2024年が終わり2025年を迎えることになりました。
毎年のように新型車が出ている中、生産終了してしまうクルマがあるのも事実です。
生産終了されるクルマは、どうしても新型車の話題に埋もれてしまいがちで、いつの間にか生産終了していたんだと気づくことが多いです。
今回は、惜しまれつつも2024年に生産終了となった車種たちを紹介します。


2024年に生産終了となった車種
トヨタ グランエース

グランエースは、広々とした室内空間と豪華な装備を備えた大型ミニバンで、主にビジネスユースやVIP向けの送迎車として使用されることが多く、高い快適性と安全性を誇ります。
2019年2月から新興国向けに販売を開始したハイエース(H300系)をベースにしたハイグレードワゴンで、オセアニアと台湾では「グランビア」、タイでは「マジェスティ」の名で販売されています。
3列もしくは4列シートで乗車定員は最低でも6名となっているため、ボディタイプ上ではミニバンに該当するが、トヨタでは全長5m以上のフルサイズと呼ばれるボディを持つことから、「フルサイズワゴン」と呼称されていました。
日本国外向けハイエースがベースとなっていることもあり、全長5,300mm、全幅1,970mm、全高1,990mmと、それまでのトヨタの日本向けミニバンで最も大きなサイズであったアルファード/ヴェルファイアよりもさらに大型のワイドボディを特徴としています。
その巨大すぎるボディサイズが故に、販売不振に陥ってしまい2024年3月29日に生産終了、4月26日に販売終了しました。
グランエースの今後の代替としては、既存の4代目アルファード、および3代目ヴェルファイア、5代目ハイエース(ワゴン)がその役割を担うこととなりました。
トヨタ C+pod(シーポッド)

C+podは、超小型モビリティ(型式指定車)、またはマイクロカーに区分されていた超小型EV車で、2020年12月に法人と自治体に限定発売し、その後2021年12月に個人へリースを開始されました。
ボディサイズは、全長2,490mm、全幅1,290mm、全高1,550mmの乗車定員2名となっており、総排気量360cc以下の軽自動車規格を下回る、超小型モビリティです。
愛知県豊田市で、公用車や訪問診療用などに利用された他、カーシェアリング、阪神甲子園球場でのリリーフカーとして使用されていました。
生産台数は約2,000台とのことなので、街中でもほとんど見かけることもなく2024年7月19日に生産終了、2024年8月9日に販売終了しました。
スズキ イグニス

イグニスはクロスオーバーSUV型のコンパクトカーで、同社の軽クロスオーバーSUVのハスラーと、小型クロスオーバーSUVのエスクードの間を埋める新ジャンルのモデルとして企画された車種である。
デザインコンセプトは「シンプルアイコニック、シンプルスタンダード」となっており、わかりやすく特徴的なデザインを目指し、人が触れるところの随所に上質感と印象に残るものをちりばめたと言われています。
なお、イグニスのデザインを構築するにあたり、「スズキらしさ」を表現するために過去のスズキ車のエクステリアデザインをモチーフとして取り入れていることを公言しています。
これにより、他メーカーでは見られない個性的なデザインが際立つ1台でありました。
しかしながら、イグニスの販売された1年後の2017年より同社のクロスビーの登場により、中途半端な立ち位置となってしまい、2024年2月末、日本における生産を終了し、4月26日に販売終了しました。
スズキ エスクード

1988年に初代モデルが登場したエスクードは、本格クロスカントリー車としての機能を持ちながら、省燃費で、市街地や高速道路での走行性能も高めた乗用車としても使えるSUVの先駆けであり、開発コンセプトは「クロスカントリーセダン」となっています。
1980年代のスキーブームに支えられて流行っていたクロスカントリー車は本格的オフローダーであった反面、燃費・乗り心地・高速運動性能などの日常遣いに必要な部分で乗用車に劣り、それがネックであった。そこでスズキは、従来の四輪駆動車と同様のラダーフレーム、パートタイム式四輪駆動、2速の副変速機を備えつつ、仰々しいスタイリングを避け、各部を軽量化し、日常遣いに配慮したパッケージングとすることでヒット商品を生みました。
しかし、2024年4月26日に、販売終了しました。
36年間というロングセラーモデルでしたが、惜しまれながらの生産終了となりました。
エスクードの後継車として、フロンクスが担う形となりました。
ホンダ Honda e

Honda eは、ホンダ初となる量産フルEVで、「ホンダが提案する都市型コミューター」と位置づけられています。
新しい時代に馴染むシンプルでモダンなデザインと、力強くクリーンな走りや取り回しの良さ、そして多彩な先進機能を搭載し、移動と暮らしをシームレスに繋げる生活のパートナーとなることを目指した。取り回しのよさを確保するため、リアモーター・リアドライブのレイアウトを採用しており、日本向け軽自動車を除くホンダ車ではS2000以来となる後輪駆動車となりました。
室内には大型のワイドな液晶パネルを備え、サイドカメラミラーシステム(電子式ドアミラー)やフラッシュアウターハンドル(フラット式ドアノブ)を備えるなど、当時最先端の技術が搭載されていることで注目を集めました。
しかし、2024年1月に生産終了し、2024年7月までの販売となりました。
発売から4年で生産終了となり短命となってしまった車種です。
三菱自動車 RVR

RVRの初代モデルは1991年より登場し、初代と2代目はトールワゴンとして販売されていましたが、3代目からはコンパクトSUVとして登場しました。
2代目は2003年に販売、生産終了しており一旦RVRの歴史はここで終了したかに思えましたが、SUVブームの広がりとともに、2010年にコンパクトSUVスタイルに変貌し復活したのです。
従来のRVRとはコンセプトが大きく異なる本モデルにおいてその名を復活させた理由については、時間と経費をかけずに売り込むことができる方法を思案した結果、三菱の持っている資産(登録商標やブランドイメージ)を活用するのが得策と考えたからだと言われています。
ただし、販売不振により2024年4月26日に生産を終了し、同年9月30日に販売が終了しました。
マツダ MAZDA6

MAZDA6は、2019年7月4日に3代目アテンザ(2012年発売)のマイナーチェンジと同時に、日本国内向け名称の「アテンザ」から全世界共通で「MAZDA6」に統一することが発表され、同日から予約開始されました。
MAZDA6のラインアップは、4ドアセダンと5ドアステーションワゴンとなり、今回のMAZDA6生産終了に伴い、マツダのラインアップでステーションワゴンは消滅してしまいます。
セダンタイプの代替は、既存のCセグメント級セダンのMAZDA3 SEDANが、ワゴンは既存のCXシリーズ(特にミドル級CUVのCX-5やCX-60)がそれぞれの役割を担うこととなる見込みとなります。
2024年4月19日に生産終了し、2024年9月30日に販売終了しました。
MAZDA6の系譜を考えると、カペラからの続いていたため、54年の歴史に幕を閉じることになりました。
さいごに
2024年に生産修終了した車種は、登場してから5年以内のものや、30年以上の歴史があったものと、たまたま偶然ですが極端な傾向にありました。
また、現代的なEV車が2車種生産終了となってしまいましたが、市場のニーズにマッチしないことが挙げられます。
EV車は、これからというところですが、実際にはインフラの整備が追いついていなかったり、スペックによってはニーズに合わないことがあるため、まだまだスタンダードとは程遠いのかもしれません。
また、マツダからはセダンとステーションワゴンがなくなってしまい、希少なボディタイプがなくなってしまいました。
やはり、これまで続くSUVブームが牽引しているので、仕方のないことでしょう。
今回、、生産終了した車種たちお疲れ様でした。


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