2022年、完全に生まれ変わったトヨタ「クラウン」や、日産「フェアレディZ」など、注目を浴びる新型車で話題になりました。
しかし、新型車が脚光を浴びる中、2022年を持って「生産終了」した車種たちも当然います。
中には、売れても良かったパッケージングなのに販売不振で生産終了したクルマや、40年という歴史あるあの車種も生産終了となりました。
今回は、2022年に生産終了となった車種を紹介します。
新車カーリースなら 定額ニコノリパック2022年生産終了となった車種
日産 マーチ
日産を代表するコンパクトカーと言えば、「マーチ」ですが、1982年に初代モデルが登場し、2002年に同社が軽自動車をリリースするまで、ラインアップのエントリーモデルとして、その地位を築き上げていました。
日本市場に限らず、欧州地域での評価も高く、1993年には日本車としては初めて欧州のカー・オブ・ザ・イヤーを受賞した、輝かしい経歴を持つクルマでもあります。
またモータースポーツへのエントリーモデルとしても知られ、初代からワンメイクレースが行われてきたほか、最終型となった4代目にも「NISMOバージョン」がラインナップされていたことも特徴でした。
今の日産のラインアップを見ると、近いクラスに「ノート」が存在しており、現代では日産のコンパクトカーを担っているということも生産終了の影響を受けていると思われます。
しかし、実は欧州では「マイクラ(マーチの海外名)」が全面刷新して販売されているということから、今後もしかしたら日本市場でも復活する時が来るかもしれません。
日産 フーガ/シーマ
日産セドリック/グロリアという人気のセダンの後を継いで、2004年に登場した「フーガ」と、バブル期に「シーマ現象」と言われるほど爆発的なヒットを記録した「シーマ」も、2022年に生産を終了します。
大人気を博した、セドグロの派生上級車種として誕生したシーマですが、最終型となったモデルでは、フーガとシーマの差別化がかなり小さくなり、パッと見では違いが分からなくなってしまいました。
さらに、車格の近い「スカイライン」も存在したことで、日産の大型セダンラインアップを整理する形で、フーガとシーマはラインアップ落ちとなってしまいました。
世界的にSUVブームが継続している中、セダンの生き残りはかなり厳しいものになってきている。
ホンダ NSX
2005年に一度、生産終了したホンダNSXが、11年の時を経て2代目として登場しました。
エンジンをミッドシップにマウントしたスーパースポーツというキャラクターは不変でしたが、パワートレインはハイブリッド化がなされ、駆動方式も初代のMRからAWDに変更し、走行性能を向上させるモデルとして登場しましたが、2,000万円を超える高額車であることや、アメリカで生産されることからも分かるように、海外市場をメインターゲットとしていたこと、そして極めつけは、高回転型のNAエンジンを搭載していた初代とのイメージの乖離などもあり販売は苦戦を強いられました。
デビュー当初は、年間1,500台を生産、世界中で販売する目標を掲げていた2代目NSXですが、2021年7月までのグローバル累計販売台数は2500台ほどに留まりました。
2022年7月に、350台限定(日本では30台)のタイプSのリリースを最後に、生産終了となりました。
初代とのイメージが、かなり変わった点がネックになりましたが、実際にはハイテクで走行性能も格段と上がったNSXのポテンシャルは間違いないものではありました。
根強いファンがいる車種だけに、また復活を求める声も多いだろう。
ホンダ シャトル
シャトルは、現代では希少となる5ナンバーサイズのステーションワゴンで、ルーツを辿ると1983年に登場したシビックの派生ワゴンであるシビックシャトルがルーツになります。
その後、2011年にフィットの派生ワゴンとしてフィットシャトルが登場し、2015年には実質的な後継車種としてシャトルがデビューしました。
しかし、現代のラインアップを見ても国産のステーションワゴン市場は下火になっており、シャトルの生産終了が決定したのです。
ホンダ インサイト
インサイトは、ハイブリッドカーのパイオニア的存在として、登場しました。
初代モデルは燃費を追求した3ドア、2代目ではライバル車種であるプリウスを意識した5ドアハッチバック、そして現行型である3代目ではファストバックスタイルの4ドアセダンと、モデルごとに大きく姿を変えたのが特徴的なハイブリッド専売モデルです。
現行型は、デトロイトモーターショーにて初披露したこともあり、北米市場を意識したモデルとなりましたが、日本市場ではセダンが不人気となっていたため、販売が伸びなかったのが生産終了の原因となりました。
初代から現行型に至るまで、どんどんクオリティが高くなって、生産終了となる3代目ではかなり高級車のような佇まいになりました。
インサイトの後継車種としては、2022年6月に登場した「シビックe:HEV」に託し、姿を消すことになりました。
ホンダ CR-V
1995年に初代として登場した「CR-V」は、トヨタ「RAV4」と人気を二分するほど、人気車種として君臨していました。
しかし、その後販売のメインマーケットを北米市場に移し、2016年には一旦日本での販売を終了しました。
その後、2018年に5代目モデルとして再び日本市場での販売を開始しましたが、販売が伸び悩み生産終了となりました。
しかし、海外ではすでに新型の6代目が登場していることから、何年後かに日本市場に戻ってくることも十分あり得る。
ダイハツ ウェイク
2014年に発売されたウェイクは、すでに同社から販売される軽スーパーハイトワゴン「タント」をさらに上回る全高を持ち、「軽最大の室内高を持つ」モデルとして登場しました。
その後、2015年にはトヨタへのOEM供給として「ピクシスメガ」がリリースしたほか、ウェイクベースの派生車種となる軽商用バンの「ハイゼットキャディー」をリリースしています。
「爆発的に売れても良いクルマ」として、評価の高かった車種ではありますが、思ったよりは販売が伸びなかったため、2022年に生産を終了となりました。
レクサス CT
レクサスブランド初となるハッチバックモデル(SUVは除く)として2011年に登場した「CT」は、パワートレインにトヨタ「プリウス(3代目)」と共通したものが搭載されていましたが、スポーツモードではシステムの駆動電圧を最大650Vまで昇圧して加速性能をアップさせる仕組みや専用のサスペンションの採用などで差別化が図られていました。
また、内外装にもレクサスブランドらしい仕立てとなっていて、同社のエントリーモデルという立ち位置で、既存のレクサスオーナーのセカンドカーとして選ばれることも少なくなく、密かにロングセラーモデルとなっていました。
しかし、2022年10月に生産終了するにあたり、最後の特別仕様車を発表し、役目を果たすこととなりました。
現状、CTに近いモデルはUXとなりますが、2023年に新型コンパクトSUVが発売される見通しとなっており、CTの後継車として生まれ変わってくる可能性がありそうだ。
さいごに
2022年生産終了したクルマは以上になります。
またまた、馴染みのある車種たちが、なくなってしまいました。
フーガやシーマは高級セダンの代名詞だったし、マーチはコンパクトカーブームを牽引している1つのモデルでありました。
その時代の流行があるので、不人気なボディ形状は淘汰されてしまうのですね。
しかし、流行はいつでも繰り返しているので、いずれセダンやクーペなどの背の低いボディ形状のクルマが流行る時代もまた来るでしょう。
その時には、このように2022年生産終了となった車名が何年後かに復活したら、その当時の気持が蘇り熱くなれそうですね。
また、今回紹介した伝統のある車名がいつか復活することを願っています。
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