三菱 eKワゴン(eK wagon)は、2001年に初代モデルが登場し、2019年3月28日に現行型となる4代目が登場した。
ekシリーズ(ekワゴン・ekスペース・ekクロス・ekクロス スペース)の開発にあたっては、三菱自動車と日産自動車の合弁会社NMKVがマネジメントを行い、三菱自動車が生産する点は先代eKワゴンと同様だが、三菱自動車主導で開発された先代とは異なり、商品企画・車両開発を日産自動車主導で行うなど、新たな開発・生産プロセスにより誕生した経緯を持っている。
2020年8月20日に一部改良が行われ、主に予防安全技術の「e-Assist」に新たな項目を追加し安全面での向上を図ったほか、ミリ波レーダーの追加によって衝突被害軽減ブレーキシステムの夜間検知性能が向上されるなど、さらに便利で安全なものになった。
2020年12月24日の一部改良では、メーカーオプションの設定が見直されるとともに、ボディカラーには4代目に移行した際に廃止され、現行のeKシリーズでは唯一未設定となっていたレッドメタリックが追加され、8色展開となりカラーバリエーションも拡充も果たしている。
それでは、今回はekワゴンについてお伝えしていきます。
車名の由来は、シリーズ名の「eK」は「excellent K-car」の頭文字であると同時に「いい軽」の語呂合わせとなっており、その名の通り、「いい軽」を造ろうというプロジェクトに由来する。
三菱 eKワゴンの価格は
グレード | 駆動方式 | 価格 |
M | 2WD | 132万5,500円 |
M | 4WD | 145万7,500円 |
G | 2WD | 140万8,000円 |
G | 4WD | 154万0,000円 |
飽きのこないシンプルなデザインながら、頼もしさを感じるフォルム
外観はフロントグリルがクロムメッキ処理の水平基調グリルとなったほか、リアデザインが大きく変わり、3代目まではバンパー上にあったナンバープレートの位置がバックドア上に移動されるなど、先進的なデザインとなった。
フェンダーアーチや、リアドア付近には力強さを感じるプレスラインが施されており、シンプルの中にも個性を主張している。
ぬくもりを感じられるインテリアと、使いやすいインパネ
ライトグレー基調となるインテリアデザインは、シートにはアイボリーとブラウンのツートンカラーが落ち着きを与え、まるで自分の部屋にいるように、寛ぐことができます。
インパネ周りも、運転者や助手席の乗員が使いやすいように配置されているので、安全にドライブが楽しめる。
快適な乗り心地と安全性を両立する走行性能
静かさに包まれた室内
エンジンを覆うように吸音材と遮音材を配置することで、エンジンノイズを低減させ、さらにタイヤの音もカットするので、大きな声を出さずに会話が楽しめたり、好きな音楽を楽しめる空間になっています。
エンジン音の抑制】
アクセルペダルを踏み込むたびに唸ってしまうエンジン音も抑えており、音量だけでなくエンジンの音質にも配慮している。
高性能サスペンション
高性能サスペンションが、荒れた路面の振動や、道路の継ぎ目のショックなどクルマの揺れと運転の疲れを減らす。
参考URL:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/ek_wagon/usp/performance.html
3点式ELR付シートベルト
ドライブ中の体をしっかりホールドする3点式ELR付シートベルトに、フォースリミッター機構を採用しました。
フロントシートには衝突初期の拘束性能を高めるダブルプリテンショナー機構を標準装備し、また、リヤシートベルトプリテンショナーもメーカーオプションで設定が可能だ。
6つのSRSエアバッグ
すべての席を保護する6つのエアバッグを全車に標準装備しています。
メーカーオプションの運転席SRSニーエアバッグは運転者の脚部を受け止め、下肢の傷害を軽減するとともに姿勢を維持することで、保護効果を高めます。
アクティブスタビリティコントロール(ASC)
クルマの横滑りを抑える「スタビリティコントロール機能」と、左右両輪が同時にスリップしたことを感知するとエンジンの出力を抑える「トラクションコントロール機能」が、滑りやすい道での安定した走行をサポートする。
衝突安全強化ボディ「RISE(ライズ)」
衝突エネルギーを吸収するフロントボディ構造と高剛性キャビン構造を組み合わせた、衝突安全強化ボディ「RISE」を採用しています。
客室保全環状構造や、高張力鋼板を適材適所に使用したことにより、前面、側面、後面衝突はもちろん、オフセット衝突でもすぐれた乗員保護性能を実現している。
グリップコントロール
雪道やぬかるんだ道で片輪が空転した場合、スリップした車輪をブレーキ制御し、グリップした車輪により大きな駆動力を与えることで走破性を高めるので、オールシーズンで頼りになる機能となっている。
エマージェンシーストップシグナルシステム(ESS)
急ブレーキをかけたときやABSが作動したとき、ストップランプが高速点滅し、追突されないよう後続車に注意を促す。
ABS(EBD付)
急ブレーキ時にタイヤロックを防ぐABSが、車体の安定をキープし、EBDは乗員や荷物量に応じて前後輪のブレーキ力を最適に調整し、最大限のブレーキ力を確保する。
フルタイム4WD[4WD車]
雨や雪の日など滑りやすい路面では、後輪へより多くの駆動力を配分して走行をサポートし、安全性を確保します。
ヒルスタートアシスト(HSA)
ブレーキペダルからアクセルペダルに踏みかえる間、ブレーキを最大2秒間キープするので、坂道発進でのクルマの後退を防ぐことで、慌ててペダル操作をする必要がなくなり、後続車と衝突する心配も減らせる。
参考URL:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/ek_wagon/usp/safety.html
オートストップ&ゴー(AS&G)[コーストストップ機能付き]
減速時(約13km/h以下)からエンジンが自動で停止するコーストストップ機能付のオートストップ&ゴーを搭載しているので、ガソリンのムダな消費を抑えてエコドライブをしっかりサポートします。
ekワゴンの燃費は、WLTCモード:21.2km/L(2WD)・18.2km/L(2WD)
参考URL:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/ek_wagon/usp/environment.html
マイパイロット[Gにメーカーオプション]と三菱e-Assistによる疲労軽減につながる運転支援と安全性の向上
アダプティブクルーズコントロール(ACC)
セットした車速(約30km/h以上)を上限に、先行車を検知し、スピードに合わせた車間コントロールを行います。
先行車が停止したときは適切な距離を保ってブレーキをかけ、停止後約3秒以内に先行車が走り出すと、追従走行を継続します。
車線維持支援機能(LKA)
道路の白線を検知し、車線中央付近を走るサポートをします。
直線はもちろん、カーブでも性能を発揮し、スピード感のある高速道路でのステアリング操作に不慣れな方も、ゆとりをもってドライブを楽しむことができる。
参考URL:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/ek_wagon/usp/mi-pilot.html
三菱e-Assist
eKワゴンは三菱e-Assistをはじめ、Basic Safety装備を含めた安全装備の数々が、令和元年度JNCAPの予防安全性能評価「ASV+++」を獲得しました。
また、衝突安全性能評価の最高ランクとなる「ファイブスター賞」も受賞し、安全性能の高さが証明されている。
衝突被害軽減ブレーキシステム(FCM)
衝突被害軽減ブレーキシステムは、フロントカメラと夜間の認識性が高いミリ波レーダーにより前方車両や歩行者を検知し、衝突の危険があるときは、警報ブザーとインフォメーション画面表示で注意を促し、ブレーキを制御して衝突回避または衝突被害の軽減をアシストする。
踏み間違い衝突防止アシスト
フロントカメラおよびフロントバンパー/リヤバンパーに搭載されたソナーにより進行方向に車両や歩行者、壁等の障害物を検知している状況で、踏み間違いなどの操作ミスによってアクセルペダルを素早く、強く踏み込んだ場合に、警報ブザーとインフォメーション画面表示とメーター表示で注意を促します。
さらにエンジン出力やブレーキを制御することで過度な加速を抑え、発進をゆるやかにして衝突被害の軽減をアシストする。
オートマチックハイビーム(AHB)
オートマチックハイビームは、フロントカメラが先行車や対向車のランプ、街路灯など道路周辺の明るさを検知し、ハイビームとロービームを切り替えることで、切り替え忘れや手動操作の煩わしさを軽減します。
車線逸脱警報システム(LDW)&車線逸脱防止支援機能(LDP)
フロントカメラが前方の車線位置を監視し、車線を外れそうになると、警報ブザーとインフォメーション画面表示で注意を促します。
さらに車線逸脱防止支援機能がブレーキを短時間制御し、クルマを車線内に戻すサポートを行う。
前方衝突予測警報(PFCW)
2台前を走る車両をミリ波レーダーでモニターし、急な減速など自車からは見えにくい前方の状況変化を検知し、減速が必要と判断した場合には、警報ブザーとインフォメーション画面表示で運転者に注意を促す。
ブレーキの踏み遅れによる衝突事故の回避をアシストします。
ふらつき警報(DAA)
走行中、運転者のハンドル操作から注意力が低下していると判断したときに、警報ブザーとインフォメーション画面表示でドライバーに休憩を促す。
先行車発進通知(LCDN)
信号待ちなどで停車中に、先行車が発進しても自車が停止し続けた場合、警報ブザーとインフォメーション画面表示で先行車の発進を知らせます。
標識検知(TSR)
一時停止標識、車両進入禁止標識、最高速度標識を検知しインフォメーション画面表示でドライバーに伝えます。
さらに、車両進入禁止標識を通過した場合には警報ブザーで注意を促します。
参考URL:https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/ek_wagon/usp/e-assist.html
日常使いはもちろん、大きな荷物も受け入れる広大な室内空間
様々なシーンに対応する、使いやすく容量の大きいラゲッジスペース
荷室は、ショッピングでも活躍する大きなスペースを確保しており、大人が4人乗ったときでも、余裕で荷物を積み込めます。
低い開口部の地上高
開口部は地面から655mmと、重い荷物でも積み込みやすい設計にされており、低い開口部が荷物を積み込むハードルも低くしてくれます。
ラゲッジアンダーボックス
荷室の床に敷いてあるラゲッジフロアボードを立てると、現れるのは大容量のラゲッジアンダーボックスとなります。
サッカーボールなどのかさばる物をラクに入れられるのはもちろん、大人が4人乗った状態でもA型ベビーカーが積めてしまう、若いファミリー層にも支持される収容力である。
シートヒーター(運転席&助手席)&リヤヒーターダクト
運転席と助手席の座面の一部を温めるシートヒーターと、後席に温風を送り出すリヤヒーターダクトが、室内をぬくもりで包みます。
リヤシート
左右の後席の背もたれにあるリクライニングレバーを持ち上げ前方へ押すだけでスムーズに倒せます。
左右の後席は別々に倒せるので、荷物の形状やサイズに応じてシートアレンジが行える。
さいごに
三菱 ekワゴンはいかがだったでしょうか?
ekシリーズの中でも、シンプルめなエクステリアで毎日使っても飽きのこないデザインが、ekワゴンの強みであると思う。
ekクロスのようなSUVテイストや、ekクロス スペースのような高級感志向とは異なり、あくまでもシンプルさを貫いただけに、乗れば乗るたびに愛着がわくような可愛らしさを持っている。
令和元年度自動車アセスメント(JNCAP)においても、予防安全性能評価「ASV+++」と衝突安全性能評価の最高ランク「ファイブスター賞」をダブルで受賞するなど、安全性能の高さは申し分なく、運転に自信がない方でも安心して乗れる。
ekシリーズの中でも、一番安く価格が設定されているので、ekワゴンのコストパフォーマンスは高いと言えるだろう。
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