MAZDA2は、1996年から販売開始したマツダ デミオの後継車であり、2代目以降の海外向けモデルからMAZDA2の車名が採用されている。
日本市場では2019年9月12日から発売される4代目の一部改良モデルからMAZDA2の車名に統一されたモデルになる。
初代デミオから、ボディ形状を比較してみるとこのMAZDA2は初代の「箱型」よりも、丸みを帯びさせシャープなスタイリングになっているのも特長だ。
先代からマツダのデザインテーマである「魂動-Soul of Motion」を採用しており、マツダらしいシンプルデザインながらも、フォルムの美しいスタイリングになっている。
搭載されているエンジンは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンの2つであり、日本国内のみならず海外においてもエンジンを選択できる部分がグローバルモデルとして、MAZDA2のポテンシャルが引き出されている。
MAZDA2の価格は、ガソリンエンジン車:190万3,000円~229万9,000円
ディーゼルエンジン車:199万1,000円~266万7,500円
SKYACTIVによる、刷新した2つのエンジンとトランスミッション
冒頭でもお伝えした通り、MAZDA2にはガソリン車とディーゼル車の2つのラインアップしている。どちらにも、SKYACTIVの技術が盛り込んでおり、優れた燃費性能とパワフルな走りを実現させた。
ガソリンエンジン車では、エンジンの理想状態を追求した革新技術を採用し、軽快さと燃費性能を発揮する高効率直噴ガソリンエンジンを採用している。
日常の走行や、高速道路の運転まで、どの領域においても余裕のある走りによって、運転者のストレスを軽減させる。
ディーゼルエンジン車では、実用燃費や環境性能の向上を追求しつつ、ディーゼルならではの力強さと、ディーゼル車特有のノック音の静粛性を図るナチュラル・サウンド・スムーザーによりノック音を低減させている。
わずかなアクセル操作にも正確に反応し、低速から中高速域でもなめらかなフィーリングが実感できる。
また、燃費性能を向上する目的として、減速エネルギー回生システムの「i-ELOOP(アイ・イーループ)」により、大容量キャパシターに蓄えたエネルギーを、即座に装備品の消費電力に充てんし、発電に使うエンジン動力を軽減させ燃費の向上を図るシステムをガソリン・ディーゼルともに採用。
アイドリングストップ機能の「i-stop(アイ・ストップ)」も全車に標準装備し、停止時などの無駄な燃料を省くことが出来る。
トランスミッションは、各メーカーでの主流となるCVTではなく、6ATをMAZDA2に採用している。
SKYACTIV-DRIVEと称して、DCTやCVT、従来型のATの利点を集約しており、燃費性能はもちろん、ダイレクト感やなめらかな変速を生み出す。
MAZDA2の燃費は、WLTCモードでガソリン車:17.2km/L(4WD)~19.8km/L
WLTCモードでディーゼル車:19.2km/L(4WD)~25.2km/L
運転の楽しみや、同乗者への快適性を向上するGVCシステムの恩恵
GVCとは、「ベクタリングコントロール」の略であり、運転者のステアリング操作に応じて、エンジンの駆動トルクを制御して、タイヤの接地状態を最適化してスムーズで効率的な車両挙動を実現するシステムである。
主に3つのメリットがあり、1つめ目はステアリングの修正操舵の低減を行い、これにより運転者の思いのままのコーナリングや、高速道路での車線変更など常に安定したクルマの挙動を実現する。
2つ目は、コーナリング時の横Gに対する乗員の体の揺れを減らすことで、疲労軽減や乗り心地の向上につながっている。
3つ目は、雪道や雨天時の滑りやすい路面や、危険回避時のクルマの挙動をコントロールして、運転者に安心を与える。
シートやインテリア収納、こだわりをみせる上質空間
MAZDA2の運転席には、6Wayパワーシートドライビングポジションメモリー機能を設けてあり、家族で使う際などにそれぞれのシートポジションを記憶してくれるので、誰もが自分に合ったシートポジションを呼び出せる。
シート形状にも、人間が歩いているときの自然な上半身の姿勢を崩さずにフィットするシートになっているので、長時間の運転での疲労軽減にも寄与する。
インテリア収納も使いやすい位置にドリンクホルダーが備えられ、助手席のシートバックにはポケットを付けるなど、日常での使い勝手をサポートする。
ラゲージルームには6:4分割可倒式になっているので、長尺物の積載をしながら乗員の確保にも貢献する。
室内空間の静粛性を向上するためにも、天井の内張に使われるウレタン層の厚みを増やし、吸音性能を高め、ルーフパネルとリフトゲートの間にシールラバーをを採用し、風の流れによる通過音と共鳴音の発生を抑制し、全席において静粛性を高め上質な車内空間を創り出す。
コンパクトカーに上質を加えたMAZDA2は、人を第一に考えて作られている
MAZDA2の名称を国内モデルにも起用し、車名よりもマツダブランドの認知を高めていくことを目的としている。
今回のMAZDA2は、デミオのラインアップがあったにも関わらず車名だけ変更することになったが、フルモデルチェンジを伴わない車名変更は、あまり前例がない。
MAZDA2には、こだわりがちりばめられており例えばオルガン式アクセルペダルを採用しているなど、高級車ライクな作りに圧巻だ。
人間工学に基づくシートの形状や車内静粛性を向上する為の造り込みにも舌を巻く。エクステリアデザインもマツダの魂動デザインにより、シャープで上質さが感じられる。
人間を中心に考えた、クルマ作りを行うマツダは真っすぐに座れるようなシートポジションやペダル類の操作がしやすいようにレイアウトを取るなど、人間が使いやすいことを目的としている部分が、自然と「上質」なクルマになっている。
現行型はモデル末期ということもあるので、1~2年後に新モデルが出てくると予想できるが、フルモデルチェンジするMAZDA2に期待がかかる。
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