圏央道(首都圏中央連絡自動車道)は、都心からおよそ半径40~60kmの位置に計画されている延長約300km(千葉県内:約95m)の自動車専用道路で、環状道路として1都4県を連絡しています。
都心から放射方向の幹線道路と接続する圏央道が完成することで、都心をただ通過するだけの交通を排除し、また、都心近郊の交通を適切に分散化することにより、首都圏の交通混雑を緩和します。
また、木更津・成田・つくば・川越・青梅・八王子・厚木・横浜などの業務核都市を連絡することにより、都心に流入する自動車交通を適切に分散させ、地域開発を促進するなど首都圏のさらなる発展のために重要な役割を担っている道路になります。
このように、あらゆる場所を通過できる圏央道だが、これまで片側1車線に絞られる場所や、道路勾配が変わる場所を中心に渋滞が発生しやすい傾向にありました。
そんな渋滞を緩和するべく、慢性的に渋滞が起こりやすい区間で、ついに4車線化が始まります。
さらには、最高速度の引き上げも実施することで、より渋滞の緩和に繋がります。
今回は、圏央道の4車線化と最高速度の引き上げについてお話します。
TIREHOODこれまでの圏央道における渋滞ポイントの実態とは?
圏央道において、特に東北道に接する久喜白岡JCT~幸手IC間は、コロナ禍前の2019年の1年間(GW・お盆・年末年始除く)に外回りで158回の渋滞が発生していました。
さらに、内回りだと1日1回以上のペースを上回る402回も発生していました。
冒頭でお伝えした通り、この区間は片側1車線となっていて特に渋滞する区間となっていました。
また、この区間に限らず、茨城県内の境古河IC~坂東IC間も、慢性的に渋滞の起こるポイントとなっています。
4車線化する区間とは?最高速度も引き上げに
暫定2車線が4車線化されるのは、埼玉県内の久喜白岡JCT~幸手IC間8.5kmと、茨城県内の境古河IC~坂東IC間9.1kmです。
さらに4車線化に合わせて、これまでの最高速度70km/hから、80km/hに引き上げられます。
これらの区間が4車線化することで、交通集中による渋滞はほぼ解消される見込みとなり、また4車線化により、事故や工事による通行止めの減少、中央分離帯を突破して反対車線に飛び出すような重大事故の減少も期待されています。
尚、4車線化が始まるのは、2023年3月31日15時からとなります。
今後の圏央道における、4車線化とは?
今回施工される、4車線化の区間以外にも、今後4車線化にする計画がされています。
埼玉、茨城の両県にまたがる幸手IC~五霞IC間は「2024年度まで」、茨城県内の五霞IC~境古河IC間は「2025~2026年度」にそれぞれ4車線化される予定です。
また、茨城・千葉の両県にまたがる坂東IC~つくばJCT(常磐道)~大栄JCT(東関東道)間も、2024年度から2026年度にかけて順次4車線化となる見通しとなっており、順次拡大しより渋滞の緩和に努めるようだ。
さいごに
圏央道を通勤で利用する方や、レジャーで利用する機会が多い方にとっては、今回の4車線化、並びに最高速度80km/hに引き上げをすることにより、慢性的な渋滞が解消される見込みなので、朗報かと思われます。
また、今後も順次4車線化が拡大する区間が予定されているので、これから圏央道の利便性が高くなり利用頻度も上がっていくだろう。
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