、後席の足元はフラットになり、室内の広さと積載量を誇る。
エンジン音も排気音もない静けさの中では、Bang&Olufsen 3Dサウンドシステムからの音楽か、または穏やかな会話を存分楽しむことが出来ます。
ドアを閉めた瞬間、そして走るたびに、研ぎ澄まされる感覚を味わうことが出来る。
MMIタッチレスポンス付きMMIナビゲーション
e-tron Sportbackに採用された、デジタル時代にふさわしい新しいユーザーインターフェイスであるMMIタッチレスポンスは、ボタンやスイッチに代わり、フラットな高解像度モニターで車両のセッティングやインフォテインメントを直感的に操作することが可能になりました。
グラフィックや振動、音によって、視覚、触覚、聴覚に明確な反応を感じ取ることができます。
インフォテインメント用の高解像度10.1インチアッパースクリーンと、空調操作や手書き文字入力用の8.6インチ高解像度ローワースクリーンの2つのタッチディスプレイを搭載したナビゲーションシステムは、画面に触れることでナビゲーションマップの縮尺の変更も可能で、目的地または周辺の充電ステーションを検索して目的地に設定することが可能であり、またドラッグ操作により、ホーム画面のアイコンを自分の好みに並び替えることもできるので、良く使う機能などをすぐに呼び出せます。
Audi connect
Audi connectと連携したmyAudiや各種サービスが、あなたのAudiと世界をネットワークでリアルタイムにつなぎます。
たとえば、お望みの目的地を素早く検索したり、最新ニュースや天気予報のチェックが可能で、さらに、Wi-Fiホットスポットとしても機能するので、ノートパソコンやタブレットなどのモバイル機器を接続する事が可能。
また24時間365日、専任オペレーターを介しての施設検索やホテル、レストランの予約手配が可能なAudi connect Navigatorを利用できます。
簡単で便利で直感的。それがAudi connectです。
Audi バーチャルコックピット
高解像度12.3インチカラー液晶フルデジタルディスプレイに、運転者に必要な情報を目前に表示します。
スピードメーター、パワーメーターの大きさをステアリングホイールのボタンで変更可能で、ナビゲーション、アシスタンスの稼働状況などに加え、充電や回生システム、EV走行などの情報を、目線を前方からそらさずに確認できます。
MMIナビゲーションとは異なる地図の縮尺、設定で表示が可能となっており、運転中に必要な情報を目前に集約、ステアリングホイールのボタンから操作できる。
電動化によって静粛性を誇り、圧倒的な走行性能を兼ね備える
Audi初めてのEVとなる、e-tron Sportbackが実現したのは、スタートした時点から途切れのないリニアな加速性能に、上質な走行性能と静粛性がもたらすドライビングコンフォート。
フロントとリヤに1基ずつ、計2基搭載された電気モーターが、e-tron Sportbackを驚くほどパワフルに、そして静かにしなやかに加速させる。
通常時は電動パワートレインが265kW(360PS)の最高出力と561Nmの最大トルクを発揮し、さらにブーストモード時の最高出力は300kW(407PS)、最大トルク664Nmの圧倒的な動力性能を誇る。
低速走行時から高速まで発揮されるスムーズな加速感、心地良く正確なステアリングフィール。
これらの全てが電気自動車による静粛さとゼロエミッションで実現されます。
モーターによる優れたパフォーマンスを最大限に引き出し、スポーティネスな走りを実現するブーストモードでは、e-tron Sportbackの秘めるダイナミズム、トラクションを思う存分愉しむことができる。
速度に合わせて車高を自動制御し空力性を高め、走行状況に適応させて4輪それぞれの減衰力を1/10秒単位で制御する電子制御式エアサスペンションシステムを搭載し、車高レベルをコントロールすることで凹凸のある荒れた路面でも走り抜ける走行性をもたらす。
また、ドライブセレクトでは、走りの特性をシーンや走行状況、好みに合わせて選択が可能で、パワーステアリングのアシスト量、駆動システムの特性に加えて、アダプティブエアサスペンションの設定を可変させることで、走破性、快適性、優れたバランス、さらに効率を高める機能まで走行特性を変化させることができます。
航続距離
最小限のエネルギーで、最高のパフォーマンスを実現するという、いつの時代もAudiが追い求めてきた高効率は、e-tron Sportbackにも、もちろん受け継がれている。
e-tron Sportbackはフロア下に大容量バッテリーと95kW/hの駆動用の水冷式リチウムイオンバッテリーにフロントモーターとリヤモーター、計2基のモーターを備えます。
ブレーキペダルを踏んだ時に加え、アクセルペダルから足を離した時に作動するエネルギー回生システムは、電気モーターをジェネレーターとして機能させ、運動エネルギーを電気エネルギーへと変換します。
前後の電気モーターのエネルギー回生を調整、高電圧の駆動用バッテリーへチャージし、400km以上の航続可能距離を実現する。
エネルギー回生は、システムが走行の状態にあわせ、快適なドライビングと最適な回生レベルを調整するオートマチックモードと、ステアリングホイールのパドルシフトから自分の好みの回生レベルを選択できるマニュアルモードを選択でき、マニュアルモードでもアクセルペダルから足を離した際の制動力が変動し、最大回生レベルではやや強めに働き、その結果バッテリーへの回生量が高まります。
航続可能距離は、400km以上となっており遠出の場面でも不安なく走ることが出来ます。
充電
e-tron Sportbackはサステイナビリティに向けた環境やエネルギー資源への配慮はもちろん、ユーザーにとって最も大切なリソースである時間も無駄にはしません。
何よりも重視したのは、直感的でシンプルなことで、ドライバーズシートから降り、プラグに充電ケーブルを接続するだけの簡単操作となる。
ご自宅での普通充電をはじめ、観光施設、ショッピングモールなど生活圏から目的地まで、様々な場所の急速充電ステーションで、外出先でも速やかに充電することができます。
急速充電ステーションでは、航続可能距離約117km(30分)までチャージすることが可能で、ロングドライブにも十分な400kmを超える航続可能距離と、日本全国に拡がる充電ステーションが、e-tron Sportbackを走らせる愉しみを拡げる。
高い安全性能誇るセーフティアシスタンス機能により、数々の危険回避や運転者の疲労軽減に
フロントクロストラフィックアシスト
見通しの悪い交差点などで、車両前方を横切るクルマや自転車を検知し、運転者に光と音、そしてブレーキの振動により注意を促します。
運転者よりも先に車両を検知することで、出会い頭の事故を予防する。
ターンアシスト
交差点などで右折を始めようとしたとき、レーダーセンサーの情報をもとに、システムが対向車に衝突する恐れがあると判断すると、警告を発したり、衝突被害軽減ブレーキを作動させます。
アダプティブクルーズコントロール
アクセルペダルを操作しなくても設定した速度(30~250km/h)を維持するクルーズコントロールに加え、自動的に先行車との車間距離を保つ機能を追加した、アダプティブクルーズコントロールを搭載しています。
渋滞時などでは先行車にあわせて減速や制動を行い、先行車が停止したときは、車両を停車します。
アクティブレーンアシスト
走行中に運転者の不注意によってクルマがレーンをはみ出しそうになると、ステアリングホイールを振動させて運転者に警告するとともに、クルマをレーンに戻す方向にステアリングをアシストする。
運転者ははMMIからステアリングの介入タイミングを「早い」と「遅い」のどちらかを選ぶことが可能であり「早い」を選ぶと、システムは車両をレーンの中央に維持しようと常時ステアリングをアシストし、一方、「遅い」を選ぶと、車両がレーンから逸脱しようとしたときに、車両を戻すようにステアリングをアシストする。
アウディサイドアシスト
運転者の死角となって並走する車両を検出して、事故を未然に防ぐシステムです。
走行中にレーダーセンサーが後方の並走車を検出すると、該当する側のドアミラー内側のLEDを点灯して運転者に注意を促す。
さらに、LED点灯中にその向きのウィンカーを出すと、LEDが点滅して事故の危険を知らせます。
サラウンドビューカメラ
車両の4つのカメラから得た映像を合成して、あたかも上空から眺めているような映像をMMIモニターに表示し、車両周辺にある障害物や歩行者などの発見をサポートする機能です。
カーブストーンアシスト
駐車などの際に、車両の前後だけでなくタイヤ周辺の状況を3Dビューにより確認でき、これによりホイールが縁石などに接触してダメージを受けないよう、運転者の視界をサポートします。
アウディバーチャルコックピット
メーターパネル全体を12.3インチの高精細液晶モニターで構成しており、スピードメーターなどの運転に必要な計器とともに、オーディオ・電話の操作画面やナビゲーションの地図などを見やすく表示します。
画面のレイアウトはステアリングのスイッチで切り替えることができ、運転に集中しながら、必要な情報を瞬時に得ることができる。
アウディスマートフォンインターフェイス
iOS、Android搭載のスマートフォンとAudiをUSBケーブルを介して接続することで、AppleCarPlayやAndroid Autoのアプリを通じて、スマートフォンのコンテンツをMMIディスプレイに表示します。
車載のMMIディスプレイに使い慣れたスマートフォンの特定のアプリが表示され、電話や選曲なども迷うことなく操作が可能だ。
Audi connect(アウディ コネクト)
インターネットを始めとするネットワークとAudiが接続することで、目的地をオンラインで検索したり、専任オペレーターによる、レストランなどの予約手配サービス利用することができる。
車両に異常が発生した際には、オンラインロードサイドアシスタンスコールセンターと通話しつつ、車両位置および車両状態のデータを送信することで、最適な対応方法をアドバイスし支援します。
万一の事故の際には、手動または状況により自動的に緊急のSOSコールを発信し、事故現場の位置データおよび車両状態がAudi SOSコールセンターに送信され、コールセンターアドバイザーが迅速・的確にサポートします。
アウディプレセンスベーシック
システムが事故の危険を察知すると、前席のシートベルトを電動モーターで巻き上げたり(リバーシブルベルトテンショナー)、ハザードランプを点灯させることで、万一の事故に備えます。
また、大きな横滑りを検知したときは、サイドウインドーやスライディングルーフウインドウを閉じ、乗員の車外放出や、飛散物の車内への侵入を防ぎます。
アウディプレセンス360
事故を予防し、衝撃を軽減するアウディプレセンスは、ベーシック、リヤ、そしてサイドをあわせたアウディプレセンス360 により、全方位の衝突に備えます。
各種センサーが衝突事故の危険を察知すると、前席のシートベルトを電動モーターで巻き上げたり(リバーシブルベルトテンショナー)、ハザードランプを点灯させることで、危険を知らせ、万一の事故の際には衝撃を軽減します。
また、サイドウインドーやスライディングルーフウインドウを閉じ、乗員の車外放出や、飛散物の車内への侵入を防ぎます。
アウディのコンパクトカーA1の記事はこちらから
エグジットワーニング
停車時に乗員がクルマから降りるためにドアを開けようとしたとき、後方から近づくクルマや自転車などがあるとミラーに内蔵されたLEDライトやドアのイルミネーションが点灯して注意を促す。
一部のモデルでは、一時的にドアが開かないようにすることで、乗員の安全を図ります。
アウディプレセンスフロント
車載カメラとフロントのレーダーセンサー、さらにレーザースキャナーの情報をもとに、システムが前方の歩行者や先行車に衝突する恐れがあると判断すると警告を行い、必要に応じて衝突被害軽減ブレーキを作動する。
さいごに
アウディ e-tron Sportbackはいかがだったでしょうか?
まさに、これからの時代に相応しいクルマが誕生しました。
すでに、欧州各国では2025~2040年までにガソリン車及びディーゼル車の販売禁止を発表していることから、今後電気自動車の普及が激化していくことが挙げられる。
このような、政策にも対応できるようアウディだけではなく、各メーカーが電動化へと舵を切った形となっている。
e-tron Sportbackは、このような状況にも対応できることが、最大の存在意義になっているのではないだろうか?
電動化するとともに、次世代らしい機能や装備の面々を見て、またさらにワンランク上のクルマが出来たなと感じました。
今後も、アウディのEVラインアップに続々と登場してくるであろうから楽しみでならない。
第41回2020~2021、日本カー・オブ・ザ・イヤーの記事はこちらから
アウディのコンパクトSUV、Q2の記事はこちらから
コメント