クルマを所有している方にとって、数年に1度(新規登録車や事業用などによって異なります)行う「車検」があります。
「車検」は、正式には「自動車検査登録制度」と呼ばれ、クルマが保安基準を満たしているかを検査する制度となっており、クルマの各機能が正常に作動するか、排気ガス規定を満たしているか等といった安全性や公害防止性能をチェックします。
このような検査を行い、基準を満たせば公道を走ることが可能となり、基準に満たない場合は、整備をして再度検査を受けなければなりません。
いつも通りに車検を受けようとしたら、思いもよらない「高額」な車検代を提示された。なんて経験をしている方も多いのではないでしょうか?
特に整備が必要ない場合でも、まとまったお金が掛かってしまう車検ですが、ある工夫をすることで車検代を数万円、安くすることができるのです。
今回は、何かと高額になりがちな車検代を少しでも安くする裏技をご紹介します。
車検代に掛かる費用の内訳とは?
車検は、なぜ高額になりがちなのか素人目線では、中々分かりにくいものとなっています。
車検には、どのような費用がかかるのか解説します。
車検の基本費用
車検を受ける際には、基本費用が掛かります。
内訳としては「24ヶ月定期点検料」や、「整備技術料」などが含まれた費用になります。
車検を取り扱っている、ディーラーやカー用品店、また車検専門店など依頼する業者によって、基本費用は異なります。
また、「車検代行手数料」も、各業者によって設定金額が異なるため、差異が発生します。
部品の交換費用
車検は、そのクルマが安全に走れるかの基準を満たさなければならないため、取り付けられている部品の破損や劣化していると、車検は通りません。
前回の車検時では問題がなくても、使用し続けることで、ブレーキパッドやバッテリー、タイミングベルトやタイヤといった部品が消耗しているため、劣化具合によっては交換が必要になってきます。
検査手数料(印紙代)
部品交換して、車体自体の整備に問題がないとされたら、各自治体にある運輸局で車検が行われます。
検査費用は、軽自動車が2200円、小型自動車も2200円、普通自動車の場合は2300円になります。
検査手数料は、国で決められた金額になっているので、各業者による割り引きなどはありません。
法定費用
車検実施時に必要となるのが自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)や自動車重量税といった法定費用が掛かります。
検査手数料と同じく、こちらも国で決められている金額となるため、割引などは一切ありません。
自動車重量税は、車体の重さが0.5トン刻みで違うと、納める金額も増える仕組みになっています。
車検代を安くする裏技について
以上のように、車検を通すことに必要なお金が分かりました。
ここでは、高額になってくる車検代を少しでも安くする裏技をご紹介します。
複数の車検業者に見積もりを出してもらう
車検を実施する前に、「複数」の車検サービスを行う業者をピックアップして、見積もりを出してもらいましょう。
これは、上述した「車検の基本費用」が業者によって異なるためです。
車検専門業者などはディーラーと比べ、比較的安価で車検が行えることがあるので、車両の状態によっては車検専門店を利用するのも有効的です。
整備内容や見積もり内容を確認する
ある程度、相見積もりができたら、整備内容や点検内容を確認しましょう。
例えば、費用を極端に安く設定した業者のなかには、整備の質が低く、車検後に思わぬ問題が発生するケースも考えられます。
しかし、逆のパターンも然りで、過剰な整備内容で、高額な請求が発生するケースもあります。
実際に、見積もりを依頼する時点で、見積もり内容や整備内容を分かりやすく説明してもらえたりするような、信頼できる業者を選ぶことが重要となってくるでしょう。
部品交換をする際には、中古部品やリビルト品が使えないか相談する
消耗した部品の交換時に、業者から新品パーツの使用を打診される場合がほとんどかと思います。
クルマの使用用途によって、ガンガン使って消耗が激しい環境であれば、新品の部品に交換することが望ましいですが、とりあえず車検に通り、安価にしたい場合には「中古部品」や「リビルト品」が使えるか、業者に相談してみましょう。
中古部品は、個々により状態が変わってきますが、リビルト品であれば、整備工場などで、廃車処理された車から取り出した部品となっていて、あらかじめ安全基準をクリアした部品なので、中古部品よりも、状態のよい部品として使用できる可能があります。
交換する部品の重要性を鑑みながら、中古部品やリビルト品を使う検討をしてみることで、安価にすることが可能です。
さいごに
車検は、クルマにとって安全に走行できるか否かを判断する、非常に重要な局面です。
なので、車検時に「車検費用は高いな。」と思う方は多いと思いますが、安全に走らせるために必要なので、高額になってしまう事は納得できると思います。
しかし、今回紹介した裏技を使うことで、数万円の差が出ることは間違いありません。
安く抑えることも出来ますが、命をのせて走る物ですから、クルマの状態と照らし合わせて、削れる部分は削る、しっかり整備するところは整備するなど、メリハリをつければ、納得のできる車検代に近づくことができると思います。
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