日産 フェアレディZ(FAIRLADY Z)は、1969年に初代モデルが登場し今日まで50年以上販売される、クーペタイプのスポーツカーだ。
北米でも人気のある、このフェアレディZだが名称に関して「フェアレディ」がつけられるのは日本国内のみで、海外モデルでは「DATSUN(ダットサン)」や「NISSAN」と呼称される。
現行モデルでは、「NISSAN 370Z」として統一し、販売されている。
現行モデルにあたる、6代目フェアレディZは2008年から販売されており、先代モデルは2002年~2008年、先々代モデルでは1989年~2000年と、ひとつのモデルで長く販売され続けるのが特徴と言える。
ただし、振り返ると4代目モデル(先々代)が11年間とこれまで一番長く販売され続けていたが、現行モデルは2020年時点で12年の月日が経つ。
一部では2021年に次期型フェアレディZが発表されると言われているが、これまで長く販売されているモデル末期のフェアレディZはこれまで幾度となく改良され、煮詰まってきた。
今回は、フェアレディZについて紹介していく。
フェアレディZの価格は
フェアレディZ(6MT) | 6MT | 397万9,800円 |
フェアレディZ(7M-ATx) | 7M-ATx | 405万9,000円 |
フェアレディZ(Version T) | 7M-ATx | 480万2,600円 |
フェアレディZ(Version S) | 6MT | 484万8,800円 |
フェアレディZ(Version ST) | 7M-ATx | 519万8,600円 |
フェアレディZ(NISMO) | 6MT | 640万9,700円 |
フェアレディZ(NISMO) | 7M-ATx | 651万9,700円 |
伝統的なパッケージングにブレず、進化し続ける走行性能
「マン・マシンの一体感こそ”Z”の信条であり、そのためにとことん基本に忠実、基本を磨き上げること。」という、コンセプトを基にこのフェアレディZは作られています。
典型的なロングノーズ、ショートデッキのプロポーションで、純粋に走りに徹した2シーター。
ドライビングポジションには、ヒップポイントを低くすることで、コーナリング中でも身体が左右に揺すられにくく、ドライバーの姿勢を安定させる。
また、パワートレイン搭載位置を低下させることで低重心化を実現し、運動性能を向上している。
ボディバランス
フェアレディZには、ボディ剛性を高める事を重点に置き、様々な箇所のボディ剛性アップを図っている。
リヤ周りでは、バックドアの開口部の環状構造やボディ下部にダイアゴナルブレースを配置している。
また、ホイールハウスを球面化して折れ面をなくし、フロア面をフラットにして変形しにくいパネル形状にするなどボディ構造をすべて見直し、シンプルかつ軽量で高い剛性を両立している。
フロント周りでは、エンジンルームを包み込むような環状構造で、さらに三角形のトライアングルタワーバーを装着し高いねじり剛性を実現した。
フロントバンパーやバックドア後端の形状を最適化することで空気抵抗とリヤのリフト(揚力)を低減し、高速時の走行安定性を向上させている。
車体構造の大幅な合理化に加え、エンジンフード、ドアパネル、バックドアにアルミ合金を採用している。
さらに燃料タンクを専用設計するとともに、ドライブトレインの構造合理化やエンジンの軽量化をはかっている。
エンジン
3.7Lの大排気量ならではの大きなトルクを発生しながら、高回転まで軽快に吹け上がる伸びの良さを体感できるVQ37VHRエンジンを搭載し、運転者の操作に対し瞬時に応答し意志のままにコントロールできます。
Vバンクのそれぞれにエアクリーナーを持ち、エキゾーストも左右対称により左右完全対称吸排気システムにより吸排気効率を高めるとともに、濁りのないクリアなエンジンサウンドを奏でます。
VVEL(バルブ作動角・リフト量連続可変システム)を搭載し、通常のエンジンではスロットルバルブで吸気量をコントロールするが、VVELはではアクセルペダルの踏み込み量に応じて、エンジンの吸気バルブの作動角とリフト量を可変制御し、吸気バルブで直接吸入空気量をコントロールすることで、吸気抵抗の低減と空気流入の応答性を飛躍的に向上させる。
フェアレディZの燃費は
JC08モード | 9.0km/L(6MT) | 9.1km/L(7速AT) |
トランスミッション
フェアレディZには、6MTと7速ATの2種類のトランスミッションで構成される。
6MT
フェアレディZのMTには、シンクロレブコントロール付きの6速MTを採用し、シフトダウン時にクラッチを切ると、一瞬でエンジン回転数をトランスミッションの回転数と同期させ、あたかもヒール&トゥを使ったかのようなスムーズな変速を可能としている。
クラッチには、ダイレクト感と扱いやすさを実現する為、モータースポーツ業界でも定評のあるEXEDY(エクセディ)製のクラッチを採用している。
独自の踏力低減機構と高摩擦係数を実現した摩擦材は、操作感の向上に加えて摩耗による変化も抑え、常にドライビングに集中できる環境にも寄与している。
7M-ATx
よりスムーズで高効率な変速を行える7速ATを採用し、より高いギヤ比に設定することを可能とした7速オーバードライブレシオでは高速時の燃費と静粛性の向上にも貢献している。
またロックアップ領域を2速以上のほぼ全域に拡大し、ダイレクト感のあるシフトチェンジを実現し加えて、世界トップクラスの変速速度を実現したマニュアルモードを採用しており、Zとして初採用のマグネシウム製パドルシフトで、スポーティで自在な走りを堪能できる。
足回り
サスペンション
フロントには、ダブルウィッシュボーン式、リヤにはマルチリンク式サスペンションを採用しており、一体構造のサスペンションメンバーの採用や、アルミ部品を多用することで、高剛性と軽量化を徹底的に追及した。
レスポンスの良いハンドリングに加え高速走行時での安心感を高めるとともに、李チューニングを施して日常での乗り心地も改善している。
高応答ショックアブソーバー
あらゆる走行シーンで最適なダンピング特性を発揮し、快適な乗り心地を確保するデュアルフローパスショックアブソーバーや高応答リップルコントロールを採用し、レスポンスの良いハンドリングと、快適な乗り心地を両立させている。
ブレーキシステム
ブレーキシステムには、前輪4ポッド、後輪2ポッドのレッド塗装4輪アルミキャリパー対向ピストンブレーキを採用しており、耐フェード性能を向上するとともに、鳴きやダストが少なく、日本の道路状況にマッチしたブレーキに仕上げている。
ドライビングとクオリティへのこだわりをもった高揚させるユーティリティ
スポーツドライビングは、コクピットによってその楽しさが大きくも、小さくもなってしまうものだ。
ドライビングに適した室内空間とともに、走りの気分を盛り上げ、サポートしてくれるインテリアが重要となってくる。
メーターには大型3連メーターを採用し、中心には走行中にシフトアップポイントを見逃さないタコメーターをレイアウトしており、立体感のある多層構造で視認性を向上させている。
プッシュエンジンスターターを押すと3連メーターとセンタークラスター上部の3連サブメーターも針が一瞬振り切った状態になり、エンジンが目覚めたことを感じさせ、ドライブの期待感を煽ります。
3連メーターの一番左側には、車両情報ディスプレイとなっており、平均燃費や平均車速、航続可能距離、メンテナンス情報など各種車両情報を表示させることができる。
ステアリングには大型メーターの視認性を高めるために、リム形状の一部を微妙に膨らませたステアリングでドライビングへのこだわりの証ともいえるデザインにしている。
参考URL:https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/z.html
さいごに
日本でも北米でも人気の高いスポーツカーであるフェアレディZだが、これまで長い歴史を歩んできたことが日産の代表的スポーツカーであることは間違いない。
冒頭でもお話しした通り、1モデルの販売期間はそれぞれ長く、現行型であるモデルもすでに12年経っている。
様々なメディアや媒体でも次期フェアレディZについて出てきたが、2020年5月28日にオンライン上で実施された2019年度決算/事業構造改革計画発表記者会見にて、日産自動車は電撃的に次期フェアレディZ(と思われる写真)を公開したのだ。
内外装とエンジンを変更する為、フルモデルチェンジに近い内容で2021年春~夏頃に場すると言われているので、昔からのZファンには朗報であろう。
フロントマスクには日産が次々とVモーショングリルを各車種に採用されている事から、次期Zにも採用される確率は高いとみている。
今回紹介した、Z34型も2008年の登場から毎年特別仕様車をラインアップさせたり、マイナーチェンジをしているので完成度が高いZになっていると考える。
日産の代表的スポーツカーなので、今後の動向にも注目したい。
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