自動車メーカーの顔とも言えるエンブレム。各社のエンブレムに対する熱い思いに、思わず胸アツになりました。Part.1

車の情報

こんにちは、SCPです。

日本全国的にも、暑い日が続いており国内でも40℃前後を観測する地域も多く見受けられます。

気をつけていかなければならないのが、熱中症対策です。

不要不急の外出を控えると同時に、水分補給や塩分補給など未然に防いでいただければと思います。

室内でも熱中症になる可能性はあるので、冷房が苦手な方でもあまり無理をなさらずに冷房も活用し、ご自身の身体を守っていただければと思います。

今回は、必ず自動車に取り付けられている、そのメーカーの顔とも言える「メーカーエンブレム」の、どのような意味が込められてデザインされているかについて、お伝えしていきます。

これを知っていれば、ご自身が乗っているクルマに対してさらに愛着が湧くかもしれません。

豆知識としても使えると思うので、是非知っていただければと思います。

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トヨタ自動車株式会社

エンブレム トヨタ

今や、日本のみならず世界的にもそのクオリティの高さに定評のある、「トヨタ」

エンブレム トヨダ

トヨタ自動車は、創業者である「豊田佐吉」の名字である「豊田(トヨダ)」に由来しており、現在の有名なエンブレムになる前は、漢字の読みをそのままローマ字で表記した「TOYODA」が使用されていました。

創業1年後経った1936年には、念願の乗用車の完成を機に、販売の側面援助とトヨダ車の宣伝を兼ねて、「トヨダマーク」の懸賞募集を行いました。

エンブレム カタカナトヨタ

全国から集った27,000点の中から審査会を実施し、厳選の結果、カタカナのトヨタを円で囲んだマークが採用されました。

変更の理由としては、初期に使われていた「トヨダ」の濁音を無くすことによって、言葉の音が爽やかであることと、カタカナでトヨタと書いた場合に総画数が「8画」と縁起のいい数字になること、さらには創業者の「トヨダ」から離れることで、個人の会社から社会的企業へと発展するという意味も込められ変更しました。

現在でも、社章および正社員章として使われているトヨタにとっては大きい変革をもたらした名称変更となっている。

現行のトヨタマークのあらまし

現在のトヨタマークは、1989年10月、会社創立50周年を記念して発表されたもので、実にデザインに費やした期間は企画から5年の歳月をかけて選定した。

当時海外でも知名度を上げつつあったトヨタにふさわしいマークを考えるというものを考慮し、特に重視されたポイントは、遠くからでも「トヨタのクルマ」だとわかること、そして他メーカーのクルマと並んだときにいっそう輝いて見えるような強い個性があることをイメージされたことだった。

トヨタマークのデザイン、どんな意味が込められているか

現在のトヨタマークは、3つの楕円を左右対称に組み合わせており、楕円が持つふたつの中心点は、ひとつがクルマのユーザーである、お客様の心を、そしてもうひとつがクルマのメーカー、つまりトヨタの心を示している。

そして楕円の輪郭が、ふたつの心をつなぐ世界を表現している。

マーク内部のふたつの楕円の組み合わせはトヨタの「T」を表現すると同時に、ステアリングホイールで、つまり自動車そのものを意味している。

そして外の楕円はトヨタをとりまくお客様や世界を象徴するもので、さらにそれぞれの楕円を形作る輪郭には、太さの異なった線を採用し、これは日本の文化である「毛筆」を参考にしたものとなっている。

また、マーク背後の空間には、トヨタが「お客さまに伝えるべき価値」の無限の広がりを暗示していおり、「卓越した品質」「期待を超える価値」「クルマの歓び」「革新性」「安全、環境・社会への誠実さ」の5つの意味が込められている。

エンブレム 初代セルシオ

ちなみに、現在でも使われているエンブレム第一号車は、当時、新たな最高級車として登場した初代「セルシオ」に初採用された。

日本のみならず、世界的に向けた意味と、日本の心を前面に出したエンブレムとなっている事がかっこいいですね。

日産自動車株式会社

エンブレム 新日産

1914年、日本初の純国産自動車が誕生し、その名はDAT号となった。

これは、製造元の快進社へ出資していた田・青山・竹内のイニシャルを組み合わせた名前で、早く走ることのたとえに使われる、脱兎(だっと)の意味も込められていた。

その後合併や資本移動を繰り返し、1934年に現在の社名となる日産自動車が誕生し、日産はこのとき100%出資した会社名「日本産業」の略であった。

エンブレム ダットサン

以上のように、日産は前身メーカーだったダットサンのものを受け継いでいる。

エンブレムにはどんな意味が込められているか

日産のエンブレムは、丸い枠の中央に長方形を通し、そのなかに「NISSAN」という文字をあしらったシンプルなもので、円は天に昇る朝日(旭日昇天)を示しており、中央を貫く帯は「至誠」や「誠実」を示し、思いを貫けば道は開けるというメッセージを表している。

2001年には、ルノー傘下になってからのカルロス・ゴーン体制下で新デザインが社内コンペで募集をかけたところ、ロゴおよび書体がより立体的なものに一新された。

そして、2020年7月に電気自動車の新型「アリア」を発表と同時に、新しい日産のエンブレムがお披露目された。

カルロス・ゴーン氏の不祥事事件を払拭するかのように、新デザインのエンブレムが採用され、新型アリア以降に発表するモデルのエンブレムは新エンブレム変更すると言われております。

本田技研株式会社

エンブレム ホンダ

ホンダのエンブレムは、アルファベットの「H」マークがかたどられているいるが、これは創業者である本田宗一郎氏の名字の頭文字から来ている。

「ホンダの4輪マークをつくれ」という創業者・本田宗一郎の一声で作られ、そのエンブレムは1983年のホンダのF1復帰戦から使用されることとなったのだ。

なお、エンブレムの由来は本田氏の頭文字からだけではなく、本田氏の趣味であった「三味線」を自身で弾いたり、音色を聞くことが好きだったようで、エンブレムの輪郭部分の四角い部分は、三味線の箱のように、微妙に楕円になっていることをモチーフにしているのである。

株式会社SUBARU

エンブレム スバル

スバルのエンブレムといえば、星が6個繋がっているデザインが有名ですが、この6個星が繋がっていることから、「六連星(むつらぼし)」と呼ばれ、スバルファンや多くの方に親しまれるエンブレムデザインになっている。

六連星になった理由

おうし座のプレアデス星団の和名である「昴」からきており、比較的明るく、肉眼でも6つの星の集まりが見えることから「六連星」と古くから呼ばれている。

スバルの往年の名車、「スバル360」が誕生する際に、社内の募集案を行ったところ、当時基本デザインを担当した社外工業デザイナーの佐々木達三氏が手を加えたものを採用したのが起源といわれており、他にも富士重工業が旧中島飛行機の系列会社5社を吸収合併することとなった際、6社を統合するという意味を込めて「六連星」が選ばれた経緯もあります。

スバル定番のビルシュタインエンブレム!

マツダ株式会社

エンブレム マツダ

マツダのクルマに取り付けられるエンブレムは、巷では「カモメマーク」と呼ばれていますが、実はちゃんと名前があり、「フライング・M」という名称が付けられている。

これは、実質の創業者と言われている松田重次郎氏の名字の頭文字のMを取ったものをはじめ、アフラ・マズダー(Ahura Mazdā)という神にちなんで付けられたものだとされている。

このアフラ・マズダーとは、古代ペルシアを起源とする宗教・ゾロアスター教の最高神で、叡智・理性・調和の3つを司ると言われており、この神のように、自動車業界のトップを走る企業でありたいという想いから、この名前が付けられたそうです。

こうした理由からか、エンブレムにも飛翔や将来への希望などが込められており「フライング・M」と呼ばれるこのエンブレムには、マツダのMだけでなく、翼をモチーフに作られており、企業のさらなる発展やスピード感、常に変化することをやめずに革新的に進んでいくという想いが込められている。

三菱自動車工業株式会社

エンブレム 三菱

三菱自動車のエンブレムといえば、その名の通り3つの菱形からなる「スリーダイヤ」と呼ばれている。

旧三菱財閥の流れを組む三菱グループおよび、関連会社で使用されており、当然ですが三菱自動車でもこのロゴを採用している。

元をたどると、創業時の九十九商会が船旗号として採用した三角菱のマークが現在の原型で、後に社名を三菱と定めた機縁ともなった。

デザインに関しては実はいくつか由来があり、詳しくは分かっていませんが、三菱創業者の岩崎弥太郎の家紋「三階菱」と、弥太郎の生まれである土佐藩山内家の家紋「三ツ柏」を組み合わせたというのが有力とのことだ。

また、創業当初スリーダイヤの先端の角度が30度程度だったが、現在は60度に増大しており、これは「柏を菱で置きかえるのだ」という弥太郎の事業への気迫が込められているとも言われている。

スズキ株式会社

エンブレム スズキ

スズキは1909年に創業者である鈴木道雄氏によって、鈴木式織機製作所として静岡県浜松市で創業された。

スズキの象徴であるこのロゴマークは、1958年に美術系の大学生に呼びかけて募集したところ、300余点の候補の中から、創業者の鈴木氏のSUZUKIのSを象ったマークが親しみやすいという理由で決定された。

以来、スズキは58年間ずっとこのSマークを使用し続けており、言わば伝統のマークといえる。

「人と同じ事はやらない。やるなら世界一を目指すのがスズキ」というのがスズキの企業風土であり、常に前進的な製品を世に送り出す同社のエンブレムには、鈴木氏から脈々と受け継がれてきた意志がこもっているといえる。

さいごに

いかがだったでしょうか?

見慣れてしまっているクルマメーカーのエンブレムですが、掘り下げてみるとやはりメーカーの顔だけあり、各社相当深い思いを込められてデザインを採用していることが分かりました。

今回、紹介した中でもその時代に合わせて進化していった経緯や、スズキのように初期に決めたものを、今現在でも採用し続ける硬派な感じも、素晴らしいですよね。

各メーカーのエンブレムに対する熱い想いを感じていただけたら、メーカーとしても嬉しい限りですね。

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