クルマを運転するにあたり、運転免許を取得してから各種運転することができるのは、当たり前の話です。
運転免許を取得するには、教習所などに通い、教習所内でクルマの操作方法や、公道に出たときの交通ルールや標識を覚えて、免許センターで試験を合格通過することで、免許が取得できます。
しかし、こういった全国で共通する交通ルールがありながら、地域ならではの「独自ルール」が存在しているのが、面白い日本です。
それでは、今回は各地で広がる、謎の「ご当地ルール」についてお話します。
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ご当地ルールを聞いたこともあるし、聞いたことのない方もいらっしゃるかと思います。
ご当地ルールでも有名なのは愛知県における「名古屋走り」や、茨城県における「茨城ダッシュ」など近年、各メディアでも取り上げられることの多い、ご当地ルールの代表格である。
しかし、これ以外にもご当地ルールが存在しているので、どのようなルールになっているのか紹介します。
愛知県「名古屋走り」
名古屋走りの特徴は、「信号無視」をはじめ、「車線変更禁止場所での車線変更」、「わずかな車間距離で割り込む」など、危険な運転全般が繰り広げられているのが、「名古屋走り」の特徴です。
もはや、やってることは全て違反行為で「危険運転」の何者でもありません。
茨城県「茨城ダッシュ」・長野県「松本走り」・愛媛県「伊予の早曲がり」
茨城県の「茨城ダッシュ」や、長野県「松本走り」、愛媛県「伊予の早曲がり」の特徴は、「右折待ちをしているクルマが、信号が青になった瞬間に、対向車よりも早く猛スピードで右折する」ことを言います。
こうした運転により、右折先の横断歩行者や自転車に気づかず、接触事故が発生しやすいのが現状です。
このように、対向車が直進したり左折したりするのを遮って先に右折する運転は、「交差点優先車妨害違反」になります。
道路交通法第37条では、「車両等は、交差点で右折する場合において、当該交差点において直進し、又は左折しようとする車両等があるときは、当該車両等の進行妨害をしてはならない」と定められています。
また、右折する際に交差点で徐行しない運転も違反行為となっており、道路交通法第34 条第2項で「自動車等は、交差点で右折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の中央に寄り、かつ、交差点の中心の直近の内側を徐行しなければならない」と定められていることから、事故を誘発しやすい上に、しっかり違反行為なのが分かります。
各県警では、対策方法を掲げており、茨城県では「茨城ダッシュは非常に危険な運転方法のため、SNSやYouTubeなどさまざまな場所で『茨城ダッシュは交通違反です』といった注意を促しています。
また、茨城県警では『手をあげよう大作戦』を実施しており、横断歩道を横断時に手を挙げて合図をすることによって、茨城ダッシュによる歩行者との交通事故を減らす取り組みを推奨しています。
愛媛県警は、2022年1月に交差点での取り締まりを重点的に行うプロジェクトチームを立ち上げ、伊予の早曲がりの危険性について啓発するポスターを制作し、ゆとりある運転をドライバーに呼びかけています。
山梨県「山梨ルール」
山梨県にける「山梨ルール」は、上述した「茨城ダッシュ」等とは真逆で、右折待ちのクルマを優先的に右折させる運転方法となっているのが特徴的です。
また、信号機のない横断歩道では、歩行者より優先して右折したり直進したりするようなので、正しい交通ルールを守っている人は困惑してしまいそうな独自のルールです。
このように、歩行者が横断歩道を渡ろうとしているときに一時停止せずに進む運転は、道路交通法第38条により「横断歩行者等妨害」となります。
岡山県「岡山ルール」
「岡山ルール」なるものは、「車線変更や右左折する際にウィンカーを出さない」のが岡山ルールとなっています。
車線変更や右左折時にウィンカーを出さないと、周囲のクルマにどのような行動を取るのか、意思表示ができなくて大変危険で迷惑な行為です。
ウインカーを出さない行為も、「合図不履行違反」となり、交通取締りの対象となります。
このように岡山ルールが蔓延っている中、岡山県は独自で交差点の手前約30メートルの地点にウインカーを出す目安となる「★合図」という道路表示を行っています。
その都度、ウィンカーを出して右左折や車線変更するのが当たり前なのに、このように道路にウインカーを出すタイミングを示しているなんて、正直程度が低いなと思ってしまいます。
合図不履行は本当に危ないし、周囲のクルマは自身の車がどのような行動を取るか分からないので、むしろ果敢にウインカーを出したほうが紳士淑女の振る舞いなので、ウインカーは絶対に出してほしいというのが、筆者の切実なお願いです。
さいごに
独自のご当地ルールは危険、知らない人がその土地を走ったらびっくりすることが、避けられない状況ですよね。
今回、紹介したご当地ルールは全て違反行為になりますので、絶対にしないように気をつけましょう。
茨城ダッシュや松本走り、伊予の早曲がりなどは「交差点優先車妨害違反」となる以前に、少し早く曲がれたからと言って目的地に到着する時間も5分も変わらないので、ただただ危険な行為なので、しっかりと考えて行動しましょう。
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