フォルクスワーゲン パサート(volkswagen Passat)は、2015年より8代目となる現行型となり、6年目を迎える2021年4月にマイナーチェンジを行い、外観や内装、パワートレインなどを刷新し、さらには運転支援システムの充実化を図り、安全性の向上が実現されている。
同社のフラッグシップモデルセダンとなっているアルテオンの弟分的な存在で、ボディサイズは全長×4,790mm・全幅×1,830mm・全高×1,470mmとアルテオンよりやや小さいサイズとなっているが、日本の道路状況にベストマッチしたサイズ感ながら、堂々とした雰囲気が味わえる、スタンダードセダンと言えるだろう。
今回は、フォルクスワーゲン パサートについてお伝えします。
パサートの価格は
グレード | エンジン | 駆動方式 | 価格 |
TSI オプションなし | 1.5L 直4 インタークーラー付ターボ | FF | 429万9,000円 |
TDI オプションなし | 2.0L 直4 インタークーラー付ターボ ディーゼル | FF | 464万9,000円 |
TSI Elegance Advance オプションなし | 1.5L 直4 インタークーラー付ターボ | FF | 499万9,000円 |
TDI Elegance Advance オプションなし | 2.0L 直4 インタークーラー付ターボ ディーゼル | FF | 534万9,000円 |
- マイナーチェンジによって、より高級感溢れるエクステリア/インテリアデザイン
- マイナーチェンジより排気量アップされた1.5Lエンジンと、豊かなトルクと高燃費の2.0Lクリーンディーゼルエンジン
- さらに進化を遂げた先進運転支援システム、IQ.DRIVEによる安全性の向上
- フォルクスワーゲンテクノロジーが適切なアシストを行う
- デジタルメータークラスター Digital Cockpit Pro[TSI/TDI Elegance Advanceに標準装備・TSI/TDI Eleganceにオプション設定]
- フォルクスワーゲン純正インフォメイトシステム Discover Pro[TSI/TDI Elegance Advanceに標準装備・TSI/TDI Eleganceにオプション設定]
- モバイルオンラインサービス We Connect[TSI/TDI Elegance Advanceに標準装備・TSI/TDI Eleganceにオプション設定]
- ヘッドアップディスプレイ[TSI/TDI Elegance Advanceに標準装備]
- さいごに
マイナーチェンジによって、より高級感溢れるエクステリア/インテリアデザイン
フロントバンパー、フロントグリル、リア中央部にPASSATロゴを移したエクステリアデザインは刷新され、インテリアには従来のアナログ時計に替わり、バックライト付きのPassatロゴが配され、外から見ても車内に乗り込んでもパサートオーナーとしての実感が大いに味わえる。
さらに、インフォテイメントシステムやデジタルメータークラスターと同色に反映されるアンビエントライトが装備されたことによりナイトシーンを盛り上げる演出がされている。
大容量のトランクルーム
トランクルームは、約586L(VDA方式による)の大容量を確保しており、旅行用の大きなスーツケースも余裕で積むことができ、通常サイズのゴルフバッグを4個積載可能となっている。
さらに、後席は分割可倒式シートによって倒すこともでき、トランクスルー機能も備えることで、様々なアレンジが可能となっている。
この広大な荷室は、アクティビティから普段の生活でも利便性に富んだ使い方が可能だ。
Easy Open機能
キーを保持した状態で、リヤバンパー下方を足で所定の動作をすると、センサーが反応し自動でテールゲートが開くので、荷物などで両手がふさがっている状態でもテールゲートに触れること無く開けることができるので、非常に便利な機能となっている。
シートマッサージ機能(運転席)
運転席限定ではあるが、シートにはマッサージ機能を装備しています。
ロングドライブでの休憩時はもちろん、運転中でも動作が可能となっているので、運転者の疲労感や運転のストレスを和らげる効果に最適である。
シートベンチレーション(運転席/助手席)[TSI/TDI Elegance Advanceに標準装備]シートヒーター(運転席/助手席)
シートの素材は、ナッパレザーを採用し、前席にはシートに内蔵されたファンにより座面や背面の蒸れを抑えるシートベンチレーションを装備しているので、気温が上昇する暑い時期でも快適性を向上させる。
寒い時期では、3段階の温度調節が可能な座面を暖めるシートヒーターが装備され、オールシーズン快適な車内となる。
マイナーチェンジより排気量アップされた1.5Lエンジンと、豊かなトルクと高燃費の2.0Lクリーンディーゼルエンジン
1.5L TSI Evoエンジン
マイナーチェンジによって、0.1L排気量をアップしたエンジンはパワフルとなりました。
パワフルだけではなく、優れた燃費性能も兼ね備えるTSIエンジンは、シリンダー内に必要な量だけ燃料を直接噴射する直噴技術と、効率よく多量の空気を送り込む過給機を組み合わせた直噴+過給システムにより、優れた燃焼効率と高出力を実現している。
1.5L TSIエンジンの燃費は、WLTCモード 15.1km/L
クリーンディーゼル2.0L TDIエンジン
フォルクスワーゲン独自のテクノロジーにより、ディーゼルエンジンの特性を最大限に引き出し、発進時の加速や高速道路などの合流では、軽くアクセルを踏み込むだけで静かに気持ちよく加速することが出来ます。
ディーゼルエンジンならではの、低回転域から発生する力強いトルクは、1,900回転で400N・mを発揮するので、心地よい加速と、高い経済性によりパサートとお出かけするのが楽しくなります。
クリーンディーゼル2.0L TDIエンジンの燃費は、WLTCモード 16.4km/L
さらに進化を遂げた先進運転支援システム、IQ.DRIVEによる安全性の向上
LEDマトリックスヘッドライト iQ.LIGHT(ダイナミックターンインジケーター付)
フロントカメラで対向車や先行車を検知し、マトリックスモジュールに搭載された32個のLEDを個別にON/OFFの制御をすることで先行者や対向車を幻惑することなく、最適な配光を行います。
さらに、ステアリングの切れ角に応じて配光を変更するダイナミックコーナリングライト機能も装備することで、いち早く道路の状況を把握することができます。
ウインカーには、ダイナミックターンインジケーターを採用することで、右左折時の被視認性が向上している。
夜間のドライブを安心に楽しめる、嬉しい機能である。
ダイナミックコーナリングライト
ロービーム点灯時、10km/h以上でカーブに差し掛かった時、ステアリング操作に連動し、ヘッドライト照射角を進行方向へと向け、適切に照らし出すことによりいち早くコーナーの先を把握することが出来ます。
同一車線内全車速運転支援システム Travel Assist
時速210kmまでの速度域で、運転者があらかじめ設定した車速内において前走車との一定の間隔および走行レーンの維持をサポートする機能です。
安全性を向上させるとともに、長距離移動などでの運転者の疲労低減に寄与します。
また、このシステムは渋滞などの低速度域でも作動し、先行車が完全に停止するまでの範囲で制御し、ステアリングホイールには静電容量式センサーを採用することで、軽く手を添えるだけで同システムの継続的な作動が可能となり、渋滞時にも快適な運転をサポートします。
作動速度:0~210km/h
アダプティブクルーズコントロール ACC(全車速追従機能付)
従来のクルーズコントロールに加え、高感度なレーダースキャンが行えるレーダーセンサーを組み合わせることによって、先行者を測定し、あらかじめ設定されたスピードを上限に自動で加減速を行い、一定の間隔を維持することで長距離走行などでのドライバーの疲労低減につながります。
また、このシステムは渋滞などの低速度域でも作動し、先行車が完全に停止するまでの範囲で制御が可能で、作動状況はメーターディスプレイ確認することができるので、安心してシステムを利用することができる。
起動速度:30km/h以上
作動速度:0km/h以上
Front Assist
全速度域においてレーダーで前方の車両との距離を検知し、衝突の危険が予測される場合には、制動距離の短縮化を図るため、ブレーキ圧を高めてスタンバイ状態を保持するとともに、運転者に警告音・警告灯による注意喚起を行います。
その際、運転者が回避操作を行わない場合には、システムが自動で車両を減速させて衝突の被害を軽減し、また、時速5~65kmでの走行中には歩行者検知機能が作動し、時速5~30kmの速度域においてはシティエマージェンシーブレーキ機能が作動します。
レーダーセンサーは、エンブレムに内蔵されているので、デザイン面を損なわないようにしており、車両だけではなく歩行者も検知するので、より安全性が高まっている。
作動速度:5km/h以上
駐車支援システム Park Assist[TSI/TDI Elegance Advanceに標準装備]
縦列駐車や、車庫入れの駐車時に、駐車可能スペースの検出とステアリング操作を自動で行い、駐車をサポートするシステムです。
さらに、縦列駐車からの発進の際も、同様に車両が自動でステアリング操作を行い、発進をサポートします。
運転者は、システムのガイドに従い、アクセル、ブレーキ、シフト操作を行うだけなので、縦列駐車が苦手な方でも安心して行うことができる。
フォルクスワーゲンテクノロジーが適切なアシストを行う
デジタルメータークラスター Digital Cockpit Pro[TSI/TDI Elegance Advanceに標準装備・TSI/TDI Eleganceにオプション設定]
従来のアナログメーターに代わり、大型ディスプレイによるフルデジタルメータークラスターを採用しており、高解像度ディスプレイのグラフィック性能がさらに向上している。
基本のスピードメーターとタコメーターの表示に加え、ナビゲーションモードを選択すると、画面中央にマップが大きく映し出されるので、利便性が高く、先進さを感じることができる。
フォルクスワーゲン純正インフォメイトシステム Discover Pro[TSI/TDI Elegance Advanceに標準装備・TSI/TDI Eleganceにオプション設定]
9.2インチと大画面になったタッチスクリーンは、まるでスマートフォンを操作するように画面上を軽くタッチするだけで反応するので、操作性にストレス無く行える。
大画面ならではの特徴を活かし、最大8つの画面を同時に表示させることも可能で、様々な情報を常時把握することができる部分も新しさを感じる機能となっている。
モバイルオンラインサービス We Connect[TSI/TDI Elegance Advanceに標準装備・TSI/TDI Eleganceにオプション設定]
常時オンライン化を実現したDiscover Proと新モバイルオンラインサービスWe Connectが連携し、ドライブ中をはじめ運転する前からクルマを降りたあとまで、いつでも快適なネットワークとのつながりを楽しむことができる。
ヘッドアップディスプレイ[TSI/TDI Elegance Advanceに標準装備]
運転者の視界に仮想の画像を投影するプロジェクターシステムで、運転中に前方から視線を逸らすことなく、様々な情報を確認できます。
表示できる内容は、速度情報や警告情報の他、ドライバーアシスタンスシステムの情報やナビゲーションシステムと連動した矢印等を表示します。
TVキャンセラーキットになります。
簡単施工で、走行中のナビゲーションシステムを操作可能。
もちろん、走行中にTVも視聴できます。
さいごに
パサートは、いかがだったでしょうか?
マイナーチェンジとはいえ、パワートレインの変更や運転支援システムの充実化が主になされていて、ビッグマイナーチェンジといっていいほどの進化が見られた。
エクステリアでも、よりシックでシンプルなデザインになり飽きのこないフォルクスワーゲンらしさを演出している。
インテリアや、車内装備もまるでフラッグシップモデルに採用されている快適装備が採用されていることで、同社のアルテオンを凌ぐほどの充実した装備なので満足度は高いだろう。
扱いやすいボディサイズも魅力的で、日本の道路を優雅に走れるのは、パサートの特権と言えるだろう。
それでは、最後まで読んで頂きありがとうございました。
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