カスタムカーにおける「USDM」って何?主な改造方法について

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こんにちは、SCPです。

いきなりですが、USDMって言葉を聞いたことはありますか?

USDMとは、United States domestic marketと言い、それぞれの頭文字を取って「ユーエスディーエム」と呼びます。

このUSDMというのは、アメリカ国内市場という意味で、アメリカ向けに設計されている自動車部品、または対米輸出時に仕様変更された自動車車体やアメリカで流通している自動車関連製品、米国メーカーにて製造された製品に対して用いられます。

そもそも日本とアメリカというのはクルマに対する保安基準が異なるので、日本とアメリカで適合する基準が違います。

なので、同一車種でも日本仕様で生産されているものと、アメリカ仕様で生産されているもので各所のパーツが異なっています。

日本で生産されたものを、アメリカ仕様の部品を付け替えて、アメリカ仕様にするというのがUSDMとなります。

今回は、USDMについてお話していきます。

USDMというカスタムが流行ったきっかけ

1970年代に、ピックアップトラックやミニトラックを改造するいわゆるトラッキンと呼ばれるカスタムにおいて、従来とは異なる手法として北米部品を外装に使用するカスタムが行われていた。

1980年代に入り、ローライダーカスタムの手法として、特に日本製小型車などをベースとした場合に現地らしさを演出する補助的な手法として徐々に定着してゆき、1990年代にはスポーツコンパクトカスタムなどにおいて北米流通品を用いて改造することに重点がおかれるようになり、この頃にカスタムの手法として広く認知されたと言われている。

usdm ワイルドスピード
ワイルドスピードの名シーン

スポーツコンパクト(通称:スポコン)は、映画の「ワイルドスピード」が大ヒットを遂げ、作中に出てくる車両は、元々日本のメーカーの車両を多く使用していたこともあり、日本車のアメリカ仕様に近づけるために、このようなUSDMというジャンルが生まれたと言われています。

またこの流れとは別に1990年代前半頃から、一部の地域において「映画を見た」や「旅行などで現地に行った」などでアメリカ文化に触れ、日本においても現地の雰囲気を再現すべく北米部品を用いて自動車をカスタムすることが行われていました。

車両のカスタムだけではなく、振る舞いについても意識をしてよりアメリカンな雰囲気に

USDMカスタムを行う上でのポイントは、如何にも北米の一般道にて普通に走っているような、ときとして使用する人種を想定したり、あるいは小物類やアメリカからの直輸入した飲料の空き缶をドリンクホルダーに置き、アメリカの音楽を車内で流す、アメリカ人と同じ服装をする、などを用いて現地の生活感を匂わせるような包括的な演出をすることにより、USDMカスタムのリアルさが大きく出る。

また、オーナーは夕方早めのサイドマーカー点灯および雨天時のヘッドライト点灯など、北米での使われ方に近い運転をしている人も多い。

USDMカスタムの主な変更点

USDMでカスタムを行う際には、北米で販売されている内外装の純正部品を用いて、北米にて販売されている純正スタイルに変更するほか、北米でのライフスタイルを意識してオーディオやホイール、チューンアップパーツなどの社外品、車内アクセサリーなどの小物類に至るまで北米流通品を使用する場合が多い。

ここからは、USDMが好きな筆者が個人的にここが変わっていたらUSDMと言える改造方法を話していきたいと思います。

ドアバイザーを付けない

usdm ドアバイザーレス

日本では、ほとんどの国産車に付けられているドア窓の雨よけになるバイザーだが、これはアメリカ本国では逆に取り付ける文化がない。

ウインカーをポジションランプ化

usdm ウインカーポジション

ひと昔前、USDMとは関係なしに流行ったカスタムですが、いわゆる「ウインカーポジション」です。

車両のライトスイッチをスモール位置にすることで、ウインカー部分が点灯しウインカー部分をポジションランプとして使う方法です。

レンズ類の交換

usdm usレンズ

ヘッドライトや、テールランプを北米仕様に交換するカスタムです。

日本仕様と比べると、ヘッドライトにサイドマーカーとしてオレンジ色の加飾がされ、車両によっては、サイドマーカー部もポジションランプとして点灯する

usdm usテールレンズ

テールランプも、サイド部分までポジションランプとして点灯したり、車両によってはブレーキランプとウインカーが同一の役割を果たし、日本ではオレンジの点滅と決まっているが、アメリカ仕様は赤色でウインカーが点滅する。

※並行輸入した車両で元々、赤色のウインカーであれば保安基準が通るが、オレンジ色のウインカーを赤色のウインカーに意図的に交換した場合、日本の保安基準に通らない場合が多いので注意だ。

前後バンパーの交換

日本仕様とは異なる、アメリカ仕様のバンパーに交換する。

車名等のエンブレム交換

usdm エンブレム
米国ではトヨタ86がSCION(サイオン)のFR-Sとなる

日本での車名とアメリカでの車名が、異なる場合がありアメリカで使われている車名のエンブレムに交換する。

例 日本名:フィット→米国名:JAZZ 日本名:86→米国名:FR-S等

ナンバーフレームの装着

usdm ナンバーフレーム

日本でも、ナンバーフレームは付けている車両もあるがメーカーやディーラーの純正ナンバーフレームは、割かし目立たないデザインである事が多い。

アメリカではほぼ、ナンバーフレームを付けていて、オーナーによって遊び心のあるナンバーフレームを付けている。

バグガードや、ノーズブラといった虫よけアイテム

usdm バグガード

フロントボンネットの先端などに、プラスティック製の部品を付ける事により走行中の空気の流れを変えることによりフロントガラスに虫が衝突しない様にするアイテムがバグガードだ。

usdm ノーズブラ

ノーズブラは、ボンネットの先端のみやフロントマスクを覆う合皮等で出来たアイテムを付ける事により、走行中の飛び石や虫などからバンパーを守るアイテムがノーズブラになる。

以上が、割と簡単にUSDMカスタムできる項目となっているだろう。

ウィンカーポジションキットになります。

12V車対応、調光機能付き。車検対応

さいごに

ここまでUSDMについてお話してきましたが、いかがだったでしょうか?

クルマのカスタムには、流行り廃りがありひと昔前まではUSDMに限らず派手目なクルマの改造をそこそこ見る事が多かったが、今日ではクルマのカスタムは控えめになっていってると筆者は感じる。

そこにはクルマ自体の進化が大きく影響し、安全性能が高まったこともあり簡単にカスタムが出来なくなった点もあるだろう。

例えば、バンパー内にクリアランスソナーが装着されたりグリルに装着されているエンブレムがレーダーとしての機能が備わっていたり等々、カスタムするにも制約がかかってしまう事もあるだろう。

usdm DRL
日中でも被視認性を高めるためのDRL

他にも、筆者は欧州車も好みなのだが、欧州車には必須のDRL(デイタイム・ランニング・ランプ)も日本車に標準化していくなど、進化もありカスタムする必要がなくなっている事も挙げられるだろう。

こうして、クルマ自体の進化や法規の変更でより安全に運行できる様に日本が他国の良いところを柔軟に取り入られている事もある。

クルマのカスタムは筆者は大好きだが、やりすぎないでさりげないカスタムが今の現代には合ってると思うので、保安基準に適合するカスタムを心がけていきたい。

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