メルセデスベンツ Bクラス(Mercedes-Benz B-Class)は、2005年に初代モデルが登場した、ミニバンとコンパクトカーの中間的なデザインを持つ乗用車で、この形がウケて日本市場における、2006年のメルセデスベンツのモデル別販売台数では、Eクラス、Sクラス、Cクラスに次ぐ4位となるほどの人気ぶりを思わせる結果となった。
2019年6月より、現行型である3代目が登場し2代目モデルよりも、全長を約55mm・全幅を約15mm拡大しゆとりのあるボディサイズにしながら、先代モデルよりも空力の向上を図り、先代モデルのCd値が0.25に対し、現行モデルは0.24と向上させている。
フルモデルチェンジを受けて、車のフォルム自体はキープコンセプトでありながら、フロント部分のデザインは、先代モデルと大きく変わり、台形型の大型グリルに尖ったヘッドライトと、特徴的なデザインになり、オグロメジロザメをモチーフにしたといういうCLS(C257)に非常に近いものとなっているのが、特徴的だ。
新世代インフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」を搭載するなど、現代的なユーザーインターフェースに、上質な走りも磨き上げてきたBクラスについて、お伝えしていきます。
Bクラスの価格は
B180 | 396万0,000円 |
B200d | 426万0,000円 |
- 静かで上質なドライビングが楽しめる新開発の1.4L直列4気筒直噴ターボエンジン(B180)と、ゆとりあるパワーとクリーン性能を高レベルで両立する2.0L直列4気筒直噴ターボディーゼルエンジン(B200d)
- インテリジェントドライブ(全車にパッケージオプション設定)
- アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付)&アクティブステアリングアシスト[全車パッケージオプション設定]
- アクティブレーンキーピングアシスト[全車パッケージオプション設定]
- アクティブレーンチェンジングアシスト[全車パッケージオプション設定]
- アクティブブレーキアシスト(歩行者/飛び出し検知機能付)[全車パッケージオプション設定]
- 緊急回避補助システム[全車パッケージオプション設定]
- 渋滞時緊急ブレーキ機能[全車パッケージオプション設定]
- アクティブブラインドスポットアシスト(降車時警告機能付)[全車パッケージオプション設定]
- アクティブパーキングアシスト(縦列・並列駐車)[全車標準装備]
- マルチビームLEDヘッドライト&アダプティブハイビームアシスト・プラス[全車パッケージオプション設定]
- MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)
- ユーティリティ
- さいごに
静かで上質なドライビングが楽しめる新開発の1.4L直列4気筒直噴ターボエンジン(B180)と、ゆとりあるパワーとクリーン性能を高レベルで両立する2.0L直列4気筒直噴ターボディーゼルエンジン(B200d)
Bクラスに搭載されるエンジンは、1.4L直列4気筒直噴ターボエンジン(B180)と、2.0L 直列4気筒直噴ディーゼルターボエンジン(B200d)と、の2種類から構成される。
1.4L直列4気筒直噴ターボエンジン(B180に搭載)
アルミニウムシリンダーブロック、革新的にコンパクトなデルタシリンダーヘッドが、軽量化・小型化、出力向上を達成している。
さらにNANOSLIDEシリンダーコーティングがフリクションを低減し、電子制御ウェイストゲートが素早いレスポンスを実現し、アクセルを踏んだ瞬間から滑らかに立ち上がるパワーで、かつてないプレジャーに満ちたドライビングが愉しめる。
B180の燃費は、WLTCモード 15.0km/L
2.0L 直列4気筒直噴ディーゼルターボエンジン(B200dに搭載)
アルミニウムクランクケースなどで、徹底的に軽量化したエンジンは、優れた効率を実現する燃焼システム、NANOSLIDEシリンダーコーティングによるフリクションの低減によって、アクセルを踏み込んだ瞬間から潤沢にわき上がる力強いトルクとスムーズな吹け上がりが愉しめる。
さらに酸化触媒、DPF、2つのSCR触媒が、最高水準のクリーン性能も実現している。
B200dの燃費は、WLTCモード 18.4km/L
瞬時のギアチェンジを実現する7G-DCT[B180に搭載]
次の変速ギアをあらかじめ準備するデュアルクラッチ機構を採用していることで、運転者の意思に合わせてシフトダウン/アップが瞬時に行われるので、スポーティで安定した滑らかなドライビングが愉しめる。
スムーズで素早いギアチェンジを可能とした8G-DCT[B200dに搭載]
デュアルクラッチトランスミッションを8速化するとともに軽量化を施し、俊敏でスムーズなシフトアップ/ダウンが、思いのままのダイナミックなドライビングを実現しする。
さらに、広い変速比幅により優れた環境性能にも寄与する。
サスペンション
路面をしっかりとらえるサスペンションを装備しているので、様々な道で発揮される絶大な安定性がもたらす大きな安心感とともに、思いのままのスポーティなハンドリングと、長距離走行でも疲労の少ない快適性を実現している。
ボディシェル
高強度パッセンジャーセルを核に、高強度スチール、超高強度スチール、アルミの使用比率を高めることで軽量化、高剛性化、高度な衝撃吸収性能を実現している。
思いのままのハンドリング、高度な安全性と快適性の強固な土台となる、メルセデスの叡智が凝縮されたボディとなっている。
ダイナミックセレクト
選んだモードに応じて、エンジン、トランスミッション、ステアリングアシストなどのパラメーターが変化することが可能です。
標準設定の「Comfort」、燃費が向上する「ECO」、スポーティな「Sport」が選択可能で、さらに、「Individual」ではエンジン、トランスミッション、ステアリングアシストなどを運転者の好みで自由に設定してオリジナルのモードがカスタマイズできます。
エアロダイナミクス
最適形状のAピラーやドアミラー、エンジンコンパートメントからリアアクスルまでの大部分を覆うアンダーパネルなどの採用によって、高度な空力性能を実現しました。
優れた空力性能が燃費向上、高い高速安定性・静粛性に貢献する。
インテリジェントドライブ(全車にパッケージオプション設定)
80年近くにわたってメルセデスが追求し続けてきたセーフティの、究極のゴールとなるアクシデントフリーを実現する為に、自動運転を重要なステップと考え、新世代のドライビングシミュレーターの竣工など、新たな開発体制を整えている。
これらの取り組みから生まれた、パッシブセーフティとアクティブセーフティを高次元で統合した「統合的安全性」の最新の成果が「インテリジェントドライブ」です。
ここでは、ドライブの快適性と安全性を劇的に進化させるインテリジェントドライブの機能について紹介する。
アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付)&アクティブステアリングアシスト[全車パッケージオプション設定]
高速走行から渋滞時まで、ステアリングに手を添えているだけで、スピードを調整し、前走車との最適な距離を維持しながら、車線もキープする。
運転者の疲労を大幅に軽減し、より安全性向上に貢献します。
アクティブレーンキーピングアシスト[全車パッケージオプション設定]
フロントウインドウのステレオマルチパーパスカメラが車線を検出し、フロントホイールが走行車線を越えたと判断するとステアリングを断続的に微振動させて運転者に警告し、反応しない場合は自動補正ブレーキによって車両を車線内に戻そうとします。
アクティブレーンチェンジングアシスト[全車パッケージオプション設定]
移動したい車線側の方向へウインカーを点滅させるだけで、自動で車線変更するシステムで、高速道路での追い越しなどが簡単に行える。
アクティブブレーキアシスト(歩行者/飛び出し検知機能付)[全車パッケージオプション設定]
前走車、歩行者などとの衝突の危険を警告。ブレーキを踏むと、必要な場合は自動でブレーキ圧を高める。
運転者が反応しない場合は、自動(被害軽減)ブレーキが作動し、衝突回避または衝突被害の軽減を図ります。
緊急回避補助システム[全車パッケージオプション設定]
前方にいる車道横断中の歩行者との衝突の危険があるときなどに、回避しながら走行車線にスムーズに戻れるよう運転者のステアリング操作をアシストするので、とっさの回避操作が安心して確実に行える。
渋滞時緊急ブレーキ機能[全車パッケージオプション設定]
突然渋滞の後尾が現れた場合などに、その左右などに回避スペースがないと判断すると、即座に自動(被害軽減)ブレーキが作動し、衝突回避または被害軽減を図ります。
回避スペースがある場合は、運転者の回避操作を優先します。
アクティブブラインドスポットアシスト(降車時警告機能付)[全車パッケージオプション設定]
斜め後方の死角にいるクルマや自転車に気づかずに車線変更しようとすると警告や自動補正ブレーキで危険回避をサポートします。
さらに停車時に、後方から接近するクルマに気づかずにドアを開けようとすると、インジケーターと音で警告します。
アクティブパーキングアシスト(縦列・並列駐車)[全車標準装備]
約35km/h以下で走行中、超音波センサーが左右の最適な駐車スペースを自動で検出する。
自動操舵・ブレーキ・シフトチェンジ・速度コントロール機能により、自動で駐車する。
誰でも簡単に駐車が出来るようアシストする、便利な機能です。
マルチビームLEDヘッドライト&アダプティブハイビームアシスト・プラス[全車パッケージオプション設定]
片側18個のLEDを瞬時に制御することで、前走車や対向車を眩惑せずに、より広い範囲を自動で照らし続ける先進のシステムによって、安心感に満ちた夜間の視界を実現する。
メルセデスベンツBクラスをはじめ、様々な車種に対応するステアリングエンブレムリングです。
スポーティな見た目へ変貌します!
MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザーエクスペリエンス)
MBUXは、自分の言葉で、指先で操作でき、あなたの好みや行動を学習しサポートする革新のインフォテインメントシステムです。
運転者が運転に集中できるよう、様々な機能がより素早くシンプルに操作できるので、高い安全性を実現している。
自然対話式音声認識機能
「ハイ、メルセデス」とクルマに話しかけるだけで起動し、「ちょっと寒い」「カフェに行きたい」など、普段の会話のように話しかけるだけで、車両設定やインフォテインメント機能が簡単に操作できる。
タッチインターフェース
センターディスプレイのタッチスクリーンとセンターコンソールのタッチパッドでは、指先でセレクト、スワイプ、拡大などが可能なので、インフォテインメントのすべての機能がスマートフォンのように素早く簡単に操作ができる。
インターネット情報表示地図機能
ナビゲーションの地図上に、料金情報付のガソリンスタンド、天気情報などを表示する。
パーソナライゼーション機能
普段乗るクルマ(MBUX搭載車)の車両設定やナビゲーション設定をサーバーに保存することで、他のクルマ(MBUX搭載車)を運転する際などに、普段乗っているクルマの情報をダウンロードして、普段と同じドライビング環境を簡単に設定することができる。
また、同じクルマで家族のプロフィールを複数保存することが可能となっている。
予測提案機能
勤務先やよく立ち寄るお店など、普段の行動を学習し、目的地の候補として自動で提案し、ナビゲーションしてくれます。
さらに、いつも聴いているラジオ局なども提案する。
革新のハードウエア
高精細なディスプレイと高速演算テクノロジーを採用する事で、すべての動作が素早く快適に行われる革新のハードウエアを搭載している。
ユーティリティ
ワイヤレスチャージング
前席中央前方の小物入れに、Qi規格対応のスマートフォンを置いておくだけで充電が可能なので、移動中に手軽に充電できます。
ミニバンライクな用途を叶える、ゆとりのあるラゲッジルーム
後席にはバックレストを40:20:40の比率で前方に倒せる分割可倒機構を採用し、多彩なシートアレンジが可能となっている。
ラゲッジルームは、通常時の455Lから1,540L(VDA方式)まで変化する大容量を誇ります。
大きく開くテールゲート、積みおろしのしやすいフロア高、荷物に合わせて床面の高さが変えられるラゲッジフロアとともに、乗員数や荷物の形・大きさなどに合わせて幅広く快適に使える。
外からの視線を遮るラゲッジカバーや、汚れた荷物などが積めるリバーシブルラゲッジルームマットも装備しているので、荷物の種類を選びません。
ヘッドアップディスプレイ[全車パッケージオプション設定]
前方に浮かんでいるように見える高解像度のカラー画像で、車速やナビゲーション、アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックの設定内容など、運転に必要な情報が前方の道路状況から目を離さずに確認できる。
シートヒーター(前席)[全車標準装備]
天候などに合わせて3段階の温かさが選べるシートヒーターを装備し、寒い季節などの快適性を高めます。
さいごに
Bクラスはいかがだったでしょうか?
初代や、2代目のトールワゴン型のタイプを、キープコンセプトとしながら、この3代目からボディサイズが拡大されたのにも関わらず、走行性能など全体的に進化したBクラスは、素直にすごいクルマだと言える。
筆者の意見としては、気にしてないと目立たないが、気にすると良く目にするクルマという印象で、エクステリアデザインに尖った部分は見せない。
でも、実際には街中を多く走っているモデルの1つで、初代モデルの登場からすでに15年経っているベストセラーモデルの1つと言ってもいいだろう。
同社のAクラスでは、初代モデルと比較すると現行モデルはかなり全高を下げ、全く新しいクルマとして生まれ変わった感はあるが、Bクラスはほとんどフォルムを変更してきていないので、目新しさはそこまで感じない。
コンセプトを守っているからと言われたらそれまでだが、Bクラスの存在感を出す為の変革を個人的には期待したい。
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