あなたのクルマは大丈夫？エンジン始動時や走行中にステアリングが大きく振動する、ジャダー現象について解説します。

皆さん、ジャダー現象という言葉をご存知ですか？

言葉を知らなくても、ご自身のクルマにもしかしたらジャダー現象が発生しているかもしれません。

ジャダー現象とは、エンジンの始動時や走行中にステアリングが大きく振動することをジャダー現象といいます。

このジャダー現象は、様々な原因や状況が相まって起きるものなので、もしご自身のクルマにジャダー現象が起きたときには、この記事を参考に原因や対策をして頂ければ幸いです。

それでは、今回はジャダー現象についてお話します。

ジャダー現象とは？

ジャダー現象について、もう少し詳しくお話していくと、エンジン始動時や走行中に、ステアリング(ハンドル)が異常にガタガタと振動したり、左右にぶれたり、普通であればしないような音が発生する現象になります。

その中でも、特に注意してもらいたい状況は、ステアリング(ハンドル)が左右にブレるときです。

この、左右にブレる＝タイヤもブレている状態なので、場合によっては事故のリスクが高くなり危険な状態です。

ジャダー現象は、どんなときに発生する？

ジャダー現象が発生するときは、エンジンをかけて発進するときや、高速走行をしているときですが、症状には若干の違いがあります。

発進するときには、ステアリングが大きくブレたり、異音が発生することがありますが、高速走行の時には、突然ステアリングが小刻みにステアリングが振動し始めることが、多いパターンです。

特に、50km/h以上のスピードが出ているときに発生しやすいので、より注意しなければなりません。

ただ、場合によっては低速で走行しているときにも発生することがありますが、低速で症状が発生するのはジャダー現象じゃなく、クルマの部品にトラブルが発生している場合が多いので、早めの修理を推奨します。

ジャダー現象が起きる原因とは？

ジャダー現象が起きる原因は、1つではないため特定しにくいのも特徴と言えます。

場合によっては、複数の原因によって起きている可能性もあるので、原因と考えられる1箇所を修理しても直らないこともあります。

そんな厄介なトラブルですが、原因と考えられる箇所が3つありますので、紹介します。

ホイール周りのトラブル

ホイール周りのトラブルは、タイヤの状態に直結するため、ジャダー現象が起きた際には、まずホイール周りのトラブルを疑ったほうが良いでしょう。

ホイールベリングやホイールバランスに異常が起きるため、ステアリングに影響が出ます。

もし、ホイール自体に問題がなくても、大径ホイールに交換している場合や、車高のリフトアップなどの足回りの改造が原因になることもありますので注意してください。

ブレーキ周りのトラブル

ブレーキ周りでは、ブレーキローターの錆や熱によって歪んでいる状態ですと、ジャダー現象が起きやすい状況と言えます。

ブレーキ周りのトラブルは、察知がしやすく、ブレーキを踏んだだけで波打つような感じがしたら、ジャダー現象の前触れかもしれません。

逆にステアリングには異常が感じられなくても、ブレーキの感覚がいつもより異なる場合は、すぐに点検や修理を行うのがベターです。

クラッチ周りのトラブル

エンジンの動力をタイヤに伝えたり、遮断したりする役割を持っているクラッチも原因の1つとされています。

クラッチの調整不良や、クラッチ板のダンパースプリングの摩耗が原因で、ジャダー現象が起こることがあります。

また、クラッチディスクに付属している、フライホイールやエンジンマウントが劣化することで、ステアリング機能に異常が起こることもあるので、変速に違和感を感じたら、ジャダー現象が発生する可能性があることを覚えておきたい。

ジャダー現象の対策について

ジャダー現象が起きた際には、自分が思うがままの操作が不可能な状態になりえます。

もし、ジャダー現象が発生した場合には、速やかに路側帯など安全な場所に車を止めることが最善の方法になります。

ただし、すぐに止まれない場合や状況の際には、1度速度を急激に落としたり、もしくは瞬間的にブレーキを強く踏んでみましょう。※周囲の安全を確認してから行いましょう。

上記の対策法は、あくまでも応急処置的なものですが、一時的に症状が収まることがあります。

しかし、ジャダー現象が起きたことは事実なので、一度症状が収まっても根本的に直っているわけではないので、できるだけ低速で走行し、早めに修理を行うのがベストです。

ジャダー現象を直す場合の修理費用相場とは？

ジャダー現象の修理には、ブレーキやクラッチなどの原因箇所によっても、異なってきます。

また、原因箇所のパーツを新品に取り替えるか、修理するかによっても価格が大きく変わるので、正確な費用を算出するにはディーラーや修理工場にて点検を受けて、見積もりを出してください。

参考程度ですが、相場についてお話すると、クラッチ交換であれば5～10万円、ブレーキローター交換であれば3～10万円となっていますが、オイル交換で改善することもありますし、ブレーキローターの研磨だけであれば数千円で済むこともあります。

ジャダー現象に関しては、費用がいくらであっても必ず修理が必要になってくるので、まずは修理工場やディーラーに相談してみるのが吉でしょう。

さいごに

ジャダー現象がいかに、危険で厄介な現象であることが分かりました。

不具合になっている箇所を、しっかり点検し原因を突き止めてもらい、その箇所を直すしかありません。

ブレーキの踏みごたえの感覚や、これまで体験したことのないような振動を感じたら、速やかにディーラーや修理工場に診てもらうようにしましょう。