メルセデスベンツ Vクラス(Mercedes-Benz V-Class)は、1998年より初代モデルが日本で販売されるミニバン型の乗用車であり、現行型である3代目は2015年より販売され、これまでに幾度のマイナーチェンジを行い、質を高めている。
初代モデルからVクラスの存在を知っている方には、ご存知であろうが2代目時代には名称をVクラスではなく、「ビアノ(Viano)」という名称で販売されていたが、2代目で初めてのマイナーチェンジと同時に、これまで馴染みのあるVクラスへと戻った経緯もある。
現行型の3代目が登場し、先代ではエンジンにV6 3.5Lエンジンを採用していたが、現行型では直4 2.2Lディーゼルターボエンジンのみとなり、ディーゼル特有の低回転域からの強大なトルクを持ち、燃費性能の向上や、ダウンサイジングエンジンのおかけで税制面でのメリットを受けることができた。
今回は、Vクラスについて紹介します。
Vクラスの価格は
グレード | 全長 | 駆動方式 | 価格 |
V220d AVANTGARDE | 4,905mm | FR | 781万0,000円 |
V220d AVANTGARDE long | 5,150mm | FR | 805万0,000円 |
V220d AVANTGARDE Extra-long | 5,370mm | FR | 831万0,000円 |
V220d Marco Polo HORIZON | 5,150mm | FR | 938万0,000円 |
高級ミニバンとしての風格が漂うエクステリアデザイン
力強さと安定感に包まれた存在感溢れるフォルムに、ワイドな開口部を美しいクロームで縁取ったフロントバンパーなど、細部まで精緻に仕上げられたディテールが創造する圧倒的な上質感を演出します。
アローシェイプのボンネットがスリーポインテッドスターを中央に配したラジエターグリルと連なるフロントマスクを形成したほか、一部グレードを除く全車はヘッドライトをLED化し、走行状況や天候により配光モードを自動切替する「LEDインテリジェントライトシステム」を採用。
そのスタイリッシュな佇まいは、揺るぎない自信に満ちています。
快適性をこの上なく追求し、上質でスタイリッシュなインテリアデザイン
曲線を大胆にあしらった美しい造形の中に、航空機のエンジンを主題にしたタービンデザインのエアコン吹き出し口を配置し、大面積のインテリアトリム、随所にあしらわれたシルバークローム仕上げの精緻な細部などがもたらす上質な手触りとともに、スタイリッシュで心地よい移動空間を創造します。
また、高度な快適性を備えるシートをすべての席に装備することで、長距離移動でも疲れにくいインテリアを実現している。
贅を極めた2列目シートは心地よい全身を満たす極上空間に[パッケージオプション:エクスクルーシブシートパッケージ]
2列目左右のエクスクルーシブシートでは、リクライニング機能、オットマン、ヘッドレストクッションによって、深い安らぎに包まれながら心から寛ぐことができます。
さらなる快適性をもたらすシートヒーター、シートベンチレーター、リラクゼーション機能とともに、かつてない心地よさが乗る人の全身を満たす。
シートアレンジも柔軟に対応し、シートは2列目が独立シート、3列目がベンチシートとなっており、それぞれを着脱式としたことで、2列目の向きを後ろにして対面式にしたり、後席を2列目の独立シートのみにしてショーファードリブン仕様にしたり、2列目・3列目をすべて外して荷物を積載するなど多彩なシートアレンジが可能で、安全性も両立するため、2列目・3列目のシートは各席に装備した3点式シートベルトと一体化している。
開閉式リアウインドウ[全車標準装備]
リアワイパー取付部のボタンを押すだけで、テールゲート上部のウインドウ部分が開閉できる機能を装備しました。
テールゲートを開ける必要がないため、ラゲッジルームへのアクセスを簡単にし、通常の積みおろしにも充分な、大きな開口部を確保している。
さらに狭い駐車場など、テールゲートを開けることができない場所でも開閉可能なため、Vクラスの使いやすさを広げるとともに、大きなリアウインドウは優れた後方視界にも貢献します。
電動デュアルスライディングドア(挟み込み防止機能付)&EASY-PACK自動開閉テールゲート[全車標準装備]
大きな開口部でスムーズな乗り降りを実現するスライディングドアは、ドアハンドルを操作するだけで電動開閉が可能で、さらに挟み込み防止機能も付いています。
また、センターコンソールのスイッチやエレクトロニックキーでも開閉が可能だ。
さらに、EASY-PACK自動開閉テールゲートも装備することで、エレクトロニックキーでテールゲートを電動で開閉できます。
閉めるのはテールゲート部のスイッチを押すだけの簡単操作で、テールゲートが開く高さを好きな位置でメモリーできるので、天井の低い駐車スペースでも安心して開閉できます。
フルフラット機能付ベンチシート[3列目](アンダーシートボックス付)[V220d アヴァンギャルドロングに標準装備]
バックレストが180°倒せる3人掛けベンチシートは、フルフラットにしてラゲッジルームセパレーター(フルフラット拡張機能付)と組み合わせれば、3人分のゆったりとしたベッドになります。
靴を脱いでのリラックスした休憩やちょっとした仮眠などに便利に使え、座面の下には小物などが入れておけるアンダーシートボックスも装備しています。
卓越した環境性能とゆとりのあるパワーを両立した2.2L直列4気筒直噴ディーゼルターボエンジン
コモンレールシステム、電子制御可変ターボチャージャーなどにより、最高出力120kW(163PS)、最大トルク380N・m(38.7kgf・m)を発生し、全域にわたる圧倒的なトルクが、力強い加速と優れたドライバビリティを発揮する。
Vクラスの燃費はWLTCモード、11.4km/L
BlueTEC
排出ガス中にAdBlue(尿素水溶液)を噴射し、アンモニアを生成させた後にSCR触媒コンバーターを通過させ、有害な窒素酸化物のほとんどを無害な窒素と水に還元し、DPFとともに世界最高水準のクリーン性能を実現している。
AGILITY CONTROLサスペンション
走行状況に応じて減衰力が変化するセレクティブダンピングシステムを採用することで、通常走行時には快適な乗り心地を、ハードなコーナリング時などには最大限の減衰力を発揮するので、思いのままの正確なハンドリングと高い快適性を実現します。
ダイナミックセレクト
選んだモードに応じて、スロットルレスポンスと7G-TRONICPLUSのシフトタイミングが変化します。
快適性や燃費を優先するモードから、素早いレスポンスでスポーティなドライビングが愉しめるモードまでの、4つのモードから選ぶことが出来る。
7G-TRONIC PLUS
ダイナミックなレスポンスによる爽快なドライビングフィールはもちろん、耐久性に優れると同時に低ノイズ・低振動の静粛かつスムーズなギアシフトも実現しました。
さらに、粘度の低いトランスミッションオイルによって、無駄な燃料消費を抑えます。
FRレイアウト
クラッシャブルゾーンや前輪の切れ角を充分に確保することができるので、取り回しやすさと安全性が向上しました。
さらに、大人数乗っても、駆動力が路面にしっかりと伝わるので、走行安定性にも優れます。
インテリジェントドライブ
80年近くにわたってメルセデスが追求し続けてきたセーフティの、究極のゴールとなるアクシデントフリーを実現する為に、自動運転を重要なステップと考え、新世代のドライビングシミュレーターの竣工など、新たな開発体制を整えてきました。
これらの取り組みから生まれた、パッシブセーフティとアクティブセーフティを高次元で統合した「統合的安全性」の最新の成果が「インテリジェントドライブ」です。
Vクラスには、前方約200m、側方約30mを検知するレーダー、約500m前方をカバーするカメラというセンサーシステムを搭載しています。
ここでは、ドライブにおける快適性と安全性を劇的に進化させる、世界最高水準の知性を備えるインテリジェントドライブの機能について紹介します。
PRE-SAFE(プレセーフ)[全車標準装備]
危険な状況を検知すると、電動シートベルトで乗員の身体をシートにしっかり固定し、さらに着座ポジションの自動調整、サイドウインドウの自動クローズなどとともに、安全装備の効果を最大限まで高める。
アクティブブレーキアシスト(歩行者検知機能付)[全車標準装備]
前走車、歩行者などとの衝突の危険を警告する機能で、ブレーキを踏むと、必要な場合は自動でブレーキ圧を高め、運転者が反応しない場合は、自動(被害軽減)ブレーキが作動し、衝突回避または衝突被害の軽減を図ります。
※作動速度範囲は、気象条件や道路状況等により変動することがあります。
アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック[全車標準装備]
レーダーで前走車を認識して、速度に応じて車間距離を適切にキープします。
前走車が停止した場合は自車が停止するまで減速します。
※作動速度範囲:0~約200km/h
レーンキーピングアシスト[全車標準装備]
フロントウインドウのカメラが車線を検出し、フロントホイールが走行車線を越えたと判断するとステアリングを断続的に微振動させて運転者に警告します。
ブラインドスポットアシスト[全車標準装備]
斜め後方の死角にクルマがいることを、ドアミラーのインジケーターで注意を喚起し、運転者が気づかずにウインカーを作動させると、警告音を発しながらインジケーターが点滅し、衝突の危険を知らせる。
LEDインテリジェントライトシステム[全車標準装備]
カントリーモード、アクティブライトシステム、ハイウェイモード、フォグランプ強化機能、コーナリングライトなどの機能が、様々なシーンに応じて照射範囲を大幅に拡大します。
良好な視界を確保することで、安全運転をサポートします。
アテンションアシスト[全車標準装備]
高速道路で長時間にわたる運転を行っているときなどに、疲労レベルを5段階で視覚的に表示します。
さらに疲労や注意力の低下を検知すると、警告音とともに休憩を促すメッセージをマルチファンクションディスプレイに表示します。
※作動速度範囲:約60~200km/h
クロスウインドアシスト[全車標準装備]
直線や緩やかなカーブを走行しているときに、強い横風を検知すると、その強さと方向に応じて車両がコースを外れないよう自動的にサポートすることで、走行ラインを容易にキープできます。
MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)
MBUXは、自分の言葉で、指先で操作でき、あなたの好みや行動を学習しサポートする革新のインフォテインメントシステムです。
運転者が運転に集中できるよう、様々な機能がより素早くシンプルに操作できるので、高い安全性を実現している。
自然対話式音声認識機能
「ハイ、メルセデス」とクルマに話しかけるだけで起動し、「少し暑い」「カフェに行きたい」など、普段の会話のように話しかけるだけで、車両設定やインフォテインメント機能が簡単に操作できる。
無料で利用いただける期間:3年(オンラインでの音声認識機能のみ)
タッチインターフェース
センターディスプレイのタッチスクリーンとセンターコンソールのタッチパッドでは、指先でセレクト、スワイプ、拡大などが可能なので、インフォテインメントのすべての機能がスマートフォンのように素早く簡単に操作ができる。
予測提案機能
勤務先やよく立ち寄るお店など、普段の行動を学習し、目的地の候補として自動で提案し、ナビゲーションしてくれます。
さらに、いつも聴いているラジオ局なども提案します。
革新のハードウエア
高精細なディスプレイと高速演算テクノロジーを採用する事で、すべての動作が素早く快適に行われる革新のハードウエアを搭載している。
Mercedes me Adapter(メルセデスミーアダプター)
自動車が通信することで多数の機能・サービスを提供するMercedes me connectは、登場以来、先進のデジタル・カーライフを実現しています。
そして、Mercedes me connect非搭載モデルで一部機能をご利用いただける「Mercedes me Adapter」が新たに登場し、メルセデスのデジタル・カーライフを、さらに多くの方にお届けします。
TVナビキャンセラーになります。
走行中不可能なTV視聴やナビ操作が走行中でも可能とするキットになります。
日々のドライブを楽しいものにします!
さいごに
Vクラスはいかがだったでしょうか?
個人的には、このVクラスは日に日に街中でも見かける車種となってきた事を感じます。
正直、初代や2代目モデルが現役の時代では、セダンかスポーツモデルが絶大な支持を持っており、その時代ではたまに見かけることしかなかったが、昨今のミニバンブームもあったことから、Vクラスの存在感は拡大したと言える。
現状、国産車の高級ミニバンについても勢い劣ることがないが、国産ミニバンよりもボディサイズが一回り大きく、よりラグジュアリーな雰囲気のVクラスを検討の1つに入れても損をすることは無いだろう。
コメント