2025年1月分のリコール情報、改善対策届出一覧をお伝えします。
2025年1月のリコール届出情報(国産車)
トヨタ アルファード 他 計9型式 計2車種を対象(22日)
・不具合の部位(部品名)
①電気装置(オルタネータ(発電機))
②車体(ボンネットモールディング)
・状況及びその原因
①オルタネータ(発電機)のクラッチ付プーリにおいて、エンジン振動に対する耐久性の検討が不十分なため、長時間のアイドリングや特定のエンジン回転での走行を繰返すと、プーリ内部のクラッチが摩耗して破損することがある。そのため、異音や充電警告灯が点灯し、そのままの状態で使用を続けると、最悪の場合、走行中エンストするおそれがある。
②ボンネットモールディングにおいて、取付構造の検討が不十分なため、温度変化によりモールディングが変形して、取付部に応力が繰返しかかることで亀裂や緩みが生じることがある。そのため、そのままの状態で使用を続けると、モールディングが脱落し、他の交通の妨げとなるおそれがある。
・改善措置の内容
①全車両、オルタネータプーリの形状を点検し、該当する場合は対策品と交換する。
②全車両、ボンネットモールディングに補強板を追加する。なお、当該モールディングの一部仕様または損傷状態に応じて、対策品(補強板を追加したモールディング)に交換する。
トヨタ アルファード 他 計9型式 計2車種のリコール届出一覧表
トヨタ アルファード 他 計9型式 計2車種の改善箇所説明図①
トヨタ アルファード 他 計9型式 計2車種の改善箇所説明図②
トヨタ アルファード 他 計9型式 計8車種を対象(22日)
・不具合の部位(部品名)
燃料装置(燃料ポンプ)
・状況及びその原因
低圧燃料ポンプのインペラ(樹脂製羽根車)において、成形条件が不適切なため、樹脂密度が低くなって、燃料により膨潤して変形することがある。
そのため、インペラがポンプケースと接触して燃料ポンプが作動不良となり、最悪の場合、走行中エンストに至るおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、低圧燃料ポンプを対策品と交換する。
トヨタ アルファード 他 計9型式 計8車種のリコール届出一覧表
トヨタ アルファード 他 計9型式 計8車種の改善箇所説明図
ヤマハ CYGNUS GRYPHUS 計1型式 計1車種を対象(28日)
・不具合の部位(部品名)
制動装置(前輪ブレーキキャリパ)
・状況及びその原因
前輪の制動装置において、製造時の部品管理が不適切なため、異品のブレーキキャリパが組付けられたものがある。
そのため、制動時において、正しい位置でブレーキパッドがブレーキディスクを押さえることができず制動力が低下し、最悪の場合、前輪のブレーキが効かなくなるおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、前輪のブレーキキャリパを点検し、異品が組付けられている場合は、ブレーキキャリパを正規品に交換するとともに前輪のブレーキディスクを新品に交換する。
ヤマハ CYGNUS GRYPHUS 計1型式 計1車種のリコール届出一覧表
ヤマハ CYGNUS GRYPHUS 計1型式 計1車種の改善箇所説明図
UDトラックス クオン 他 計14型式 計2車種を対象(28日)
・不具合の部位(部品名)
内圧容器及びその附属装置(エアタンク・ブラケット)
・状況及びその原因
大型トラック低床4軸車のエアブレーキにおいて、共振に対する検討が不十分なため、高車速域でエアタンク周辺で共振することがある。
そのため、固定ストラップに繰り返し応力がかかり、当該ストラップが疲労破断し、そのままの状態で使用を続けると、エアタンクが浮動してブラケット等と干渉しエア接続部等が損傷しエアが漏れ、ブレーキエア圧力低下の警告ランプ点灯及び警報が鳴り、最悪の場合、前輪もしくは後輪のブレーキが効かなくなるおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、エアタンクブラケットを対策品と交換すると共に、エアタンク固定ストラップ等も新品と交換する。
UDトラックス クオン 他 計14型式 計2車種のリコール届出一覧表
UDトラックス クオン 他 計14型式 計2車種の改善箇所説明図
三菱 ふそう スーパーグレート 計16型式 計1車種を対象(30日)
・不具合の部位(部品名)
動力伝達装置(プロペラシャフト)
・状況及びその原因
大型トラックのプロペラシャフトにおいて、バランスウェイトの溶接方法が不適切なため、溶接不良が生じているものがある。
そのため、走行中にバランスウェイトが剥がれて脱落し、他の交通の妨げになるおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、プロペラシャフトのバランスウェイトの溶接状況を点検し、溶接不良が認められた場合は、良品のプロペラシャフト一式に交換する。
三菱 ふそう スーパーグレート 計16型式 計1車種のリコール届出一覧表
三菱 ふそう スーパーグレート 計16型式 計1車種の改善箇所説明図
2025年1月のリコール届出情報(輸入車)
ジープ ラングラーアンリミテッド 他 計4型式 計2車種を対象(23日)
・不具合の部位(部品名)
電気装置(ステアリングコラムコントロールモジュール)
・状況及びその原因
ステアリングコラムコントロールモジュールにおいて、製造工程が不適切なため、電気回路の接合が不十分な箇所がある。
そのため、当該箇所が導通不良となり、エアバッグ警告灯が点灯するおそれがあり、最悪の場合、前面衝突時に運転席エアバッグが展開しない。
・改善措置の内容
全車両、ステアリングコラムコントロールモジュールのシリアル番号が不具合品に該当するか診断機で確認する。
該当する場合は、ステアリングコラムコントロールモジュールを良品に交換する。
ジープ ラングラーアンリミテッド 他 計4型式 計2車種のリコール届出一覧表
ジープ ラングラーアンリミテッド 他 計4型式 計2車種の改善箇所説明図
キャデラック XT4 他 計5型式 計5車種を対象(30日)
・不具合の部位(部品名)
燃料装置(燃料ポンプコントロールモジュール)
・状況及びその原因
燃料ポンプコントロールモジュールにおいて、製造工程が不適切なため、適切に基板回路のコーティングがされていないものがある。
そのため、コントロールモジュール内に湿気など水分が付着すると腐食が進行し、短絡が発生して、最悪の場合、エンジン停止して走行不能となるおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、燃料ポンプコントロールモジュールを良品に交換する。
キャデラック XT4 他 計5型式 計5車種のリコール届出一覧表
キャデラック XT4 他 計5型式 計5車種の改善箇所説明図
キャデラック エスカレード 計1型式 計1車種を対象(30日)
・不具合の部位(部品名)
制動装置(ブレーキシステムコントロールモジュール)
・状況及びその原因
ブレーキシステムコントロールモジュールにおいて、プログラムが不適切なため、ブレーキフルードが低下した場合、設計どおりに警告灯が点灯しない。
そのため、運転者はブレーキフルードが低下したことを認識出来ず、安全に停止出来ないおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、ブレーキシステムコントロールモジュールのソフトウエアをアップデートする。
キャデラック エスカレード 計1型式 計1車種のリコール届出一覧表
キャデラック エスカレード 計1型式 計1車種の改善箇所説明図
2025年1月の改善対策届出情報(国産車)
スバル レヴォーグ 計1型式 計1車種を対象(23日)
・不具合の部位(部品名)
走行装置(アルミホイール)
・状況及びその原因
アルミホイールにおいて、製造管理が不適切なため、ホイールナットとの締結面が仕様通りでないものがある。
・改善措置の内容
全車両、アルミホイールの締結面を点検し、仕様通りでないものはアルミホイールを良品に交換する。
ダイハツ ハイゼット トラック 計2型式 計1車種を対象(23日)
・不具合の部位(部品名)
電気装置(フロアハーネス)
・状況及びその原因
保冷車のフロアハーネスにおいて、配線を固定するテープの耐熱性が不足しているため、走行中の熱によってテープが剥がれ、配線が垂れ下がることがある。
そのため、そのままの状態で使用を続けると、垂れ下がった配線が高温になった排気管と接触し、発煙するおそれがある。
・改善措置の内容
全車両、配線を耐熱性の高いナイロンバンドで固定する。すでにテープが剥がれている場合は、必要に応じてフロアハーネスを補修する。
ダイハツ ハイゼット トラック 計2型式 計1車種のリコール届出一覧表
ダイハツ ハイゼット トラック 計2型式 計1車種の改善箇所説明図
2025年1月の改善対策届出情報(輸入車)
該当なし
さいごに
以上が、2025年1月分のリコール及び改善対策届出情報についてまとめたものとなります。
対象となる車両をお持ちの方は、早めの対応をおすすめします。
リコール対象に限らず、日常の点検を怠らずに安全な状態で運行できるようにしましょう。
この記事の参照URL:https://renrakuda.mlit.go.jp/renrakuda/top.html
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