クルマは、生き物と違いメンテナンスを続けていけば、ほぼ半永久的に乗れるんじゃないか?と筆者は思ったりするが、それでもクルマは最新型のクルマは毎年出てくるのでこれ以上メンテナンスするより新しいクルマを買った方がコスト面で安上がりになるから買い替えをするユーザーが多いのではないだろうか?
ただし、一部のコアなファンによる何十年も前に登場したいわゆる旧車に乗り続けている方もいるので、はっきりとした寿命というのはあってないようなものだと筆者は感じる。
クルマに愛着がわく人にとっては、今後もずっと乗り続けたいという気持ちがあるからこそメンテナンスや運転方法に気を遣って維持していると思う。
今回は、車の寿命の話と長持ちさせるテクニックをお伝えします。
一般的に言われているクルマの寿命について
クルマを買い替えるタイミングとしては、今乗っているクルマより魅力的な新型車が出たからとか、クルマの故障が相次いで起こり治す時間やコストを考えて買い替えをしたり、まだ乗れるクルマだが家族構成の変化によって用途にあったクルマに乗り換える等、様々なケースが見受けられる。
自動車検査登録情報協会が発表した平成31年版わが国の自動車保有動向によると、初度登録年度ごとの保有台数の1年間での減少台数から算出した乗用車の平均使用年数は「13.26年」と過去最高となっている。
これは新車で購入したオーナーが乗り続けているだけでなく、買い替えすることで放出されたクルマを中古車として乗り継いでいる年数、廃車に至るまでの年数なのだが廃車後に海外に輸出されて乗り続けられるクルマもあるから、実際に国内で乗り潰されるクルマの車齢はもっと高いということになる。
車大国である、アメリカではクルマのパワートレインに15万マイル(24万km)の耐久性が要求されるが、これは日本以上にクルマ社会で、クルマの故障で立ち往生すると生命の危険すらあることからクルマ、特にパワートレインの耐久性や信頼性が重要視されている。
それでも日本でも15万km、20万km走行しても好調なクルマはあるが、その一方で10万kmに満たないクルマが、エンジンやATなどトランスミッションがトラブルを起こすこともあるが、その違いはどこにあるのか、分からないユーザーも多いのではないだろうか。
筆者の以前乗っていた、平成16年式のトヨタ ヴィッツRSですが稼働期間16年、走行距離13万キロでしたがまだまだクルマとしては乗れる代物でした。
クルマの寿命を伸ばす方法
なんといっても、クルマのメンテナンスを定期的に行う事です。
特にオイルや水などの液体は劣化も早く、様々な部品に影響を与えるから、メーカー指定の交換時期より早めに交換することをお勧めする。
エンジンの冷却水はスーパーLLC(ロングライフクーラント)を採用しているクルマも多く、新車から7年は交換の必要がないとされているが、しかし劣化しない訳ではないし、あまりに長いのでメンテナンスフリーの感覚になって、交換することを忘れてしまうケースもあるので注意してほしい。
ただ、このように長いスパンで換える物は、クルマの使用状況にもよるので販売店や整備店のアドバイスをしっかり聞き判断してもいいだろう。
オイル交換
オイル交換は、メンテナンスの基本中の基本。
自動車メーカーが推奨しているオイル交換サイクルというのがあり、おおよそガソリンでノンターボ車では1万~1万5,000kmまたは1年、ガソリン・ターボ車で5,000kmまたは6カ月となっている。
筆者の以前乗っていたヴィッツはおよそ5,000km毎にオイル交換をするマイルールを作り交換していました。(だから13万キロ乗っても調子が悪いことはなかったのかもしれない)
悪路走行が多かったり、走行距離が多い、山道など上り下りの頻繁な走行などの過酷な条件での使用するなどのシビアコンディションでの場合は、ガソリン・ノンターボ車で5000~7500kmまたは6カ月、ガソリン・ターボ車で2500kmまたは3カ月で行うのがベターだろう。
また、オイルフィルターはオイル交換2回に1回交換と一般に言われているが、これは3000~5000㎞という短い交換サイクルを前提とした話なので、1万㎞前後走るならオイル交換と同時が原則です。
車庫や駐車場での入出庫時に行うステアリング(ハンドル)の据え切りを行わない事
これは、多くの方がやってしまった経験があると思うが、クルマが止まった状態でのステアリングを回すことだ。
パワーステアリングが当たり前の現代のクルマだが、停止状態でも苦もなくハンドルが切れてしまう状態にあることから、そんなハンドル操作を頻繁に繰り返しているとジワジワと足回りを傷め付けることなる。
パワーステアリングが付いていないクルマを運転したことがありますか?メチャクチャハンドルが重くて、据え切りなんて簡単にできるものじゃありません(笑)
油圧式のパワーステアリングの場合、油圧経路には常に高圧がかかっていてステアリングをフルロックさせるとその圧力の逃げ場がなくなるため、さらに圧力が高まる。
そして、限界に達すればリリーフバルブが開いて圧を逃がしてくれるものの、パワーステアリングフルードは圧が高まるほどに発熱するため、頻繁に繰り返せばフルードの劣化を早めることになります。
そんな劣化したフルードを使い続ける油圧シリンダーのシールを傷め、フルード漏れなどのトラブルを誘発することになってしまう。
また、ストッパーに当たっているにもかかわらず回し続ければ、ステアリングのリンケージ類に無用の負担をかけることになり、その結果ホイールアライメントの狂いを引き起こす可能性がある。
さらに、コンパクトカーでも車重が1トンを超え、1つのタイヤに単純計算で250㎏もの荷重がかかっているわけなので、停止状態でハンドルをグリグリ切ればタイロッドエンドのガタを誘発したり、アームがしなるなどフロントサスペンションにまで負担がかかってしまうのだ。
近年、主流となっている電動パワーステアリングにも言えることなので要注意で、とにかくパワーステアリングはタイヤが路面から受ける衝撃を感じにくいため、知らぬうちに足回りにダメージを与えていることが多いので丁寧な運転を心がけていきたい。
ATやCVTなどのトランスミッションのメンテナンス
最近の国産車に多く採用されているCVTのメンテナンスだが、ATはフルード交換という手段があるがCVTには内部のフルードを交換できない様になっている場合が多いのでCVTは特に普通に乗っていれば問題ないだろう。
ATは上述した通りフルード交換があるが、10万キロ以上無交換で走ったクルマのATフルードを交換した際に、逆に変速ショックが大きくなったり、壊れたりすることもあるようで、特に高性能を謳ったフルードには注意で、内部の洗浄力が強力であることからそれまで馴染んでいたスラッジがはがれて詰まってしまうことが原因となっている。
長い間、乗ろうという気持ちがあるならばATフルードは2万~3万キロで交換するのと、CVTに関しては丁寧に乗ることを心がければ、大事に至るリスクを低減できるだろう。
サスペンションのメンテナンス
サスペンションは、スプリング、ショックアブソーバー、ブッシュなどがチェック項目になり、スプリングは20万km無交換で問題ないが、ショックアブソーバーはふわふわした挙動が収まらないとか、異音がしたら交換時期で、おおよそ3万?5万キロが目安となっている。
ブッシュというのはサスペンションの接合部に使っているゴム製の部品で、これは経年劣化で変形したり亀裂が入ったりする。
具体的なキロ数はないが、オイル交換時などに下から目視して、亀裂が入っているようなら交換が必要である。
普段、簡単に見えるところではないので、走りに異常を感じたり走行距離で気になったら一般整備をするタイミングで、相談するのもいいだろう。
ブレーキのメンテナンス
ブレーキパッドも、エンジンブレーキをうまく使って乗ると、5万kmくらいもってしまう場合もある。
減るのは主にフロントなので、車検の時にチェックして、パッドが残り3分の1程度になっていたら交換時期である。
道路状況を、しっかりと把握し不必要なアクセルの踏み込みを無くし、ブレーキをいたわる運転を心がければブレーキのダメージ軽減や燃費向上にもつながる。
さいごに
クルマは、ご存知の通り消耗品のかたまりで出来ているので、定期的なメンテナンスが必要です。
特に油脂類と言われているエンジンオイルの交換をサイクルを守り交換し続けることが大切です。
筆者の知人である、スバルの整備士もクルマはエンジンオイルさえ交換しておけば、大丈夫!と言っていたので、本当にそうなんだと思います。
忘れがちというか、体感できない部分だが日に日にクルマは劣化していくので、自分の使用用途にあったメンテナンスを心がけ、おおごとになる前に定期的なメンテナンスで愛車を万全の状態にしておきましょう。
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