こんにちは、SCPです。
4月も中旬に入り、新生活がスタートした方はそろそろ新しい環境に慣れてきている頃ではないでしょうか?
筆者は、4月という月は冬の寒さも落ち着き、暖かくなりお出かけや散歩をするたびに暖かくなって気持ちいいなと感じる、好きな季節の1つでもあります。
さて、今回は自動車メーカーの顔とも言えるエンブレムの由来シリーズの第4弾をお伝えします。。
第4弾では、イタリアメーカーのクルマについてピックアップします。
アバルト(ABARTH)
アバルト(ABARTH)は、1949年トリノにて設立され、主にフィアット車をベースに自動車部品や改造車の販売を行っているイタリアの自動車子会社であり、その後1971年にアバルトはフィアットに買収され、現在のようにフィアット正規ディーラーでも購入が可能となっている。
日本市場でもファンの多いアバルトですが、一昔前と比べると断然アバルトの車両を見る機会が多くなってきました。
フィアット500をベースにするモデルや、マツダロードスターをベースにするアバルト124スパイダー等が特に人気で、珍しさはあるものの、認知度が高くなってきているメーカーです。
その、アバルトのエンブレムに込められた由来は、色使いにイタリアの国旗をイメージし、真ん中に配されているサソリは、創業者であるカルロ・アバルトの誕生月の星座であることから、デザインされている。
創業者自身の出身国である、イタリア国旗のカラーリングは国に対しての敬意が表れており、イタリア車であるという誇りが全面に出ている。
アルファロメオ(ALFA ROMEO)
アルファロメオ(ALFA ROMEO)は、1910年ミラノに設立された、高級車メーカーである。
第二次世界大戦以前から自動車レース界の強豪でもある高性能車メーカーとして名声を得て、戦後もランチアと並びイタリアを代表する上級車メーカーとして知られたが、経営難に陥った後の現在はイタリア最大手のフィアット傘下となり、ブランドイメージのスポーツ性を前面に出した車の開発・生産を担っているメーカーだ。
その、アルファロメオのエンブレムの由来は、アルファロメオ社の発祥の地であるミラノ市の紋章を左右逆にしたデザインに、赤十字と人を丸呑みしようとする大蛇ビショーネが描かれており、ビショーネは11世紀のミラノで影響力の強かった貴族ヴィスコンティ家の紋章でもある。
左側に描かれている赤十字は中世の十字軍に由来するもので、ミラノ出身のジョバンニ・デ・ラウドが率いる軍隊は鎧の下に赤い十字架と白い下着を着用していた歴史からイメージされている。
右側に描かれている大蛇に人が食べられているようなデザインには、複数の説があり、代表的な説としてはビショーネは人を食べているのではなく、蛇が脱皮して自らを新しくすることと同様に、口から浄化された人が産み出されているという説があり、もう1つは十字軍に敗北したイスラム教徒のサラセン人またはムーア人という説がある。
これだけ、ユニークなエンブレムデザインには多大なる歴史から創造しており、細かく設定されているのでエンブレムに対する気持ちの強さが伺える。
マセラティ(MASERATI)
マセラティ(MASERATI)は、1914年ボローニャに設立された、高級スポーツカーブランドである。
日本市場でも、知名度が高く現代では日常からサーキット走行までこなしてしまう、ハイパフォーマンス車をラインアップしている。
このマセラティのエンブレムの由来ですが、同社の創業の地であるボローニャのマジョーレ広場にある、海の神ネプチューンの三叉の槍/銛「トライデント(トリアイナ:ギリシャ語)」に由来します。
このトライデントは古都ボローニャの紋章でもあり、創業地への敬意を感じる。
また、三叉の槍/銛は、マセラティを創業した3兄弟の「結束」を意味しており、神話と創業者達の思いが深く込められたエンブレムになっている。
フィアット(FIAT)
フィアット(FIAT)は、1899年にジョヴァンニ・アニェッリらイタリア北部の数人の実業家の出資によって、トリノで創業されたイタリアの自動車メーカーである。
日本市場では、「FIAT500」や、「PANDA」が特に人気を博しており、街中で見る機会も多いメーカーである。
フィアットのエンブレムは、FIATと書かれているシンプルなものになるが、現在使われているエンブレムは2007年に発表され、「change in continuity」を表現しており、過去1921年から1968年の間にフィアット車のフロントを飾っていたシールドデザインに由来しています。
長きにわたって力強く、優れたモデルを世に送り出してきたフィアットの歴史、テクノロジー、イタリアンデザイン、ダイナミックさ、独創性の融合をロゴデザインで表現しているのである。
シンプルなデザインの中には、長きに渡って経営され、クルマづくりを行ってきた歴史が詰まっている。
フェラーリ(Ferrari)
フェラーリ(Ferrari)は、クルマに詳しくない方でも認知されるほど有名な高級スポーツカーメーカーではないでしょうか?
1947年、イタリア北部のモデナ近郊にイタリアの元レーシングドライバー兼レーシングチームオーナーのエンツォ・フェラーリによって、設立され主にレーシングカーと、高級スポーツカーのみを製造しているメーカーになります。
フェラーリのエンブレムは、馬が跳ねているようなデザインで、フェラーリのブランドと共に多くの方に認知されていおるだろう。
そのエンブレムの由来は、背景の多くの面積を埋める「黄色」はフェラーリ発祥の地であるイタリア・モデナ市のシティカラーをイメージし、上部にはイタリア国旗の緑・白・赤となっている。
特徴的である「跳ね馬(Cavallino Rampante)」は第一次世界大戦の撃墜王フランチェスコ・バラッカが飛行機につけていた紋章に由来します。
その当時の空軍では、撃墜した飛行機のマークを戦利品として自身の戦闘機に張り付ける文化があり、シュトゥットガルト市の(跳ね馬)マークを付けたドイツ機を撃墜した証として自身の戦闘機に貼りつけていたことに由来します。
跳ね馬の意味には、イタリアの戦闘機文化を取り入れた、さすがフェラーリといった意味合いがあります。
ランボルギーニ(LAMBORGHINI)
ランボルギーニ(LAMBORGHINI)は、1962年4月に設立しその当時は、農業機械(トラクター)製造で成功を収めていた。
その後、1963年にはランボルギーニ第1号車である、「350GTV」が発表され、今ではスーパーカーとしての地位が高くなり、上述したフェラーリのライバル的存在となった。
ランボルギーニのエンブレムには、「Charging Bull」と呼ばれる猛牛をイメージしており、創設者であるフェルッチオ・ランボルギーニが牡牛座生まれであることにも由来します。
他にもエンブレムに「猛牛」が描かれている理由としては、創業者のフェルッチオ氏が自動車業界への進出を決めたエピソードが由来しており、一時はフェラーリオーナーでもあったフェルッチオがフェラーリに修理を依頼したところ冷たくあしらわれたこと、フェラーリのクラッチ故障を修理したところフェルッチオ氏の会社が製造していたトラクター用のパーツが使われており、約10倍の値段が付けられていたことから「跳ね馬」のフェラーリに反発心を抱き、猛牛が採用されたと言われている。
正に、現代ではフェラーリとランボルギーニは比較されるくらいの性能を持つクルマとなり、多くのスーパーカーファンの心を鷲掴みしている。
さいごに
いかがだったでしょうか?
イタリアメーカーのエンブレムには、歴史が意味合されていることが多くあり、発祥の国自体をモチーフにすることが多く採用される傾向が見られるのが特徴的です。
発祥の地の意味を、エンブレムに取り入れることで、そのメーカーのルーツが分かるエンブレムの数々は、創業者はイタリアという地をリスペクトしている点が多く描かれ、愛国心の強さがエンブレムにも表れている。
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