クルマのメンテナンスの中でも頻繁に行われるのが「オイル交換」であり、定期的に行われるメンテナンスパックの中にも、毎回行われるほど重要なメンテナンスの1つとなっています。
オイル交換に合わせて行われるのが、オイルフィルター(オイルエレメント)の交換も重要なメンテナンスの1つです。
このオイルフィルターは、エンジンの潤滑を行う際にオイルの中にどうしても含まれてしまう金属粉などの不純物をフィルターでキャッチしてエンジンを保護します。
基本的な、オイルフィルターは「ろ紙」と呼ばれるペーパータイプが内蔵されていて、交換毎に古いオイルフィルターは捨ててしまう、使い捨てタイプが一般的である。
しかし、最近ではオイルフィルターを洗浄して繰り返し使用できるものが存在しており、従来のペーパータイプと比べるとエコで、尚且つペーパータイプよりハイパフォーマンスな為、一部のクルマ好きの間で話題となっています。
今回は、繰り返し使えるオイルフィルターについてお話します。
洗浄して繰り返し使えるオイルフィルターとは?
この、洗浄して繰り返し使えるオイルフィルターは、海外を中心に販売しているメーカーは数社あり、国内ではアメリカのK&Pエンジニアリング製が正規輸入され、大型カー用品店でも取り扱いがあるほど注目されるパーツとなっている。
元々、日本ではバイク用としてブレイクしたものだったが、最近では自動車用もラインアップされ、適合車種も多いことから取り扱う店舗も徐々に増えてきている。
洗浄して繰り返し使えるオイルフィルターには、上述した一般的なペーパータイプとは異なり、「ステンレスメッシュ」を採用しているのが特徴だ。
こういった素材を使っていることで、半永久的に繰り返し使えるほか、オイルの流れをスムーズにする効果も得られる。
オイルの流れをスムーズにするというのが「ミソ」で、オイルポンプへのストレスやロスを減少させる働きとなり、エンジンの回転フィールの向上が見込め、その差はわずかながらも多くの人が体感できるレベルのパフォーマンスが得られる。
油圧計を装着しているユーザーであれば、そのレスポンスの良さを視覚的にも感じることができる。
ステンレスメッシュ製オイルフィルターの特徴とは?
一般的にペーパータイプに比べてステンレスメッシュフィルターの方が不純物をキャッチする能力が劣ると言われているが、K&Pエンジニアリング製の「ステンレススティールマイクロオイルフィルター」のステンネットの構造は、編み上げではなくレーザーを用いて正確かつ均一な35ミクロンの穴を並べた医療グレードの「304ステンレスフィルター」を採用しているので、ペーパータイプ以上のパフォーマンスを実現している。
さらにフィルター上部には熱に強いネオジムレアアース磁石が搭載されているので、エンジン内で燃焼し発生する酸化物質(スラッジ)をしっかりキャッチしてくれる為、洗浄する際にコンディションを目視で確認することができるのも特徴だ。
ほかにもフィルターケースがアルミ削り出しで、筐体には凹凸のあるヒートシンク構造が採用されており、わずかながらもオイルの冷却効果を促進させることができる。
肝心のフィルターの洗浄に関しては、市販のパーツクリーナーをフィルターの内側から外側へ吹き付けるだけの簡単なメンテナンス方法で、さらにDIYでオイル交換をするユーザーを考えて、フィルターソケットも同梱しているので、届いたその日から交換できるのも嬉しい。
初期投資は高く感じるが、長い目で見るとコスパ最高のオイルフィルター
ここまでメリットづくしの内容で、デメリットはないの?と思われる方も多くいらっしゃると思いますが、唯一のデメリットと言えば、「初期投資」が嵩むことだろう。
通常のオイルフィルターが、約1,000円~約2,000円に対し、「2万円台(車種により異なる)」という決して安いとはいえない価格設定だが、例えば同じフィルター(品番)を使用するクルマに乗り続けるとなれば、半永久的に使えるので、従来の使い捨てよりも環境に優しくなるのが必然となる。
さらに、本来脱着の際は新品パッキン(Oリング)への交換が必須になるが、向きを反転させることで3回まで同一パッキンの使用をメーカーが推奨しているので、さらに使い捨て部品のロスを抑える。
さらにスペアの新品パッキンが同梱されているので合計6回までのオイルフィルター交換に対応できるのもエコだ。
また、カラーバリエーションにはシルバー、ブラック、レッド、イエロー、ブルーが用意されているため、エンジンルームのドレスアップ効果も高いのも魅力的。
エンジンルームを他人に見せた時に、「かっこいいフィルターがついているぞ」と注目されること間違いなしだ。
一度購入してしまえばあとは何回でも使い続けられるので、毎回のオイル交換費用が抑えられ、メンテナンスにこだわる方には、是非オススメしたい商品である。
さいごに
洗浄して繰り返し使え、さらにはペーパータイプよりも圧倒的な性能と整備性を兼ね備える、魔法のようなオイルフィルターでしたね。
ただし、やはりネックはその「価格帯」が挙げられるでしょう。
性能も良いオイルフィルターだけに、その価格帯にメリットを感じる方やデメリットを感じる方も当然いらっしゃると思いますが、今乗っているクルマとの付き合い方を考えて、長期で乗ろうとしている場合には、今回紹介したオイルフィルターを検討してみると、お得になるかもしれません。
概ね、ペーパータイプの約10倍くらいの価格帯になりますが、10回もオイル交換をすれば元が取れる計算になり、それ以降はランニングコストがかからないので、そのクルマをどのくらい乗るかによってはかなりお得になっていく商品かと思います。
繰り返し使えることで、ゴミも減らすことができるので、サスティナブルな社会にも貢献できる優れものと言っていいだろう。
コメント