2023年も6月に入り、2023年も半分が終わってしまい、本当に時間の流れが早いものです。
過ごしやすい日が続きますが、これから梅雨入りし、ジメジメした季節がやってまいります。
引き続き、体調管理に気をつけてください。
それでは、今回は2023年5月分のリコール情報についてお伝えします。
2023年5月のリコール届出情報(国産車)
三菱 アウトランダーPHEV 計1型式 計1車種を対象(11日)
・不具合の部位(部品名)
後写鏡等(直前直左確認鏡)
・状況及びその原因
ナビゲーションシステムにおいて、起動中の負荷が大きくなると画面処理が適切に行われないため、システム起動直後に車両を後退させると、一時的にカメラ映像が途切れる場合がある。
その場合、直前直左が視認できず、保安基準第44条(後写鏡等の基準)に適合しなくなるおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、カメラ映像が途切れないよう、ナビゲーションシステムの制御プログラムを対策仕様に書き替える。
三菱 アウトランダーPHEV 計1型式 計1車種のリコール届出一覧表
三菱 アウトランダーPHEV 計1型式 計1車種の改善箇所説明図
三菱 ふそうスーパーグレート 他 計54型式 計3車種を対象(11日)
・不具合の部位(部品名)
制動装置(駐車ブレーキ解除用スパナ)
・状況及びその原因
大・中型トラックおよび大型バスにおいて、車載工具の構成が不適切なため、駐車ブレーキ故障時解除用の工具(スパナ)が搭載されていない。
そのため、故障により駐車ブレーキが解除出来ない場合や意図せず駐車ブレーキが作動した場合に、車載工具で駐車ブレーキを解除することが出来ない。
・改善措置の内容
全車両、車載工具に駐車ブレーキ解除用スパナを追加する。
三菱 ふそうスーパーグレート 他 計54型式 計3車種のリコール届出一覧表
三菱 ふそうスーパーグレート 他 計54型式 計3車種の改善箇所説明図
三菱 ふそうスーパーグレート 計49型式 計1車種を対象(11日)
・不具合の部位(部品名)
電気装置(CGW)
・状況及びその原因
大型トラックにおいて、車室内の空調用ブロワ後方に装着されているCGW(Central Gate Way :信号のやり取りをするECU)の搭載位置が不適切なため、ブロワケース内部に取り込んだ外気に含まれる水分がケース合わせ部から滲み出してCGWのコネクタ端子に滴下すると、当該端子とCGWの内部基盤に腐食や損傷が生じるものがある。
そのため、走行中のエンジン停止、エンジン再始動不能、PTO作動不能、コンビネーションスイッチの不作動等の不具合が発生するおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、CGWの搭載位置を変更すると共に、防水シートを追加する。
また、CGWユニットへ接続するハーネスのコネクタ端子に腐食が認められた場合は、全ての端子を補修して新品のCGWユニットとコネクタに交換する。
三菱 ふそうスーパーグレート 計49型式 計1車種のリコール届出一覧表
三菱 ふそうスーパーグレート 計49型式 計1車種の改善箇所説明図
フルハーフ DFPTF341A改 他 計17型式 計-車種を対象(18日)
・不具合の部位(部品名)
緩衝装置(エアサスペンション)
・状況及びその原因
セミトレーラのエアサスペンションにおいて、ベローズ(空気バネ)を構成する部品の素材選定が不適切なため、路面状況などにより、サスペンションの可動範囲が大きくなった場合、ベローズ内部のバンプラバーが天板に接触した衝撃により、ベローズ台座のトレーリングアーム取付部が割れることがある。
そのため、ベローズがトレーリングアームから外れ、最悪の場合、走行不能になるおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、ベローズを対策品に交換する。
フルハーフ DFPTF341A改 他 計17型式 計-車種のリコール届出一覧表
フルハーフ DFPTF341A改 他 計17型式 計-車種の改善箇所説明図
トヨタ ハイエース 他 計4型式 計2車種を対象(25日)
・不具合の部位(部品名)
排出ガス防止装置(ヒータ配線付き尿素水配管)
・状況及びその原因
排出ガス防止装置の尿素SCRシステムにおいて、尿素水配管のヒータ用配線の加工および固定が不適切なため、走行時の振動等により当該配線が断線することがある。
そのため、警告灯が点灯して、尿素SCRシステムが停止し、排出ガスが基準値を満足しなくなるおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、ヒータ配線付き尿素水配管を対策品に交換する。
トヨタ ハイエース 他 計4型式 計2車種のリコール届出一覧表
ホンダ スーパーカブ110プロ 他 計2型式 計2車種を対象(25日)
・不具合の部位(部品名)
制動装置(前輪ブレーキホース)
・状況及びその原因
制動装置において、前輪ブレーキホースの車体への組付け作業が不適切なため、正しい位置に組付けられていない。
そのため、当該ホースがホースガイド端部と接触し、そのまま使用を続けると、当該ホースが損傷し、最悪の場合、ブレーキ液が漏れ、前輪ブレーキが効かなくなるおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、前輪ブレーキホースを新品と交換し、正しい位置に組付ける。
ホンダ スーパーカブ110プロ 他 計2型式 計2車種のリコール届出一覧表
ホンダ スーパーカブ110プロ 他 計2型式 計2車種の改善箇所説明図
ダイハツ ハイゼット トラック 他 計35型式 計18車種を対象(26日)
・不具合の部位(部品名)
燃料装置(燃料ポンプ)
・状況及びその原因
燃料ポンプのインペラ(樹脂製羽根車)において、成形条件が不適切なため、樹脂密度が低くなって、燃料により膨潤して変形することがある。
そのため、インペラがポンプケースと接触して燃料ポンプが作動不良となり、最悪の場合、走行中エンストに至るおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、燃料ポンプを対策品と交換する。
ダイハツ ハイゼット トラック 他 計35型式 計18車種のリコール届出一覧表
ダイハツ ハイゼット トラック 他 計35型式 計18車種の改善箇所説明図
2023年5月のリコール届出情報(輸入車)
メルセデス・ベンツ G400d 他 計6型式 計4車種を対象(11日)
・不具合の部位(部品名)
電気配線(コネクタ配線)
・状況及びその原因
フロントアクスルの電気配線において、配索設計が不適切なため補助オイルクーラまたは補助ラジエータと干渉しているものがある。
そのため、被覆が摩耗して配線が露出することで短絡が発生し、警告灯の点灯と共にABSやESP(横滑り防止装置)の制御が停止することで制動距離が増加し、最悪の場合、事故に至るおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、配線の点検を行い、保護スリーブを装着する。配線に損傷がある場合は、新品に交換する。
メルセデス・ベンツ G400d 他 計6型式 計4車種のリコール届出一覧表
メルセデス・ベンツ G400d 他 計6型式 計4車種の改善箇所説明図
BRP RYKER600 他 計5型式 計5車種を対象(19日)
・不具合の部位(部品名)
灯火器(後部方向指示器)
・状況及びその原因
後部方向指示器(リアウインカー)において、後退時に連動して左右が点滅するように設定されているが、当該灯火器は保安基準第42条(その他の灯火等の制限)に抵触する。
・改善措置の内容
車両後退時に後部方向指示器を完全に消灯するように、車両の灯火器設定を日本仕様に変更する。
BRP RYKER600 他 計5型式 計5車種のリコール届出一覧表
BRP RYKER600 他 計5型式 計5車種の改善箇所説明図
ベントレー コンチネンタル GT 他 計2型式 計2車種を対象(25日)
・不具合の部位(部品名)
電気コネクター(電動クーラントポンプ)
・状況及びその原因
エアコン用の電動クーラントポンプにおいて、内部に発生した負圧を逃がす設計が不適切なため、当該ポンプ内部の電気コネクタ部に湿気が入り、電気回路が短絡することがある。
そのため、当該ポンプの作動が停止することによりアイドリング時にデフロスタ機能が低下し、そのままの状態で使用を続けると、ポンプのコネクタ部が過熱し、最悪の場合、火災に至るおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、電動クーラントポンプを交換すると共に、コネクタを点検し、必要に応じて交換する。
ベントレー コンチネンタル GT 他 計2型式 計2車種のリコール届出一覧表
ベントレー コンチネンタル GT 他 計2型式 計2車種の改善箇所説明図
ジープ チェロキー 計2型式 計1車種を対象(25日)
・不具合の部位(部品名)
電気装置(パワートランスファーユニットに関わる制御モジュール)
・状況及びその原因
パワートランスファーユニットにおいて、制御プログラムが不適切なため、不整地における過負荷走行を行うなどにより当該ユニットが故障した際にセーフモードが機能せず、警告灯の点灯なく前輪に動力が伝達されず走行不能になるとともに、パーキングロックが効かなくなるおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、パワートランスファーユニットに関わる制御プログラムを、セーフモード機能を追加した対策プログラムに書き換える。
2023年5月の改善対策届出情報(国産車)
三菱 アウトランダーPHEV 計1型式 計1車種を対象(11日)
・不具合の部位(部品名)
その他(ペダル踏み間違い急発進抑制装置)
・状況及びその原因
踏み間違い衝突防止アシストにおいて、低速加速抑制機能が終了すると、即座に制御が解除されるプログラムとなっているため、低速加速抑制機能の作動が終了したタイミングで、アクセルペダルの踏み込み量が多いと加速力変化が大きくなることがある。
そのため、運転者の操作感覚との差から危険を感じることがある。
・改善措置の内容
全車両、加速変化が緩やかになるようADAS ECUの制御プログラムを対策仕様に書き替える。
三菱 アウトランダーPHEV 計1型式 計1車種のリコール届出一覧表
三菱 アウトランダーPHEV 計1型式 計1車種の改善箇所説明図
2023年5月の改善対策届出情報(輸入車)
該当車種なし
さいごに
以上が、2023年5月分のリコール及び改善対策届出情報についてまとめたものとなります。
対象となる車両をお持ちの方は、早めの対応をおすすめします。
リコール対象に限らず、日常の点検を怠らずに安全な状態で運行できるようにしましょう。
この記事の参照URL:https://renrakuda.mlit.go.jp/renrakuda/top.html
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